ぐるっと流山 森の図書館 教養講座「テレビドラマの時代考証こぼればなし」
令和3年11月27日(土曜日)、森の図書館で、教養講座 「テレビドラマの時代考証こぼればなし」が開催されました。今回は、歴史作家・時代考証家の山村竜也さんを講師にお迎えしての講演会です。教養講座は、講演会から読書や郷土史研究などさまざまな学習方法への広がりを目的に、普段は聴けない素敵なお話に触れようと毎年春と秋に続けられているものです。
この講座は、内閣府が推進している日本文化の魅力を発信するプログラム「beyond2020」に認証されました。会場入口では、新型コロナウイルス感染症予防のため、検温、消毒、二酸化炭素濃度測定器のほかマスク着用などの対策を講じ、会場は、流山市新型コロナウイルス感染症対策本部の方針に沿って定員の半分以下で実施。講師は、客席から5メートル離れて講演をされました。
平成16年1月11日からNHKで放送された大河ドラマ第43作「新選組!」。放送開始前日の10日には、当時の番組制作局チーフ・プロデューサーの吉川幸司さんを講師に、また、同年3月8日には二番組伍長・島田魁役の人気俳優、照英さん、当時のNHK大河ドラマデスク・青木信也さんとご一緒に、番組の時代考証をされた山村さんが流山市文化会館でのトークショーにご出演されて以来、実に17年ぶりの流山です。
近藤や土方が流山に最後の陣を敷いた「新選組!」が、山村さんにとって大河ドラマの時代考証のデビューだったそうです。「その流山にお住いで新選組ブームをつくられ、歳三忌、総司忌や勇忌などを主宰する元新人物往来社社長の大出俊幸さんにお声をかけていただいて、ご当地での二度目の講演会が実現して、流山との不思議なご縁を感じています」と感想を語ってくださいました。この教養講座は、大出さんに企画等をご相談させていただきながら準備を進めてきました。
山村さんは、NHK大河ドラマの「新選組!」、「龍馬伝」、「八重の桜」、「西郷どん」をはじめ、NHK朝の連続テレビ小説「朝が来た」(資料提供)、映画「燃えよ剣」、「HOKUSAI―北斎」、アニメ「活撃 刀剣乱舞」多くの作品で時代考証を手掛けていらっしゃいます。ご著書に、「世界一よくわかる幕末維新」(祥伝社黄金文庫)、「世界一よくわかる新選組」(祥伝社黄金文庫)「幕末武士の京都グルメ日記」(幻冬舎新書)、「天翔る龍 坂本龍馬伝」(NHK出版)などがあります。
旧暦は月を基準に暦が作られていたので、「忠臣蔵」の討ち入りの日にちが12月14日と分かっていれば、ほぼ満月と分かる。「鬼平犯科帳」で蕎麦屋の場面でテーブルに座っている場面があるが、当時はテーブルもちゃぶ台もなく、当時の様子を描いた浮世絵を観ると、胡坐をかいた姿勢で座り、床にお盆や蒸籠(せいろ)を置いていたことがわかります。江戸時代にはなく、明治になってから使われるようになったものが時代劇につかわれることがあるが、山村さんは、正しい風習の姿が描かれる時代が来てほしいとお話を締めくくりました。
会場には、山村さんのご著書の図書館蔵書が置かれ、講演終了後には、参加者の方々が次々とご著書を借りていかれました。また、図書館内には、時代考証に関する書籍の展示コーナーを設けました。お母さんと一緒に講演会に参加された向小金小5年・玉井涼子さん(11歳)は、お父さんが大河ドラマをよく見ているので興味があったと講師のお話を熱心にメモしながら「おもしろかった」と感想を聞かせてくださいました。次回の森の図書館教養講座は、令和4年春ごろに予定しています。
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