ぐるっと流山 ヂンガラ餅行事

ページ番号26267 更新日 平成19年1月9日

裸で餅を奪いあう奇祭ヂンガラ餅行事 NHKニュースでも紹介

大きな鍋で作られたけんちん汁

 平成19年1月7日(日曜)、三輪野山の茂侶神社で、裸の若衆が餅を奪い合い、餅の割れ具合により、その年の農作物の作柄を占う「ヂンガラ餅行事」が行われました。古くから伝わるこの祭事は、昭和52年に流山市指定無形民俗文化財に指定され、現在、ヂンガラ餅保存会(堀江啓亮会長、30人)により運営されています。


登殿する男衆たち

 縁起のいい末広がりの「八づくし」で、8日前後の休日に、8升の御神酒と8升の鏡餅(上3升、下5升の円い重ね餅)、8種類の供えものが神殿に供えられます。境内では、氏子総代の小谷正太郎さんを中心に、8種類の野菜を入れたけんちん汁がふるまわれました。けんちん汁は、砂糖を使わず野菜の甘みだけで味付けをしました。一般の見物客にも甘酒がふるまわれ身体が温まります。


5升の餅を持つ古谷宮司

 社殿内で古谷宮司による祝詞(のりと)奏上、お祓いなどのあと、5軒ずつの新旧交代ともいえる「トウ渡し」と呼ばれる次の年番への引き継ぎなどが厳粛に行われました。畳を上げ、危険を避けるためガラス窓などが取り外されると、いよいよ裸の男衆が神殿に入り「餅取り」が始まります。


餅を奪い合う男衆

 登殿した約20人の上半身裸の男衆に、神官から5升の固い餅が投げ入れられると、「ワッセ、ワッセ、餅はどこだー」と掛け声をかけながら、もちを奪い合い、ひとかたまりとなって揉み合います。毎年、壁や柱にぶつかる激しい動きに足のつめを割ったり、鼻血を流したりと怪我をされる男衆もいらっしゃいますが、ことしも30代から60代の男衆が揉み合い、割れた固い餅が飛んで当たったため顔を切った方などもいらっしゃいました。


たくさんの観客が写真におさめようと

 餅の割れ方によって、宮司から作物の豊凶作などの占いを言い渡されます。「ことしは豊作間違いなし」と言い渡されると、境内を埋めた観客からも大きな拍手が沸きました。三輪茂侶神社は、大和国(奈良)の三輪神社の分霊とされる言い伝えがあり、「延喜式神名帳」という平安時代初期の書物にもその名が見られ、いわゆる「式内社」のひとつとされています。大和朝廷からの使者が当地に赴いたとき、この地の趣が大和の三輪山を彷彿とさせたため、丘陵地を「三輪の山」と命名したという言い伝えもあります。


NHKとコアラテレビが取材に

 紅白の餅をお土産にもらった見物客らは、破魔弓などを買い求めそれぞれに記念写真などを撮っていました。この日は、NHKの取材クルーも取材に訪れ、当日夜9時からのニュース番組で放送されたのをはじめ、地元ケーブルテレビのJCNコアラなども取材に訪れていました。


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