ぐるっと流山　猪俣猛ジャズオーケストラコンサート

　第8回流山ジャズフェスティバルのオープニングを飾る「猪俣猛ジャズオーケストラコンサート」が平成30年6月23日（土曜日）、文化会館で開催され、800人のジャズファンがビッグバンドの迫力の演奏を楽しみました。今年は、東深井中学校（片野全康校長）が翌日が修学旅行という厳しい日程の中、協力し吹奏楽部（黒須秀子顧問）の27人の部員がラテンの名曲「テキーラ」でゲスト出演。本番を前に5月10日（木曜日）には、猪俣猛ジャズオーケストラにも出演のトランペット奏者・曽根麻央さんらが同校を訪れ指導をしていました。

　猪俣猛ジャズオーケストラは、ドラムでリーダーの猪俣猛さんを中心に、ピアノの青木弘武さん、ベースの加藤真一さん、サックスの熊本泰浩さん、澤田一範さん、広津誠さん、右近茂さん、菊地武さん、トロンボーンの内田日富さん、池田雅明さん、小林稔さん、渡辺亮さん、トランペットの仲兼一郎さん、松木理三郎さん、寺内茂さん、曽根麻央さんというそれぞれがご自身のバンドを持つ豪華なミュージシャンが勢揃いしました。

　流山ジャズフェスティバルは、6月23日（土曜日）から9月8日（土曜日）まで約2カ月半かけて市内17カ所で24コンサートを開催するジャズを中心としたコンサートイベントで、平成23年から続け今年8回目を迎えました。流山文化のまちづくり実行委員会（宮原哲也実行委員長）が、流山市や市社協、市商工会議所、市医師会・歯科医師会・薬剤師会、市観光協会、市音楽家協会の後援などを得て続けているものです。

　流山ジャズフェスティバルが始まったのは、平成23年3月11日の東日本大震災がきっかけです。東電の事故のため節電が励行され、文化イベントは控えるような状況の中、被災地の復興という時間がかかる課題に、音楽という一瞬の力で何が出来るのかと話し合われました。そこで、実行委員会の皆さんが、日本を代表するジャズドラマーの猪俣猛さんに相談し、みんなで元気にいることが大切と、被災地から仙台のジャズイベントの中心的なバンド「ハッピートコ」の皆さんを流山おおたかの森駅前の特設ステージにお招きして、ミッキーカーチスさんや神村英男バンド、青木研バンドなどと一緒にご出演いただいたのが始まります。

　第1回目は、平成23年6月19日（日曜日）から9月28日（水曜日）まで102日間に10会場で17ステージのコンサートを実施し、会場に置かれた募金箱に寄せられた浄財は全額被災地に送られました。ジャズは、他のコンサートのように静かに姿勢を正して聞くというものではなく、体全体でリズムをとって、場合によっては手拍子で盛り上げたり、「ブラボー」などの掛け声も飛び出し、客席と一緒にステージを作り上げる家族的な雰囲気が魅力です。企業からの協賛やチケットの売り上げだけで運営というボランティアの皆さんの手による企画ということで、当初は、8回目を迎えるまで続くとは誰も考えていなかったそうです。

　流山ジャズフェスティバルの総合プロデュースをお願いしている猪俣猛さんが、青少年への音楽指導を続けた功績などが認められ、平成29年12月15日に文部科学省で文化庁長官表彰が贈られました。猪俣猛ジャズオーケストコンサートの2部の始まりには、井崎義治流山市長から猪俣さんに8年間の功績に対し感謝状が贈られました。猪俣さんは「10年間は続けたいですね」と語り、満席の会場から大きな拍手が贈られました。

　この後、流山ジャズフェスティバルは、9月8日（土曜日）の「流鉄ビア電車」や浅間神社の「切り絵行灯と音楽の夕べ」まで続けられます。7月29日（日曜日）に生涯学習センター（流山エルズ）で開催される「青木研スペシャルアンサンブル」は、ベテラン花岡詠二さんのクラリネットに、流山出身の世界的バンジョー奏者・青木研さんらが陽気なデキシーランドジャズを聴かせます。また、お子様連れの皆さんには、8月26日（日曜日）に文化会館で開催されるママさんブラス「あっぷる隊゜」のファミリーコンサートもお勧めです。流山ジャズフェスティバルについてのお問い合わせは、生涯学習センター（流山エルズ）（電話04-7150-7474）まで。