ぐるっと流山 森の図書館 研究者に会いに行こう! ~水を吸い込むコウブンシ~
令和元年8月31日(土曜日)、森の図書館で「研究者に会いに行こう! ~水を吸い込むコウブンシ~」が開催されました。このイベントは、さまざまな分野の研究をしている、東京大学、千葉大学、筑波大学などの大学院生や教員で構成された「流山サイエンスエデュケーションラボ(NSEL)」と、森の図書館との共催で行われる科学講座で、小学生に実験や工作を交えて科学の世界を分かりやすく紹介するものです。当日は、理科が好きという小学生6人が参加しました。
この日の講義は、東京大学大学院新領域創成科学研究科化学専攻・化学者の塩満一稀さんによる「水を吸い込むコウブンシ」でした。コウブンシ(高分子)は、紙おむつや保冷剤など身近なものにも使われ、水を吸って膨らむ性質があります。最初に「ボクの研究~分子って?」と題して、塩満先生から高分子の説明がありました。
次に紙おむつを使った実験です。普通の綿と紙おむつの中の綿は、見た目はそっくりですが、水に入れた時の膨らみ方が全く違います。紙おむつに入っていた高分子の綿は、びっくりするほど膨らみました。子どもたちは「水を吸って膨らんでいる」「ゼリー状になっている」などの実験結果を紙に書いていました。
続いて、高分子と一緒に塩や砂糖を入れると、膨らむかどうかの実験をしました。砂糖のみのものはパンパンに膨らみ、砂糖と塩を入れたものの3分の2ほど膨らみました。実験の結果、高分子が膨らむことを阻害しているのは塩であることが分かり、子どもたちは驚いている様子でした。最後に高分子を使った芳香剤作りに挑戦しました。高分子が、吸い込んだ水を蒸発させることを利用し、好きな色を高分子や香料と混ぜて思い思いの芳香剤を完成させていました。
子どもたちからは「炭酸ガスを入れたらどうなるだろう」などの質問がありました。塩満先生は「日常生活の中にあるものが、ちょっとしたことで変化するのが面白くてこの研究をしています。今日の実験も、もっとワクワクした日常を、未来に作ることにつながると思います」と話していました。次回の森の図書館での「研究者に会いに行こう!」は、10月5日(土曜日)「超高圧! 地球深部の世界」です。詳細は森の図書館(電話04-7152-3200)へお問い合わせください。
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