ぐるっと流山 渡部宏の被災地復興チャリティコンサート

ページ番号7663 更新日 平成23年5月10日

流山のSFS合奏団も特別出演に向けて練習

チャリティコンサートの練習をするSFS合奏団の写真

 ことし設立50周年を迎える東京ヴィヴァルディ合奏団の代表・渡部宏さんの指導で、設立20周年を迎える流山のSFS(サン・ファミリー・ストリングス)合奏団の子どもたちが5月8日(日曜日)、生涯学習センターでヴィヴァルディの「バイオリン合奏協奏曲ト長調」や「弦楽のための協奏曲ト長調」などを練習しました。この練習は、5月15日(日曜日)から同センターのギャラリーで開催される愛鳥週間企画~鳥を描き続けた画家・小林重三の世界「翼をください」の一環として企画された「渡部宏チェロ・チャリティコンサート~鳥の歌」に流山の子どもたちが特別出演することになったことから実現したものです。

 愛鳥週間企画~鳥を描き続けた画家・小林重三の世界「翼をください」は、5月15日(日曜日)から28日(土曜日)までの午前10時から午後6時(初日のみ午後1時30分から)まで生涯学習センターで開催されるもので、入場は無料です。故・小林重三画伯は、日本三大鳥類図鑑とされる「鳥類原色大図説」「日本の鳥類と其生態」「日本鳥類大図鑑」に作品を残した画家で、ご遺族のご厚意によって絵画展が開催されることになったものです。期間中は、小林画伯の生涯を綴った「鳥を描き続けた男」の著者・国松俊英氏のギャラリートーク(15日午後2時から)をはじめ本物の鷹(ハリスホーク)に会おう(21日午前10時から)、藤島博文画伯と一緒に本物の鷹を描くデッサン会(21日午後1時から)、バードウォッチング会(22日午前10時から)、山階鳥類研究所の協力でトークショー「鳥の絵と鳥類研究」(22日午後1時30分から)などを行います。

 そして、愛鳥週間企画~鳥を描き続けた画家・小林重三の世界「翼をください」の最終日、5月28日(土曜日)に企画された関連イベントが東日本大震災被災地復興支援チャリティコンサートです。東京ヴィヴァルディ合奏団の音楽監督で、希望郷いわて文化大使の渡部宏さんのチェロと、映画「のだめカンタービレ最終楽章」の演奏指導・川田健太郎さんのピアノが織り成す演奏会です。午前の部が午前11時から午後0時15分、午後の部が午後3時から4時15分(開場はいずれも30分前)で、チケットは、全席自由で前売りが1,000円、当日が1,500円。収益金は全額被災地へ寄付されます。流山市生涯学習センター指定管理者アクティオ株式会社が主催、東京ヴィヴァルディ合奏団が企画協力、流山市音楽家協会と一般社団法人SFS合奏団で開催されます。

 このチャリティコンサートにゲスト出演するSFS合奏団は、3月に設立20周年を記念したコンサートを計画し、ヴィヴァルディの曲を練習していましたが、東日本大震災のため断念。そこへ、東京ヴィヴァルディ合奏団音楽監督で、東京藝術大学音楽学部管弦楽研究部首席奏者の渡部宏さんから声を掛けていただきました。渡部さんは、5年前に東京ヴィヴァルディ合奏団創立45周年を記念し、ソロ・CD~鳥の歌~無伴奏チェロ作品集をリリースし音楽各誌にて絶賛されています。この日は、小学校低学年の子どもから、大学生まで14名の団員が渡部さんの指導を受け「翼をください」など3曲の練習に励みました。  

 練習では、渡部さんは最初、何も指示せずに、子どもたちの自由な演奏を聴き、次に演奏パートごとに細かくアドバイスしていきます。「合図は見えるように、弾きはじめるタイミングをもっと早くしてみよう」「弦を戻すとき、ここは半分だけ戻して、次の音を弾き始めるタイミングをちょっと早めてみよう」など丁寧に指示していきます。渡部さんに指摘された部分をきちんと修正していく子ども達のまなざしは、時間が経つにつれて真剣さを増していきました。約2時間の練習を、集中力を切らさず演奏しきった子どもたち。自分たちの音がみるみる上達していく様子がわかったと言い、「難しくなかった。とても解りやすかった」と話す子も。渡部さんの指導は子どもたちに確実に何かを残したようでした。


丁寧で実践的なアドバイスをしている写真

 SFS合奏団代表の植田しづかさんは、江戸川台在住のバイオリン講師で、新川小学校と北部中学校で公立校初のバイオリンクラブを開設し指導するほか、福祉施設でボランティア演奏するなど地域での音楽活動にも大きく貢献されています。渡部宏さんの指導を受け「子どもたちは、短時間で見違えるような演奏ができるようになりました。素晴らしい機会に感謝しています」と語っています。ファーストバイオリンの演奏を担当する、東京学芸大学3年生で、バイオリン専攻の杉浦あずささんは、「最初はみんなの演奏が、どこにむかっているのかわからなくて1人で練習していても悩むところもあったけど、きょう、渡部さんに指導していただいて、みんなの演奏がどんどんひとつにまとまっていく感じがして、凄いなと思いました」と感想を聞かせてくれました。


練習の写真

 今回のチャリティコンサートに向けて渡部宏さんは、「北国での厳しい冬からやっと抜け出せそうな矢先におこった大震災によって、生まれ育った自然豊かな地とともに、かけがえのない多くの命が奪われました。本当に言葉を失い、被災された方々を思うばかりでこの1か月が過ぎました。今、これからの災害復興に必要とする長い時間を音楽という一瞬の力を通して、"忘れないで大震災!応援コンサート"として微力ながら支援、応援のコンサートを続けて参ります」とメッセージを寄せてくださっています。チケットは電話でも予約を受け付けています。お問い合わせは生涯学習センター(電話:04-7150-7474)へ。


練習の写真

  チケットは、午前の部・午後の部共通ではありませんので、曲目やご都合によってお選びください。収益金は全額被災地へ寄付されます。午前11時開演の曲目は、エルガー:愛の挨拶、サン・サーンス:白鳥、ヴィラ・ロボス:黒鳥の歌、J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調より プレリュード・サラバンド・ジーグ、シューマン:トロイメライ、宮沢賢治:星めぐりの歌、平井康三郎:「さくらさくら」によるパラフレーズ、ポッパー:ハンガリア協奏曲、カザルス:鳥の歌、他。午後3時開演の曲目は、フォーレ:エレジー、サン・サーンス:白鳥、ヴィラ・ロボス:黒鳥の歌、J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調より プレリュード・サラバンド・ジーグ、宮沢賢治:星めぐりの歌、山田耕筰:野薔薇、カサド:親愛の言葉、カザルス:鳥の歌、他の予定です。


小林重三の世界「翼をください」のポスターの写真

 なお、今回の愛鳥週間企画~鳥を描き続けた画家・小林重三の世界「翼をください」は、日独同時開催という一面も持つ企画です。昨年8月27日に生涯学習センターでは、流山のシンボルとも言えるオオタカの大きな絵巻物を小中学生33人で描くワークショップを開催しましたが、この絵が5月21日から7月3日までドイツ・カウンシルのディッセルドルフ美術館に展示されることになりました。ドイツの後はウクライナの首都キエフでの巡回展示も予定されています。流山の子どもたちにオオタカの絵を指導したパルコキノシタさんが、ことし5月19日にドイツの子どもたちにオオタカの絵を描くワークショップを指導します。生涯学習センターでは、子どもたちの絵巻作品が帰国した際には凱旋展示会も開催したいと企画を練っています。 

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