ぐるっと流山 杜のアトリエ黎明で秋元松子の「くじゃく鳩」を展示中

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ページ番号1029650  更新日 令和3年1月29日

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写真:秋元松子の作品「くじゃく鳩」

 令和3年1月29日(金曜日)から2月10日(水曜日)まで、杜のアトリエ黎明では「常設展」の特別展示として、同アトリエゆかりの人物の一人である秋元松子(明治32年(1899年)~平成7年(1995年))の作品「くじゃく鳩」を展示しています。

写真:作品を見る来場者

 杜のアトリエ黎明は、みりんや醤油の醸造・販売を手広く営んだ秋元平八商店をルーツとしており、五代秋元平八(雅号:洒汀)(明治2年(1869年)~昭和20年(1945年))は、流山銀行設立発起人や流鉄の設立発起人代表を務めるなど、明治・大正期における有数の事業家として活躍する一方、横山大観や菱田春草ら多くの芸術家を支援し、自身も俳句、文学、写真などの芸術文化活動に優れた才能を発揮しました。

写真:庭園の奥にたたずむギャラリー

 「杜のアトリエ黎明」は、秋元洒汀の長女である画家で歌人の秋元松子と、その夫である洋画家の笹岡了一が、戦後間もない頃から、創作活動とともに後進の指導にあたった歴史的な場所であり、いわば流山の美術運動発祥の地です。

写真:

 今回の常設展では、洒汀・松子・了一という、流山の文化・芸術を支え発展させた3人の活動や業績をパネルで紹介しています。1月29日から特別展示している秋元松子の作品「くじゃく鳩」は、「朱葉会展」への出品作とされる松子の初期の作品(大正14年(1925年)ごろ)で、ふっくらと描かれ今にも羽ばたきそうなくじゃく鳩が、松子の清新な感性と溢れる才能を感じさせてくれます。

写真:朱葉会のメンバー

 松子がこの作品を出品した「朱葉会」は、女流画家の育成と登竜門の役割を担うべく、大正7年(1918年)に創立されたわが国初の女流洋画家研究団体です。「朱葉会」の名は、創立委員の一人である与謝野晶子の命名によるもので、顧問・審査員には、有島生馬、岡田三郎助、藤田嗣冶など当時の著名な画家が名を連ね、大正8年(1919年)の「第1回公募展」は日本橋の三越で開催されました。

写真:展示されている松子あて手紙

 昭和11年(1936年)の「第18回朱葉会展」の審査日に会場で撮影された、松子を含む関係者の集合写真や、昭和12年(1937年)3月に、審査員の藤田嗣冶から松子あてに送られた審査会への欠席を返事する手紙など、貴重な資料も合わせて展示されています。

写真:テラス越しに見る庭園・建物は洒汀が宮大工に造らせた校倉

 「くじゃく鳩」の展示の後、2月13日(土曜日)からは「杜のアトリエ黎明のひなまつり」が始まります。新型コロナウイルス感染拡大により遠出が控えられていますが、地元の歴史や文化に目を向け、地域の魅力を発見できる杜のアトリエ黎明に、ぜひお越しください。

写真:庭園のクリスマスローズ

 庭園はいまだ冬の風情ですが、寒さの中でもつぼみをつけ始めたクリスマスローズに近づく春が感じられます。普段であれば、庭園を眺めながらテラスでお茶をお楽しみいただいていますが、緊急事態宣言が発令されているため、残念ながら現在ティーサービスは休止となっています。再びご利用いただける日が一日でも早く来ることを願いながら、スタッフの皆さんは日々庭園の手入れをしています。お問い合せは一茶双樹記念館(電話04-7150-5750)まで。

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