ぐるっと流山 「朗読劇・金子みすゞの世界」

ページ番号7584 更新日 平成23年6月29日

金子みすゞの世界に300人 没後80年で「こだまでしょうか」などを読む

「朗読劇・金子みすゞの世界」

 6月28日(火曜日)夜、流山市生涯学習センターで「朗読劇・金子みすゞの世界」が行われ、約300人の金子みすゞファンが楽しいひとときを過ごしました。仕事帰りや学校帰りに朗読を楽しんでいただこうと、平日の夜に企画された朗読。昨夏は毎週土曜日4週間連続で「夏の雲はわすれない」や「月光の夏」、「父と暮らせば」などの朗読劇を行った「朗読の街・流山」でワークショップに参加した市民が出演する入場料500円のワンコイン朗読劇です。

 80年前の3月、「みんなちがって、みんないい。」という有名な言葉を残した金子みすゞが亡くなりました。没後80年記念企画として、流山市生涯学習センターで開催された朗読劇ワークショップで金子みすゞの生涯と童謡詩を紹介することなったものです。当初は、ことし3月25日に予定されていましたが、3月11日の東日本大震災の影響で同センターが閉館したことから6月に延期されました。


512編もの詩を綴ったとされる金子みすゞ

 金子みすゞは、1903年(明治36年)4月11日に山口県に生まれ、1930年(昭和5年)3月10日に亡くなるまで活躍した童謡詩人です。大正末期から昭和初期にかけて、26歳の若さでこの世を去るまでに512編もの詩を綴ったとされています。1923年(大正12年)9月に『童話』『婦人倶楽部』『婦人画報』『金の星』の4誌に一斉に詩が掲載され、西條八十から「若き童謡詩人の中の巨星」と賞賛されました。


約300人のたくさんの方が詰めかけ満席に

 流山市生涯学習センターでは、野田・流山を中心に劇団「彩」を主宰する梅田宏さんを講師に朗読ワークショップを行い、一昨年は同センターが開催した「星野富弘花の詩画展」に合わせた「愛・深き淵より」を、また昨年は利根運河通水120周年を記念して「利根運河物語」を朗読劇で披露しました。第3弾となる今回は没後80周年を記念した「金子みすゞの世界」です。主催は流山市生涯学習センター指定管理者カクティオ株式会社です。

 この日は、公民館が中高年者を対象に開催している流山市ゆうゆう大学で文学専科を学んでいた学生さん達の姿も客席で見受けられました。舞台では、2本のマイクが立てられ、中央のスクリーンには、金子みすゞの詩に合わせた絵や写真が写しだされ、背景の照明や音楽も変化し、雰囲気を盛り上げていました。演出は、梅田宏さん。構成は、ひばりの会。そして原作は、矢崎節夫著「童謡詩人金子みすゞの世界」、詩の出典「金子みすゞ全集」(JURA出版局)です。震災の後、ACのCMで繰り返し放送された「こだまでしょうか」の影響もあったのでしょうか。平日の夜という企画でありながら満席の朗読となりました。


森の図書館では朗読グループによる朗読企画も予定

 「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。「ばか」っていうと「ばか」っていう。「もう遊ばない」っていうと「遊ばない」っていう。そうして、あとでさみしくなって、「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。こだまでしょうか、いいえ、だれでも。
は、一時期、毎日のようにテレビ等で流れていました。こうした500をこえる金子みすゞの詩は20歳からのわずか5年間の間に創作されたものと言われています。金子みすゞが20歳のときに関東大震災が起きました。また、彼女の「私と小鳥と鈴と」は、作曲もされ、流山市文化会館で行われた「子育てサロンコンサート」では、おおたか静流さんがこの歌を熱唱し、客席を感動の渦に巻き込みました。なお、森の図書館でも8月6日(土曜日)午後1時30分から3時まで朗読グループ「こもれび」と「北部中学校の生徒の皆さん」出演で「海をわたった折り鶴」「金子みすゞ」を読んでいただく企画が予定されています。お問い合わせは、森の図書館(電話:04-7152-3200)へ。


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