ぐるっと流山 書道藝術館

ページ番号28864 更新日 平成18年1月16日

自宅を開放し書道藝術館 創作 書藝字典を出版した倉田信岳さん(81)

東深井にある書道藝術館

 団塊の世代の定年退職が、「2007年問題」など言われ、さまざまな議論を呼んでいます。そこで、「ぐるっと流山」では、定年後を地域でいきいきと活動されていらっしゃる方々をご紹介していきます。
 流山市東深井にある「書道藝術館」は、倉田信岳さん(81)が半世紀近い書家活動から生み出した作品を展示している私設美術館です。開設は平成15年6月。自宅を開放して自身の書380点を収蔵し、約200点を展示しています。信州の山の出身なので雅号が信岳。本名は倉田喜市さん。


倉田信岳さん

 倉田さんが書道の世界に入ったのは35歳の時。遅いスタートですが「天気に左右されず自宅ででき、家族の世話ができる仕事」を探し、書で身をたてようと、会社勤めの傍ら、寝る間も惜しんで猛勉強。師匠の真似から、古典の真似、段位が上がり賞をいただき…というコースに疑問を持ち、書の目的は「書美の創造」と語る倉田さんは、自分の字を生み出すため手探りで苦しい創作活動を続け、60歳の頃、ついに自分独自の字体を発見しました。誰も書いていない、見たことがない字が生まれ、「うれしくて、家中を転げ回った」と満面の笑みで語ってくださいました。


倉田さんの書

 新しく作った字体で「字典」を作ることを思い立ち、98年9月に石川書房から『創作 書藝字典』を出版。同字典は、書道専門誌「墨」(芸術新聞社)や「書道界」(藤樹社)でも取り上げられ、話題となりました。「どこにもない『前人未踏の書』だからこそ書道藝術館を作ろうと思った」そうです。昨年9月末には、NHKFMにも出演され、倉田さんご自身が書を語り、生放送されました。利根運河にほど近い書道藝術館は、ごく普通の住宅ですが、1階には、「雪月花」や「茶禅一味」などの短冊や色紙などの解り易い作品が展示され、2階にあがると全紙版をはみ出すような迫力ある書が並びます。


東深井にある書道藝術館

 作品の脇に解説が貼ってあり、初心者にも理解できます。何より、倉田館長が懇切丁寧にガイド役をしてくださって、館内はアットホームな雰囲気です。ひながたを作らず、書に入る前は他の作業などをして、構想を練らずにいきなり書くという書は、見る者を元気にしてくれます。生涯現役という81歳の書道家に元気を分けていただきに行きませんか。開館日は、毎月1日~10日10時~16時。料金は、300円(団体割引あり)。東武野田線・運河駅徒歩3分(流山市東深井451―117)。お問い合わせは、倉田さん04―7153―1871へ。


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