ぐるっと流山 初の流山寄席を開催
アマチュア落語家7人が噺を披露
令和2年11月14日(土曜日)、生涯学習センター(流山エルズ)で「第1回流山寄席」が行われました。流山市社会福祉協議会のボランティアセンターに登録し、高齢者施設などで落語を披露している「流山落語同好会」の皆さんが初めて開催したもので、客席には井崎市長をはじめ多くの落語ファンが駆け付けました。同会には、60代から80代のアマチュア落語家7人が所属し、高座にあがる落語名は、趣向や仕事、出身地などから各自が考案したものです。
開口一番に出演した其之鯛壱さんは、素人落語を聴いて自分も落語を演じてみたいと思い、独学で覚えて、町内会や老人会から依頼され落語を演ずるようになったそうです。関西の出身ということもあり、上方落語を多く演じています。演目の「上燗屋」は、居酒屋で、酔っぱらいが店主をからかったり、いたずらしたり、いわゆる絡み酒をして盛り上がる噺ですが、日本酒を飲むような仕草は、そこに本当にお酒や肴が見えるような名演技でした。
次に出演した徳利亭酒楽さんは、コロナ感染予防のためにゴミ袋で使い捨てエプロンをつくっているボランティアサークル「ディスポ型エプロン応援団」の代表で、今回が初高座です。演目の「ぞろぞろ」は、正直者にはご利益があり、怠け者は災難にあうといった王道を行くストーリーで、小学校の教科書にも出てくる噺です。「寿限無」と並んで分かりやすく知名度も高い噺で、初高座ながら落ち着いて演じられていました。
三番目に出演した由布川亭銀歯さんは、1980年より芸歴40年というベテランで、若葉台の「えがお寄席」に出演の他、野田市の落語の会にも参加、年に10回ほど高座にあがっているという方です。演目の「老婆の休日」は、その名の通りオードリー・ヘップバーン主演の名作「ローマの休日」をもじった噺。桂文珍師匠の創作落語で、舞台は病院の待合室、年配の方が多い客席では笑いながらも、「うんうん」とうなずく方々も多くいらっしゃいました。
中トリに出演した呑気亭喜楽さんは、下町育ちで子どものころから落語を聞くのが好きでしたが、自ら演じたいという思いが高じて、独学で稽古をして、市内でそれぞれ個人で演じていたアマチュア落語家に連絡をとって「流山落語同好会」を立ち上げ、幹事として連絡調整や出演交渉などに奔走しています。演目の「抜け雀」は、宿へ泊った男が大酒を飲んで何日も居続けるので、宿の主人が支払いを催促すると、一文無しなので代わりに、ついたてに雀を5羽描いていくという有名な古典落語でした。
中入りを挟んで最初に出演したはりま家扇べえさんは、カルチャーセンターで落語を勉強して、兵庫出身であることから有名な橋の名のちなんで「はりま家」と名乗り、主として上方落語を演じています。演目の「動物園」は、外国に広まるジョークが原話の演目で、英語やイタリア語などに訳され海外でも演じられることもある噺で、何の仕事をしても上手くできない怠け者が簡単に稼げると言われ移動動物園に就職するという演目。
次に出演した流々亭山助さんは、流山に生んで40年、アマチュア落語30年、自治会館や高齢者施設などで年に15回ほど落語を演じている方で、流山福祉会館での歳末たすけあい募金チャリティ落語などでも活躍されています。演目の「金明竹」は、叔父の骨董屋を手伝うけれども失敗ばかりの与太郎、主人が外出している間に、関西からの客人が来たけれども、早口な関西弁が何を言ってるのか訳が分からない……というおなじみの与太郎噺です。
大トリで出演した好々家あふ楽さんは、73歳の時に「落語ボランティア」を思い立ち、カルチャーセンターで落語を勉強して10年という流山落語同好会の代表で、3年前から文京区シビックホールで開かれる「全日本シニア社会人落語会」に連続出演中のベテランです。演目の「粗忽長屋」は、そそっかしい八五郎が浅草の観音様にお参りした帰り道に人だかりができているのに出くわし、兄弟分の熊五郎と自分の亡骸を運ぼうとする有名な噺で幕を閉じました。
流山落語同好会の皆さんは、昨年6月の結成から、隔月の定例会で稽古を積んでいます。流山寄席は、流山市と流山市社会福祉協議会が後援して企画され、会場には、提灯が並び、歌舞伎幕模様の看板が下げられ雰囲気を盛り上げ、赤い羽根で親しまれている共同募金の募金箱が置かれました。募金箱にお寄せいただいた22,820円は地域福祉のために活用されます。お問い合わせはボランティアセンター(電話04-7159-4939)へ。
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