中部地域 ワークショップ市民版検討集

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ページ番号1007337  更新日 平成29年9月15日

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空が広く見えるまち。

空が広く見えるまちのイラスト

1.中部地域ってどんなところ?

 中部地域は、「八木北、小山、西初石」の3小学校区、「常盤松、西初石」の2中学校区で構成されています。また、交通網では、南北に走る東武野田線により、東と西に2分され、東西に常磐自動車道、そして常磐新線(予定)が横切ります。

 古くからの集落と新しく出来た街により、人□は年々増加していますが、まだまだ多くの自然が残っている地域です。

流山の表玄関となる流山インター、新たに新市街地駅の開設と周辺整備を控え、今後もっとも大きく変貌する地域として、流山市の重要な「核」になることが予想されています。

中部地域のデータ(平成10年6月1日現在)

面積: 約8.957平方キロメートル、市全体の25.4%

人口:29,107人、市全体の19.8%

世帯数:10,106戸、市全体の19.5%

初石駅前の写真
初石駅前
流山インターチェンジの写真
流山インターチェンジ

2.歩いて知ろう・街なみ拝見

グループで話し合おう

 中部地域として実質的な最初の会合となった第2回ワークショップでは、まずグループ分けを行いました。

 東武野田線を境に東地区と西地区、そしてそれぞれがさらに、A・Bの2班、計4グル-プに分かれました。

街を歩いて調べよう

 まずは、中部地域の現状を把握するために、タウンウォッチングを行いました。

 東と西地区で、それぞれの地区を中心にルートを設定、写真係、記録係、車両運転係等を決め、出発しました。

 実際に街を歩いて観察してみると、普段気がかなかった問題点などが発見できました。

3.まちのここが好き、嫌い

ポストイットで課題を整理しよう

 第2回ワークショップの午後は、中部地域タウンウォッチングで東地区、西地区それぞれ分れて見てきた現状を踏まえて、各自の気付いた点をポストイットに書き込みました。

 全員から出されたポストイットを、模造紙に全部貼りだし、テーマ(道路・交通、土地利用・防災、緑・アメニティ・環境)別にグルーピングをし、検討しました。

課題を書いたポストイットの写真

ソフト面も考えよう

 第3回ワークショップでは、第2回で行った「タウンウォッチングによる中部地域の課題抽出」だけでは、ハード面に偏りがあるとの指摘がありました。

 そのため、文化・教育・福祉等のソフト面の課題も検討しようということになり、再度ポストイットによる「ソフト面の課題抽出」を行いました。西地区、東地区それぞれで再度、ハード面と同じように、各自の気付いた点をポストイットに書き込み、模造紙に貼りました。

 改めて、テーマ(道路・交通、土地利用・防災、景観・アメニティ、暮らし・コミュニティ)別にグルーピングをし、検討をしました。

 この段階で、ポストイットによる課題の抽出はの数は、数百枚に上り、テーマ別に分けるまでの話し合いにかなりの時間を費やしました。

4.中部地域まるごとクッキング

地域の課題整理シートを作ろう

 ポストイットを利用した「地域課題抽出:ハード&ソフト」をもとに、抽出された課題を、課題整理シートにまとめました。

 テーマ別に分類した各課題を、さらに「良い所、悪い所」に区分けし、中部地域で一番問題となる部分(重点課題)は何かを、解かりやすくグルーピングしました。

 各自の意見をどこまで取り入れるか、或いは反映するかということもあり、それぞれの意見をひとつずつ真剣に考え、参加者全員が定刻を過ぎても熱心な議論を行いました。

地域の重点課題は?

地域課題整理シートの意見を見ると下記のようなものが中心にあると思われます。

  • 江戸川、流山インター周辺を含む新川耕地の保全と有効活用。
  • 初石駅、常磐新線沿線を拠点にした、現在の住宅地を含む街なみの形成について、自然や文化と住み良い環境を目指した、市民主体のまちづくりが必要。
  • 教育・文化では、歴史的背景などの観点から、遺跡や名所等の保存と伝統継承。
  • 福祉では、高齢社会に適した各種施設等の設置や、子どもからお年寄りまで、ゆとりのもてる生活環境の中で暮らせる社会(地域)にすること。

