若い世代からの健康づくり~プレコンセプションケア~
今の私たちの過ごし方が、未来の自分をつくる
プレコンセプションケアとは
プレコンセプションケア(プレコン)は、若い男女が将来のライフプランを考えて、日々の生活や健康と向き合うことです。
次世代を担う子どもの健康にもつながるとして、近年注目されているヘルスケアです。
プレ(pre)は「~の前」、コンセプション(conception)は「妊娠・受胎」のことで、プレコンセプションケアとは「妊娠前からの健康管理」を意味します。若いうちから将来のライフプランを考えて、日々の生活や健康と向き合うことです。現在はそれにとどまらず、「性別を問わず、適切な時期に、性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠・出産を含めたライフデザイン(将来設計)や将来の健康を考えて健康管理を行うこと」となっています。
なぜプレコンセプションケアが必要なの?
若い女性のやせと肥満の増加、出産年齢の高齢化などから、リスクの高い妊娠が増加しています。プレコンセプションケアを行って、妊娠前にリスクを減らしていくことが、健やかな妊娠・出産や生まれてくる赤ちゃんの健康につながります。
「生理不順を放置していた」「生理痛をがまんしていた」などが将来の不妊の原因となることがあります。妊娠や出産に関する正しい知識を得て行動し、将来の不妊のリスクを減らしましょう。
子どもを持つ選択をするかしないかにかかわらず、プレコンセプションケアを実施することで、より豊かな人生につながるでしょう。

できることからひとつずつ行ってみましょう
栄養不足による若い女性のやせ(BMI18.5未満)は、貧血や将来の骨粗鬆症の原因になります。一方、栄養過多や太り過ぎ(BMI25以上)は、将来、糖尿病や高血圧などさまざまな病気のリスクを高めます。
やせや肥満も、不妊や妊娠・出産のリスクを高めます。男性の肥満も不妊のリスクを高める報告があり、注意が必要です。
適正体重の維持に積極的な運動は欠かせません。血流がよくなり、筋肉量が増えることで代謝も高まります。
運動はこころの状態にも良い影響を与えます。
プレコンセプションケアでは、1週間に150分程度の運動を目安としています。
現代社会はストレスが多く、こころの不調を抱えることもあるでしょう。まずは自分がストレスを感じていることに気づくことが大切です。また普段から自分なりのストレス解消法を見つけておきましょう。体を動かす、腹式呼吸をする、今の気持ちを書き出してみるのもおすすめです。困ったときには、専門の窓口に相談しましょう。
主食・副菜・主菜・乳製品・果物の5つのグループをバランスよく食べましょう。
たばこはがん・心臓病をはじめたくさんの病気を引き起こします。また男女ともに不妊症のリスクが増加し、特に妊娠中の喫煙や受動喫煙は流産、早産、周産期死亡、低体重を引き起こす可能性があります。
お酒は私たちの生活に豊かさと潤いを与えるものである一方で、不適切な飲酒は生活習慣病やアルコール健康被害の原因となります。適切な飲酒を心がけましょう。
妊娠中にお酒を飲むと、アルコールは胎盤を通って赤ちゃんにも影響し、胎児性アルコール症候群の原因になります。「この量なら大丈夫」というものは確立していませんので、妊娠を考えたときからアルコールは控えるようにしましょう。妊娠中は禁酒が原則です。
若い人の間で、性的接触を介して誰もが感染する「性感染症」が増えています。感染しても無症状であることが多く、治療に結びつかないケースが多く見られます。知らないあいだに他の人にうつす可能性があるため、セックスの際にはコンドームを使用して、感染を防ぎましょう。
また性感染症の中には、不妊の原因になったり、妊娠中にかかると赤ちゃんの健康に影響を与えるものがあります。思い当たることがある人は、婦人科・泌尿器科で相談して、しっかりと治療することが大切です。
妊娠中にかかると、赤ちゃんに影響を与える恐れのある感染症があります。感染症から完全に身を守ることはできませんが、風疹、麻疹、水痘(みずぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)はワクチンを打つことで予防できます。ただし妊娠中は接種できず、妊娠していなくても接種後2カ月は避妊が必要となります。母子手帳でワクチンの接種歴を確認して、必要であれば妊娠を考える前に接種しましょう。妊娠中、とくに妊娠20週までに風疹に感染すると、赤ちゃんが先天性風疹症候群を発症し、心臓の病気や白内障、難聴を患うリスクが高まります。
風疹は本人も気づかないうちにかかっていることがあるので、注意が必要です。女性だけでなくパートナーや家族もワクチンを接種して、妊婦さんに感染させない環境づくりが大切です。
毎年健康診断を受け、自分の健康状態を理解し、健康的な生活習慣の維持・向上、または改善につなげましょう。
女性は20代から子宮頸がんが増え、30代から乳がんが急増します。2年に1度の子宮頸がん検診と月1回の乳房のセルフチェックを行い、40歳からは乳がん検診も忘れずに。気になることがあれば、専門医を受診しましょう。
このほか、乳がんや卵巣がんの家族歴(祖母・母・姉妹)がある場合も専門医を受診しましょう。
男女ともに、40歳からは肺・大腸がんの、50歳からは胃がんの検診を受けましょう。
自分の心身の状況を把握している身近なかかりつけ医をもち、健康管理をしましょう。
女性にとってかかりつけ婦人科医は、あなたのライフプランを尊重し、適切なケアを提供してくれるパートナーです。
現代の女性は月経に関する症状で日常生活に支障をきたす人が増えています。子宮内膜症を発症する人も多く、なかにはひどい月経痛や不妊に至ることもあります。我慢できない痛みがある人は気軽に相談してみましょう。
妊娠にまつわる悩みを相談できる窓口です。
ご意見をお聞かせください
このページに関するお問い合わせ
健康福祉部 健康増進課
〒270-0121 流山市西初石4丁目1433番地の1 流山市保健センター
電話:04-7154-0331 ファクス:04-7155-5949
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。