ぐるっと流山　映画「乱」の上映会を開催

　平成31年2月16日（土曜日）、文化会館で黒澤明監督映画「乱」の上映会と、出演者で流山市在住の俳優・隆大介さんによるミニトークが行われ、約350人の方々がイベントを堪能しました。8年前にもトークで出演された隆さんは、「最近は映画館でもなかなか観ることができなくなってきている黒澤明監督作品を、地元で上映することで多くの方に知ってもらいたい」と、今回公民館の事業として開催しました。

　隆大介さんは、映画「乱」の主役一文字秀虎を演じた仲代達矢さん主宰の無名塾に第1期生として入塾し、その5年後に黒澤明監督の「影武者」に織田信長役で出演。第4回日本アカデミー賞新人賞や第23回ブルーリボン賞新人賞を受賞。NHKの大河ドラマ「峠の群像」や「翔ぶが如く」など数々の映画やドラマに出演されてきました。この日は、黒澤明監督作品の見どころ、魅力など俳優として感じたことを短い時間でしたが熱く語ってくれました。

　「家ではなく大スクリーンで観ることで、この映画の良さ、迫力も感じてもらえる。黒澤監督の映画では、天の視点・俯瞰で作品を撮っている。感動を共有し、人の心をいやす力が映画にはある。今回が黒澤映画を観るきっかけとなってくれれば」と黒澤映画を広く伝えていくのが自分の役目と考えていると話す隆さんは、来場した皆さんに静かに、力強く思いを伝えていました。「乱」は架空の戦国武将・一文字秀虎（仲代達矢）が晩年息子に家督を譲ることから始まる裏切りや憎しみのなかで殺しあう絶望的な人間の姿を描いたものです。

　来場された方からは、「以前テレビで観たことがあるが、大スクリーンで観ると迫力がありすばらしかった」「すごく考えさせられました。スケールが大きく見応えがあり無料で観られたことに感謝です」「久しぶりに大迫力の映画を観て感動。さすが黒澤監督。現在にも大いに教訓となるストーリーでした。また、流山を起点に黒澤映画を楽しみたいです」「隆さんの言われていたように戦いの場面は迫力があり、臨場感がありました」と、どの方も3時間におよぶ映画とトークに疲れも見せず、満足したとてもよい表情で会場を後にしました。