ぐるっと流山 流山をA・RU・KU 国登録有形文化財「秋元家住宅土蔵の内部をさぐる」見学会
流山をA・RU・KU 国登録有形文化財「秋元家住宅土蔵の内部をさぐる」見学会
令和4年11月3日(祝日)、流山おおたかの森駅前観光情報センター主催のツアーが開催されました。当日はすっきりとした秋晴れで気持ちの良い一日で、午前10人、午後10人合計20人の方が参加し、文化の日にふさわしい充実した一日となりました。
国登録有形文化財である「秋元家住宅土蔵」は、江戸時代に流山本町でもっとも繁盛した呉服屋「三河屋」が所有したいくつかの土蔵のうち、市内の数カ所に移設されたもののひとつで、現在は近藤勇陣屋跡に建っています。この土蔵は江戸時代から明治・大正に水運で栄えた流山本町の、往時をしのぶことができる貴重な文化財で、数年前に所有者から流山市に寄附されました。市ではこの土蔵の保存と公開のため、修復を進めていく予定です。
参加者は、初めに流山市立博物館で学芸員の方からスライドによる詳しい説明を聞きました。この土蔵の経緯、文化財としての価値や修復しなくてはならない所などの予備知識を得てから、秋元家住宅土蔵へ向かいました。途中、マスヤ呉服店や笹屋商店に移設された同じような土蔵を外から見学し、説明を聞きながら約30分ほどかけて秋元家住宅土蔵に移動しました。
近藤勇陣屋跡に建つ土蔵の前で、学芸員の方から再び詳しいお話を伺った後、いよいよ土蔵内見学です。江戸時代に度々あった火災から蔵の中身を保護するため、木ではなく土でできた大変分厚くて重い扉を開けて中に入りました。1階の床板はとてももろくなっていますが、見学者が乗る分には安全でした。学芸員の方が床下に入り込んで、蔵の腰面と基礎が大谷石を使用していることなど外部からでは分からないことを詳しく説明してくれました。また、流山本町西を流れる江戸川の堤防は、かつては現在の流山街道旧道の高さしかなく、洪水にも悩まされたことから、この土蔵は高床式になっているという説明も新鮮なお話でした。
2階に上がり、さらに説明を聞くと驚きの連続でした。はがした板の表と裏の処理法の違い、釘の頭の形で今の物か昔の物かが分かることや、墨で書かれた修理記録などから情報が得られることなど、学芸員の方の大変な調査の一端を知ることができました。
秋元家住宅土蔵はこれから整備工事が始まりますが、これまでの調査で、修理には多くの費用がかかることが分かり、市ではふるさと納税制度を利用して寄附を募集しています。この寄附金を修理代として利用して、このような文化財の保護と活用を図っていきます。流山おおたかの森駅前観光情報センターでは、これからも秋元家住宅土蔵の修繕状況を注視し、完成前・完成後の見学会などを行っていきたいと考えております。
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