ぐるっと流山 「3・11ふくしまそうまの子どもたちのえがくたいせつな絵」展

ページ番号7458 更新日 平成23年9月16日

そうまの子どもたちのえがくたいせつな絵展 生涯学習センターで開催中

「3・11ふくしまそうまの子どもたちのえがくたいせつな絵」展

 9月15日(木曜日)から19日(月曜日)までの5日間、流山市生涯学習センターで「3・11ふくしまそうまの子どもたちのえがくたいせつな絵」展が行われています。被災地・相馬市に絵本と画材を贈るプロジェクトの版画家で、プロジェクト代表の蟹江杏さんと、相馬市の元・小学校長の佐藤史生さん、そして、流山市生涯学習センター指定管理者アクティオ株式会社や流山商工会議所青年部らの協働で実現した絵画展です。相馬市と流山市は歴史的な縁から35年前に姉妹都市の盟約を結んでいます。

 相馬市の子どもたちに絵本と画材を贈る活動は3月20日に始まり、全国からそして海外にも続々と協力の輪が広がりました。絵本は7月6日、相馬市教育委員会安良紀男教育長に7,500冊が寄贈されました。これからは、「相馬市絵本文庫」をつくりたいと活動を展開しています。8月17日から23日に新宿全労済ホールで始まった展示会は、8月21日から9月16日には新宿駅地下プロムナードギャラリーで、さらに9月3日から7日の沖縄石垣島福祉会館を経て、9月15日から19日に流山市生涯学習センターで最大規模の作品展が公開され、10月には相馬市での作品展が行われます。

 佐藤さんによると、3万7千人の人口の相馬市では、4,500人もの方々がいまも避難所生活を強いられているそうで、仮設住宅は天井が低く、暑いうえ、壁も薄くなかなかプライバシーも守れないそうです。そんな仮設住宅からはいまもバスで子どもたちが登下校しています。蟹江さんは、画材を全国からいただき、避難所のはまなす館や小学校体育館などで外に出て遊ぶこともできない子どもたちと、大きなロール紙に大きな絵を、手先ではなく、身体全体を動かして描くワークショップを行い、現在も相馬市を毎月訪問し中村第二小学校の児童たちと一緒に描き続けています。


子どもたちの絵は各地で巡回展示

  今回のプロジェクトで課題のひとつとなったのが、子どもたちの絵をそのまま各地で巡回展示すると、相馬の子どもたちの手に作品が帰るときには画用紙がボロボロになるのではないかという心配でした。画用紙を壁に画鋲で止めればいいというような心ない言葉もあったそうですが、相談を受けた流山市生涯学習センターでは、4月から開催してきたチャリティコンサートや漫才などのチケット代の10%を被災地のために貯金していたことから、コンサートや漫才の出演者に了解を得て、額縁を購入する資金として同プロジェクトに寄付しました。

 相馬市立中村二小の佐藤みゆき教諭は、「3年生79人の児童が描いた絵がボロボロになって却ってくるのかと思っていたら、流山市生涯学習センターでチャリティコンサートなどを開催していただき、絵を守る額がプレゼントされたと聞いて感謝しています」と謝意を伝えました。都内の額物製造会社も、こうした経緯を知り、材料費だけで手づくりの額をつくってくれました。


写真なども展示されている

 同プロジェクトの活動は、ネット上などで広がり、CDのジャケットに絵を使いたい、絵から児童心理を分析するイベントと一緒に企画を…というような声も多方面からあったそうですが、子どもたちの本意ではないだろうと断わり続けてきました。相馬市と災害時の応援協定を結び、市民の皆さんからの義援金も寄せられ、市職員も相馬市内に駆け付けている流山市からの「展示会を開きたい」という申し出には快諾していただけました。


絵画作品を画集として出版する準備も進行中

 これらの絵画作品を画集として出版する準備も進行中です。株式会社徳間書店では、「ふくしまの子どもたちが描く あのとき、きょう、みらい。」と題し、福島の小学生たちの著、蟹江杏さんと佐藤史生さんの編、(1,300円予定)で10月24日の発売予定だそうです。収益の一部は同プロジェクトに寄付されるそうで、子どもたちが体験した「3・11」、そして家族や郷土への想いが詰まった作品にしたいと同社出版局一般書籍編集部の明石直彦さんは語っていました。


蟹江杏さんの作品コーナーも

 入場無料。午前10時から午後6時まで。最終日は午後4時まで。会場には、小学生の絵164点をはじめ、避難所で蟹江さんと子どもたちが一緒に描いたワークショップの大きなロール状の模造紙の絵4点のほか版画、写真が展示されています。また、流山会場だけの試みとして、蟹江杏さんの作品コーナーも設け、蟹江さんの絵本を販売し、その収益金も相馬市絵本文庫実現のために寄付されます。


最終日の19日にはお絵描きワークショップも開催予定

 最終日の19日には、同センターホールで、蟹江さんとLA・TATAN 舎の「お絵描きサーカス団」による子ども向けお絵描きワークショップが予定されています。この日は、屋外で流山産業博も予定されていて、ホールでのワークショップも参加型イベントのメイン事業として企画されました(参加費500円)。流山の子と、相馬の子が一緒に参加できればと、流山市生涯学習センターでは、相馬の皆さんのご招待も計画しています。なお、同プロジェクトの中心メンバーのおひとり相馬市の元小学校長・佐藤史生さんを講師に招いての講演会「被災地の子どもたち~いま、生涯学習活動にできること」(入場無料・申込不要)も10月14日(金曜日)の午後、流山市生涯学習センターで予定されています。お問い合わせは、流山市生涯学習センター(電話:04-7150-7474)へ。

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