ポストイットを利用した地域課題抽出の様子を撮った写真

抽出した地域課題を検討している写真

5.20年後は、こんなまちに

空が広く見えるまち

 流山はみどり豊かな住宅都市です。

 こんなまちに住む私たちは、通勤通学、日々の用事にと足早に行き交うだけでなく、時には立ち止まり、まわりを見わたす心のゆとりが欲しいものです。

 ふと足を止め、空を見上げると、そこには風にそよぐ木立や街路樹が目に映る。

 その先には、澄みきった青い空が、どこまでも大きく広がっているまち、流山。

 私たちは、都会の雑踏や喧騒から一歩離れ、空が広く見えるような潤いのある情景・街なみを望んでいます。

 だれもが心から安らげる憩いの場としての空間があるまち、そんな流山でありたいと願っています。

 そして、そんな まち に育てていきたい。

中部地域の20年後を考えよう

 第4回ワークショップでは、今までに抽出してきた地域課題を検討した結果から、中部地域の20年後をこんなまちにしたいという「地域の方向性」を議論し、まとめました。

第4回ワークショップの様子を撮った写真1

第4回ワークショップの様子を撮った写真2

「空が広く見えるまち」をつくろう

 現在の中部地域における様々な課題を、私たちみんなが協力し合って克服し、20年後の中部地域は「空が広く見えるまち」になっている。そんな願いを込めて、方向性を導き出しました。

中部地域20年後の将来像

住民主体のまち

 行政が働きかけて行うまちづくりだけではなく、私たち自身も、地域で起こる問題を解決する能力を身につけ、地域づくりの主体者として登場していかなければならないと考えます。住民主体のまちづくりは、資源のリサイクル、ゴミの分別収集の徹底、自主防災組織の充実など、行政・事業者・市民の役割分担をはっきりさせ、互いの連携が重要です。そのためには、インターネットの活用や人材バンク、自治会などの各種のネットワークづくり、また、これらのネットワークを通じて、市政の情報公開が積極的に進められることも前提となります。

文化・教育・福祉の地域

 中部地域は、貝塚や諏訪神社・成顕寺、花輪城址など、古くからの歴史・伝統の上に、私財を投じ設立された鏑木学校や人形供養会など、新たな文化を創造してきたまちです。私たちは、これらの歴史や文化を踏まえ、これからも健康で、楽しく意欲的な活動をしようとする気持ちを持ち続け、文化・教育・福祉の面でもハイクオリティな地域でありたいと願います。

文化
  • コンサートホールを中心とした音楽があふれる明るいまらづくり
  • 公民館講座の-層の充実とPR
  • スポーツセンター、美術舘、映画舘、展望タワーなどの整備
教育
  • 鏑木学校発祥地を活かした文教地区の創出
  • 市立幼稚園、公立大学や研究教育施設の設立
  • 生涯教育施設の充実
福祉医療
  • 在宅介護システムの拡充と24時間巡回介護(保育)制度の導入
  • 老人ホーム(養護、市営等)の整備
  • お年寄りを独りにしないまちづくり
  • 中高年の健康づくりの促進
  • 市営墓地、火葬揚の設置

ゆとりのある快適な生活環境

  • コミュニティのある整備されたまち
  • 緑の豊かなまち

 私たちが生活するまちは、「緑の豊かな憩いの場としての空間があるまち」であって欲しいと願います。そのためには、住宅街と商業・工業地とを住み分ける計画的な住環境整備を行う必要があります。そして、ゴミを無くし花や緑が一杯のまちにしていきたい。この実現には、自治会などのコミュニティが重要な役割を果たすことになります。

快適な生活環境
  • 雨水は各家庭で再利用している。
  • 下水道が完備して、きれいになった大掘川には魚が帰ってくる。
  • 電気自動車が普及して、きれいな空気を呼吸できる。
  • 普段の暮らしに必要な施設は、総合センターとして一か所で用事が済む。(市役所、郵便局、銀行、保育所、図書館など)
  • 住宅街では、分かりやすい住居案内を設置する。また、中部地域とその周辺には、豊かな自然環境を代表する江戸川と新川耕地、それに続く斜面林や市野谷の森などがあります。今ある緑や自然を活かし、市民の憩い場として活用、流山を大自然公園都市にして「公園都市流山」を全国に発信していきたい。
自然環境保全
  • まとまった緑地や山林は、借地をして保存する。
  • 休耕田等の農地は、市で借り上げ、家庭菜園や花畑、地域ぐるみの観光農園にする。
  • スポット的な緑地は、「西初石小鳥の森」や「駒木ふれあいの森」のように残す。

市民の使いやすい道路

  • 車優先から歩行者優先の安全な道路
  • 道路の下の有効利用

 道路は毎日使う生活の揚です。この場所で、私たちは身の危険を感じています。
これからは、適正に交通網を整理し、マイカーより輸送能力があるバスを積極的に運行させることや、安全でバリアフリーによる歩行者優先の道路、車優先社会から開放された快適に散策ができる道路の設置が望まれます。
また、電気・情報通信網(光ファイバー、CATV等)の地下化等を含めた共同溝方式を導入し、道路の下の有勅利用を図るべきです。そして、電柱のない「空が広く見えるまち」でありたいと願っています。

