ぐるっと流山 朗読劇「夏の雲は忘れない」

ページ番号7135 更新日 平成22年8月2日

被爆した方の手記や詩を女優たちが朗読 「夏の雲は忘れない」に地元中・高生も出演

語り継ぐ平和への想い

 7月31日(土曜日)、文化会館ホールで、女優たちによる朗読劇「夏の雲は忘れない 一九四五・ヒロシマ ナガサキ」の公演が行われ、市内外からの来場者約720人がハンカチを片手に、ベテラン女優たちの朗読に聴き入りました。この公演は、市教育委員会と市民団体の「語り継ぐ平和への想い」実行委員会の主催で、終戦65周年連続公演の第1弾として行われたものです。


女優たちによる朗読

 出演されたのは「夏の会」所属の女優の皆さんで、大橋芳枝さん、大原ますみさん、長内美那子さん、川口敦子さん、柳川慶子さん、高田敏江さんの6人です。「夏の会」は、平成19年秋、演劇制作体「地人会」の解散に伴い、昭和60年から23年間767回の全国を巡る公演活動が中止になったことから、この公演に出演してきた18人の女優が集まり平成20年3月、新しく立ち上げられ、朗読劇「夏の雲は忘れない」の公演活動がスタートしました。


被爆者の手記などを朗読

 朗読されたのは、65年前の夏、広島や長崎で原爆投下により語りつくせない悲惨な体験をされた方々の手記や詩など。原爆により父母を亡くした子どもたちの想いや、かけがえのない息子や娘を一瞬のうちに奪われた両親の気持ちは、想像を絶するものです。その想いを、女優たちがマイクを通さず生の声で情感たっぷりに聴かせてくださいました。設置されたスクリーンには、朗読される詩や手記に合わせ写真やイラスト、被爆者が描いた絵などが映し出され印象度を高めました。


北部中 生徒と卒業生も参加

 この公演には、地元出演として北部中学校の生徒と同校出身の高校生が、ベテラン女優たちに加わり朗読しました。中学生は、3年生の林千晶さんと2年生の片瀬萌南さん、片瀬沙南さんの3人。高校生は、我孫子高校1年の青木沙織さんと西武台千葉高校1年の星媛子さんです。いずれもNHK杯全国中学校放送コンテストの全国大会や千葉県大会に出場した経験を持つ生徒たちです。当日は、女優たちに交じり大きな声で手記やセリフを朗読。「良く声が出ていましたよ」と女優たちからも褒められていました。


女優さんの迫力を借りて

 「僕、死にそうだよ。学校に行きたいよ」。このセリフが一番印象に残ったという片瀬萌南さんは、「戦争に関わる朗読は初めてだったけど、精一杯声を出しました。聴いてくれた人の心に、手記を書いた人の気持ちが少しでも伝わればうれしい」と、公演を終えホッとした表情で語ってくださいました。北部中学校の教諭で生徒たちを指導している野口絢子さんは、「戦争がテーマなので気持ちの入れ方などを教えるのが難しかった。舞台では、女優たちの迫力に乗せられるように素晴らしい朗読ができたのでは」とおっしゃっていました。


ロビーで出演者との交流会

 松戸市から来場された紺野真由美さんは、「終戦当時10歳だったので、同世代の子どもが被爆で親を亡くし、朗読されたような手記を書いたかと思うと涙が止まらなかった。会場には子ども連れの家族も見かけ、感心しました。原爆や戦争の悲惨さを次の世代に語り継いでいくことは大切なことですね」と語ってくださいました。公演後は、文化会館のホワイエでロビー交流会が開かれ100人以上の来場者が残って参加しました。「平和への熱意が伝わりました」「これからも体に気をつけて全国各地で公演してください」と参加者から女優たちに温かい言葉がかけられ、和やかな交流会となりました。


「月光の夏」チラシ

 終戦65周年連続公演の第2弾は、ピアノ・ソナタ「月光」による朗読劇「月光の夏」です。国内はもとより海外でも高い評価を得ている劇団東演の代表作です。ピアノ・ソナタ「月光」のピアノ演奏と、ドラマリーディングが織りなす、新機軸のライブステージを、ぜひお楽しみください。

  • 日時:8月7日(土曜日)午後6時から7時30分(開場:午後5時30分)
  • 会場:流山市文化会館ホール
  • 出演:「劇団東演」俳優陣、根岸弥生(ピアノ)
  • 入場料:前売2,000円(当日2,500円)、ペア券3,500円、小学生から高校生1,000円、全席自由
  • 前売りチケット販売取扱場所
    文化会館、生涯学習センター、
    紀伊國屋書店流山おおたかの森店
  • 問い合わせ:文化会館(電話:04-7158-3462)

サダコと折り鶴ポスター展

 またこの日は、会場ロビーで「サダコと折り鶴ポスター展」も開催されました。流山市が市民の皆さんなどから寄せられ広島に贈っている千羽鶴も、ポスターに出ている佐々木禎子さんが平和への祈りを込めて折ったことから始まったと言われています。流山市は、「平和都市宣言」の宣言文の中で、本市は「世界でただひとつの被爆国として、広島・長崎のいたましさと被爆者の苦しみをすべての人々に訴え、人類共通の願いである恒久平和を達成させなければならない」と宣言しています。このポスター展は、8月13日まで市役所1階ロビーで開催しています。
問い合わせは、企画政策課(電話:04-7150-6064)。


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