ぐるっと流山 バリアフリー演劇鑑賞会
平成30年7月21日(土曜日)、文化会館で「バリアフリー演劇鑑賞会」が開催されました。平成28年の障害者差別解消法が施行されたことをきっかけに毎年行われている高校生によるバリアフリー演劇鑑賞会は、誰もが舞台芸術を楽しめるように、耳の不自由な方には手話や字幕表示、目の不自由な方には音声ガイド、補助犬同伴の方にはゆったりした鑑賞スペース、車いすの方には同伴者と一緒の鑑賞スペースといったサポートで行われます。
開演に先立ち流山市社会福祉協議会会長の鈴木孝夫さんは、「6月には「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」も施行されました。バリアフリーなどと銘打たなくても、全国どこへ行っても、これが普通の舞台のあり方になってほしい」と呼び掛けました。
出演は、県立流山おおたかの森高校演劇部の皆さん。演目は、「人生警備員」という同部3年の梶野峻平さんが書き下ろしたオリジナル作品です。「ある女性が、生まれてから死ぬまでの一生に起こるさまざまな出来事に、悩み、苦しみ生きるとき、そこには誰か助けてくれる人がいた、それが人生警備員である」というストーリー。若い高校生が「人生」という大きなテーマへの挑戦した作品で、「きっと、そばに誰かいる」という生き抜くための勇気を伝えたいと作品への思いを込めて制作しました。
連日の異常な猛暑の中、顧問の不破さんと25人の演劇部の皆さんは、休日も返上して稽古を続けてきました。7月14日(土曜日)には、文化会館で通し稽古を行い、目の不自由な方に舞台を鑑賞していただき、分かりにくかった場面を集中的に修正。台本を何度も書き直し、その度に字幕を書き変えるなど準備を重ねました。
出演した流山おおたかの森高校の演劇部の皆さんのほかにも、流山北小学校区ボランティアグループの皆さんが受け付けを手伝い、会場案内では県立流山高校、県立柏高校、県立野田中央高校の演劇部の皆さんが協力。公民館職員から音声ガイドの使い方などを教わり、車いすを押したり、目の不自由な方に手を差し伸べるなど客席へのエスコートなどを積極的に行っていました。
盲導犬と一緒に柏市から来場した森公子さんは、「とても素晴らしい舞台でした。こうした企画を続けるのはよいことですね」と感想を聞かせてくれました。また、流山市視覚障害者協会の加藤とも子さんは、「警備員役の方が「もう中学生になりましたね」などと場面転換を教えてくれたので、とても分かりやすかった」と話していました。車いすで来場した伊藤信子さんは、「シーンのつながりのよい演出で分かりやすかった」と涙を拭いていました。 また、公演終了後は、各校の高校生たちが一緒になって反省会を開き、次の開催に向けて早くも準備が始まっていました。
バリアフリー演劇鑑賞会は、市教育委員会と流山市社会福祉協議会が主催し準備が進められてきた企画で、国が認定する、2020年以降を見据えたレガシー創出のための文化プログラム「beyond2020」認証事業です。なお、当日の様子は、7月23日(月曜日)にJ:COMの人気番組「デイリーニュース」で放送されました。
会場となった流山市文化会館では、10月13日(土曜日)~14日(日曜日)に千葉県高校演劇第一地区秋季発表会が行われます。また、平成31年2月3日(日曜日)には、各高校の演劇部が決められた同じテーマに20分間の舞台で挑む「ながれやま高校演劇フェスティバル20分シアター」も予定されています。いずれも入場無料、申込不要です。高校生の若い感性に触れる機会にぜひ、ご来場ください。
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