たばこと健康問題

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ページ番号1000707  更新日 令和6年5月13日

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5月31日は「世界禁煙デー」、5月31日から6月6日は「禁煙週間」

5月31日は、世界保健機関(WHO)が制定した世界禁煙デーです。また、5月31日~6月6日は厚生労働省が定める禁煙週間です。

令和2年4月から改正健康増進法が全面施行されています。望まない受動喫煙を防止するための取り組みは、マナーからルールへと変わり、学校・病院などには原則敷地内禁煙が、飲食店や職場などには原則屋内禁煙が義務付けられています。

受動喫煙はがんや心疾患など多くの病気の原因となり、吸っている本人が気付かないうちに、吸わない人の健康へ悪影響を及ぼすこともあります。

世界禁煙デーや禁煙週間をきっかけに、喫煙者の健康被害やたばこの煙が周囲に与える影響、未成年者の喫煙などについて考えてみませんか。

たばこによる健康への影響について

 たばこの煙は大きく分けて、喫煙者自身が吸い込む「主流煙」と、たばこの先端から発生する「副流煙」に分類されます。

  • 主流煙には粒子成分が約4,300種類、ガス成分が約1,000種類、合わせて約5,300種類の化学物質が含まれており、発がん性があると報告されている物質も約70種類存在しています。
  • 副流煙の化学成分は主流煙とほぼ同じですが、その成分量は非常に多いことが知られています。

 たばこによる健康影響は、主流煙を吸い込む「能動喫煙」によるものと、主に副流煙を吸い込む「受動喫煙」によるものに分けられます。

  • いずれの場合も、のどや肺に到達した有害物質が血液を通じて全身に運ばれ、がんや脳卒中などの健康被害を引き起こします。
  • 国内では、能動喫煙が原因で年間約約12~13万人、受動喫煙が原因で年間約1万5,000人が死亡しているものと推計されています。

能動喫煙の健康影響について

 たばこの煙に含まれる約5,300種類の化学物質の中には、たばこへの依存性を高める物質であるニコチンのほか、発がん性物質が約70種類含まれており、何よりも喫煙者自身の健康に悪影響を及ぼします。

 厚生労働省「喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書(平成28年8月)」(通称「たばこ白書」)では、以下の疾患等について、能動喫煙との因果関係が《レベル1》「科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である」と判定されています。

がん(肺、口腔・咽頭、喉頭、鼻腔・副鼻腔、食道、胃、肝、膵、膀胱、子宮頸部)、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)、脳卒中、腹部大動脈瘤、末梢性の動脈硬化、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸器機能低下、結核(死亡)、2型糖尿病(発症)、歯周病、ニコチン依存症、妊婦(妊娠・出産)の健康影響(早産、低出生体重・胎児発育遅延)

COPD(慢性閉塞性肺疾患)を知っていますか?

 COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、有害物質を吸い込むことで、気管支や肺胞などに障害が生じる進行性の病気です。患者さんの90%以上が喫煙者であることから、別名「たばこ病」ともいわれています。高齢の喫煙者の約50%にCOPDが認められています。

  • 約20年以上の喫煙歴を経て発症し、喫煙開始年齢が若いほど、また、1日の喫煙本数が多いほどCOPDになりやすく、進行しやすいとされています。
  • 初期は自覚症状に乏しいケースが多く、咳や息切れ等の症状を風邪や年齢のせいと勘違いすることも多いといわれていますが、重症化すると、常時酸素ボンベが必要となったり、最悪の場合寝たきりの状態になることもあります。
  • COPDとなった人は、肺がんの発生率が約5倍高くなると報告されています。
  • 平成27年のCOPDによる死亡数は1万5,756人で、死因別死亡順位は第10位(男性第8位)でした。
  • COPDの推定患者数約500万人以上に対して、実際に治療を受けている患者さんは約26万人とされ、氷山の一角と考えられています。
  • 長期間喫煙している方や以前喫煙していた方は、慢性的に咳や痰が続く、動作時に息切れしやすい、呼吸をするとゼーゼー、ヒューヒュー音がするなどの症状に一つでも該当したら、すぐに医療機関を受診しましょう。