初石駅の橋上化と周辺整備

 初石駅は、新しい駅前と周辺整備が必要です。タクシープールやロータリー、噴水のある適正な駅前広場の確保、この駅前にふさわしい商店街を含めた周辺を整備再開発しなければなりません。そのためには、初石駅の橋上化と周辺整備を東武鉄道と連携して早急に進めることが必要です。

今ある街と新しい街との整合

 中部地域は、常磐新線の新市街地駅(仮称)と東武鉄道の新駅の出現で大きく変貌します。このクロスポイントの周辺では新しい街づくりが行われます。しかし、一方で多くの課題を抱えている初石駅とその周辺既成市街地が存在します。この今ある街と新しい街との地域格差をなくすためにも、初石駅及び新市街地駅間を歩道などでつなぎ、互いの街のきずなを強めたいと考えます。

インターチエンジ機能活用と産業振興

 流山インターチェンジは、流山市の西の玄関です。しかし、現在のインターチェンジはただの通過点に過ぎません。本来あるべき物流などの拠点機能がありません。市の財政基盤を支えるためにも、環境にやさしい産業の立地を積極的に推し進め、土地利用をしていきたい。このインターチェンジ周辺は、江戸川の水面利用も合わせ、流山にとって「貴重な資源」として、もっと活用していくべきです。

駒木台地区の農業振興と広域行政の推進

 駒木台は北総台地の肥沃な土地柄です。ここには果樹園が点在し、流山の田園風景の原点があります。美田の桜並木も、市民農園も、さらに拡大し、住宅地を含めた景観に配慮した地区全体を、近代的農業の発祥の地としていきたいと考えます。また、この地区は柏市の西原地区と入り組み、学校区などで不便しています。広域行政を推進し、改善していく必要があります。

江戸川の親水化と水面利用

 江戸川は、昔から市民との関わりが深く、水や自然に親しめる揚所として、周辺の緑と共に親しまれています。河川敷の多目的利用や親水公園、カヌーレ一スなどのイベントができる「市民の憩いの場所」として活用していきたい。また、江戸川は、流山で唯一、東京都心まで公共空間が開かれている場所です。都心までの通勤通学路の確保、カーフェリーなどによる物資輸送、流山インターチェンジに隣接した水運中継ターミナルの開設、情報ケーブルの川底敷設など、この公共空間の利用価値は限りないものです。

6.西暦2020年、空が広く見えるまち

中部地域の20年後を考えよう

 第5回ワークショップで20年後の将来像について話し合いました。また、第6回の発表会に向けて、第1回編集会議で作成した報告書の素案を検討、参加者全員の意見を取り込み、第2回編集会議を経て、「中部地域報告書」をまとめることになりました。

西暦2020年7月26日(日曜日)初石公民舘中部地域ワークショップにて(シュミレーション)

 新長期構想が策定されてから、20年後にタイムスリップしてみました。今回の私たちと同じように「街なみ拝見(タウンウォッチング)」を実施し、中部地域を調査、分析した結果は、第5回ワークショップで話し合った「20年後の将来像」通りのまちになっていました。

くらし生活

 常磐新線が開通してから10年余り、緑の多い新市街地はヤングファミリーが多いが初石、駒木台、美田などは高齢化が進んでいる。中部地域全体としては住民の平均年齢が高いため、落ち着いた雰囲気になっている。新交通システムと情報通信網の拡充で、かつての通勤地獄は解消し、サラリーマンには暮らしやすい環境である。デイサービスなど福祉関係の施設も完備し、休日には家族で楽しむ広場が各地区に点在して、老人から子どもまで不安なく暮らせるまちになっている。

まち環境

 常磐新線の開通で地域の重点は新市街地地区に移った。今や中部地域は流山市の中心となり、他の地域との関連を考慮した道路網が完成して、住民の利用しやすいまちになっている。以前より少なくなったが、町中には緑が多く残されており、共同溝が完備したため道路からは電柱が消えて歩道も広く、凹凸がないバリアフリーで災害にも強い街なみである。東武線初石駅は橋上駅になって駅の東側にも下りることができ、駅前には噴水のある広場ができて20年前の混雑は見られない。市民小ホールがオープンしてグループの発表会、若者や高齢者のミーティングの場として、ふれあいの中心になっている。オランダ観音や鏑木学校跡など文化財は今でも良く保存されている。