「禁煙したいけどなかなかやめられない」 ニコチン依存症

 たばこに含まれるニコチンが血液によって脳に運ばれニコチン受容体に結合すると、快感を生じさせる物質(ドパミン)が大量に放出され、喫煙者は快感を味わうことができます。これが、「たばこを吸うと落ち着く」「ホッとする」といった効用が得られるしくみです。しかし、30分もすると体内のニコチンが切れて、反対にイライラする、落ち着かないなどの離脱症状(禁断症状)があらわれます。そして、その離脱症状を解消するために、またたばこを吸うようになり、徐々にニコチン依存症になっていきます。

  • 喫煙開始年齢が若いと、その後の人生において喫煙本数が多くなり、ニコチン依存度がより重篤で、禁煙が成功しづらく、喫煙年数や生涯喫煙量が多くなり、その結果、死亡や疾病発生リスクが増加することが示されています。
  • ニコチン依存症は、国際疾病分類(ICD-10)や精神医学の分野で世界的に使用されている「精神障害者の診断および統計マニュアル第4版」(DSM-IV)において独立した疾患として扱われています。
  • 禁煙できるかどうかは本人の意思の強さだけによるものではなく、「禁煙したいけどなかなかやめられない」という状況は、ニコチン依存症という病気の症状で、治療が必要な状態と考えられます。

「たばこをやめたい」あなたを応援します!

 COPDについては、現時点で元の健康な肺に戻す根本的に治療法はないため、少しでも早い段階で禁煙を始めることが、予防と治療のいずれにおいても重要となります。また、喫煙は、肺炎やCOPDを引き起こす原因となり、新型コロナウイルス感染症での重症化リスクを高める可能性があります。

 なお、ニコチン依存症については、医療機関での禁煙治療や禁煙補助薬を使うことでニコチン切れの症状を抑えることができ、比較的楽に禁煙できるようになりました。

 さあ、始めてみませんか?あなた自身のために、周囲の人のために、たばこをやめたいあなたを応援します!
 詳細については、下記のリンク先ページをご覧ください。

受動喫煙の健康影響について

 副流煙にはニコチン、一酸化炭素、アンモニア、発ガン性物質などの有害物質の量が主流煙の数倍も含まれており、喫煙者自身だけでなく、受動喫煙により周囲の人にも深刻な健康被害のリスクをもたらします。

 厚生労働省「たばこ白書」では、以下の疾患等について、受動喫煙との因果関係が《レベル1》「科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である」と判定されています。

肺がん、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)、脳卒中、臭気・不快感、鼻の刺激感、小児のぜんそく(既往)、乳幼児突然死症候群(SIDS)

 国民の80%以上は非喫煙者とされている中で、年間約1万5,000人が、受動喫煙を受けなければこれらの疾患で死亡せずに済んだと推計されています。

なくそう!望まない受動喫煙。 “マナーからルールへ。”

 平成30年7月25日に、受動喫煙の防止を目的とする「健康増進法の一部を改正する法律」(以下「改正健康増進法」)が公布されました。改正健康増進法の施行に伴い、望まない受動喫煙を防止するための取り組みは、“マナーからルールへ”と変わりました。

 たばこを吸う人も吸わない人も“ルール”(改正健康増進法)を理解し、望まない受動喫煙をなくしましょう。

 詳細については、下記のリンク先ページをご覧ください。

オンデマンド講座「たばこと健康 正しく知って、あなたや周りの人の健康を守りましょう」

たばこの健康被害や受動喫煙による健康被害について、市民の方への普及啓発を目的に、松戸圏域地域・職域連携推進協議会で、動画を作成しました。

ぜひ、ご覧ください。

松戸圏域地域・職域連携推進協議会とは

松戸保健所圏域の管内(以下「管内」という。)の地域保健と職域保健が連携し、生活習慣病の予防と健康寿命の延伸を図るために、管内の行政機関、事業所や医療保険者等の関係者が、相互の情報交換を行い、保健事業に関する共通認識のもと、それぞれが有する保健医療資源を相互活用、又は保健事業の共同実施等により、地域特性に応じた協力体制による継続的な健康管理が可能となるよう体制を構築することを目的として設置されています。

松戸圏域地域・職域連携推進協議会では、平成29年度より「たばこ対策」をテーマに事業を行っています。

 

 

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〒270-0121 流山市西初石4丁目1433番地の1 流山市保健センター
電話:04-7154-0331 ファクス:04-7155-5949
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