しくみ社会

  20年前から市民が心配していた市の財政赤字はすべて解消した。地方自治の拡大に伴って市民の参画意識が上がり、パソコン通信やCATVによる情報公開と、市政への市民参画が進んでいる。市民が積極的に市政やボランティア活動に参加することによって、行政のリストラが進み、効率の良い市政サービスが広がっている。導入後20年近い公的介護保険制度も定着しているが、高齢者層の増加で、公的サービスの手が届かないところには、市民の相互助け合い組織(NPO等)がサポートして補完されている。

7.中部地域2020年街なみ拝見

 中部地域は、20年前と比べ、東武野田線初石駅の橋上化と常磐新線新市街地駅開設により、この両駅を結ぶ中央歩道が整備され、流山市の重要な「核」となりました。また、常磐自動車道流山インター周辺には流通センターが出来、江戸川岸のフェリーポートと共に、産業の拠点となっています。市街地の周りには、自然をそのまま残した多くの公園があり、共同溝の完備により、道路は障害物の少ない「広い歩道」となりました。ふと、足を止め気が付くと、目の前には澄みきった青空がどこまでも大きく広がっています。中部地域は、今やハード、ソフト面共に充実した、住みやすいまちと言えるでしよう。

鏑木学校発祥の地のイラスト
鏑木学校発祥の地
初石駅周辺のイラスト
初石駅周辺

初石駅と新市街地駅間のイラスト
初石駅と新市街地駅間
初石駅と新市街地駅間 流山インターと江戸川周辺のイラスト
初石駅と新市街地駅間 流山インターと江戸川周辺

8.未来のまちへの架け橋に

1.20年前を思い出して

終わりに

 中部地域がこれからの20年で大きく変貌し、流山市の重要な「核」になることが予想され、ワークショップ4地域の中でもとりわけ、重要な地域です。今回、中部地域としては「参加者の意見を出来るだけ多く残そう」という主旨で資料の保存を、また与えられた方法に縛られず、「参加者が納得できる中部地域独自の手法を、参加者と一緒に作りながら作業を進めていこう」という2点を重要視しました。そして、このワークショップを通じて新たな出逢いがあり、交流の輪が広がりました。20年後にも思い出せるように、今後も交流を続けていける、これこそがもっとも大きな成果であると実感しています。ご協力いただいた総ての人に感謝いたします。

2.何度も話し合いました

会議開催記録

ワークショツプ
  • 第1回5月10日(士曜日)午前9時30分から午後0時30分まで 初石公民館32名全体会
  • 第2回5月23日(土曜日)午前9時30分から午後5時まで コミュニティプラザ27名街並み拝見
  • 第3回6月13日(土曜日)午後1時30分から午後5時まで 初石公民舘25名地域課題の整理
  • 第4回6月27日(土曜日)午後1時30分から午後5時まで 初石公民館30名20年後の方向性
  • 第5回7月4日(土曜日)午後1時30分から午後4時まで 初石公民館27名20年後の将来像
  • 第6回7月26日(日曜日)午後1時30分から 初石公民館全体会(発表会)
報告書編集会議
  • 第1回6月28日(日曜日)午後1時30分から午後5時まで 初石公民館有志13名
  • 第2回7月11日(土曜日)午前10時から正午まで 初石公民館有志11名
  • 第3回7月17日(金曜日)午後6時から午後8時まで 市役所庁議室有志8名

その他運営委員会計6回・中部地域運営委員会計6回

3.私たちが作りました

参加メンバー

運営委員
  • 松下英治(中部地域担当運営委員リーダー)
  • 猪股雄幸(東地区担当)
  • 小山田操(東地区担当)
  • 伊藤昌男(西地区担当)
  • 岩佐吉記(西地区担当)
東地区
  • 大脇順敬(地域サブリーダー兼東地区リーダ-)
  • 鈴木惇(東地区サブリーダー)
  • 石橋書架
  • 稲山晃
  • 宇田川宏
  • 佐々木幸一郎
  • 島袋永一郎
  • 杉原幸男
  • 鈴木定一
  • 常木京子
  • 萩野英治
  • 春田育男
  • 宮本弘衛
  • 室谷美津子
  • 矢代那津三
西地区
  • 上野清司(地域リーダー兼西地区り一ダー)
  • 雪田幸男(西地区サブリーダー)
  • 伊藤敬輔
  • 大津真規
  • 大宮徳
  • 重山極昌
  • 柴山英次
  • 永井利重
  • 中落雄次
  • 中込四郎
  • 松本仲子
  • 宮原昭三
  • 山本ともえ
  • 渡辺征悦
事務局(流山市企画調整課)
  • 増田恒夫(中部地域責任者)
  • 村山智章(中部地域担当)
  • 石井泰一(中部地域担当・北部地域兼任)

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