ぐるっと流山 博物館企画展「流山庚申塔探訪」

ページ番号23375 更新日 平成19年7月17日

企画展『流山庚申塔探訪』 7月15日~9月17日まで流山市立博物館

市内に残る庚申塔を紹介

 流山市立博物館で、7月15日(日曜)から企画展『流山庚申塔探訪』が始まりました。初日となった15日は台風の影響であいにくの雨でしたが、それでも多くの家族連れが見学に訪れていました。会期は9月17日(祝日)まで。休館日は月曜日・月末日。開館時間は9時30分~17時まで。アクセスは総武流山電鉄流山駅7分、またはTX流山セントラルパーク駅20分。入館無料です。なお、企画展の会期に合わせてふるさと入門講座「石仏コース」を開催。企画展のための調査をもとに調査研究報告書24『流山庚申塔探訪』も博物館窓口で販売中。1330円(税込)お問い合わせは博物館04-7159―3434へ。


庚申塔を説明するコーナー

 流山市内の神社や寺院、そして路傍などには、いろいろな石仏が建っていますが、その中で、特に庚申塔は、市内で最も多い江戸時代の石仏。332点というその数の多さは、いかに江戸時代に庚申信仰が強かったかを物語っています。庚申塔は、信仰や民俗ばかりでなく、地名などさまざまな江戸時代の様子をわたしたちに伝えてくれる身近な文化財です。


企画展の入口

 企画展ではどのような庚申塔が市内にあるのか、4つのコーナーに分けて紹介しています。「庚申板碑(庚申塔以前に庚申講が建てた室町時代の庚申板碑を展示)」、「庚申塔の移り変わり(市内の庚申塔の実物資料と写真を時期順に展示し、庚申塔が変わっていく様子がわかるように紹介)」、「もっと細かく!(庚申塔の細部に注目。銘文や種子・形態・主尊像・三猿・二鶏・日月・道標・所在地などに分けて、流山市内の庚申塔を解説)」、「聞き取り調査 庚申講(聞き取り調査で確認できた庚申講の行事を紹介し、初庚申の庚申堂を再現)」の4つです。


庚申塔が市内のどこに残っているか説明

 旧暦では60日に1度、庚申(かのえさる)の日が巡ってきますが、この夜眠ってしまうと人の体内にすんでいる「さんし」という虫が天に昇り、天帝にその人の日ごろの行いを報告するという道教の教えがあり、罪状によっては寿命が縮まると言われていました。寿命が縮まっては大変と、この日は身を慎み、虫が抜け出せないようにと徹夜して過ごしました。日本では既に10世紀ごろには盛んだったようで、『枕草子』、『大鏡』などに記述があります。この教えが広まっていく中で仏教や庶民の信仰が加わり、江戸時代には全国の農村などで流行。身を慎むことから始まりましたが、徐々に米や野菜、お金を持ち寄り、皆で飲食・歓談して過ごす楽しい集まりになりました。また、さまざまな情報を交換し、農作業の知識や技術を研究する場でもあったようです。この集会を一定期間続けた記念に建立したのが庚申塔。長寿や健康のみならず、家内安全や五穀豊じょう、現世や来世のことなどを祈り、それを碑面に刻んだのでしょう。


博物館の入口には緑のカーテンが

 博物館と中央図書館の入り口では、みどりのカーテンが育っています。朝顔のツルを伸ばして館内を涼しく、そして美しく飾ろうと育てられています。植えられているのは、朝顔ですが、開花はまだ少し先のようです。これからの季節、こうしたみどりのカーテンで直射日光を防ぐのも楽しいものです。もうすぐ夏休み。夏休みの思い出といえば朝顔の観察という方も多いのではないでしょうか。みどりの力で、街を涼しく美しく。博物館や図書館にお越しの際には、ぜひ、みどりのカーテンもご覧ください。


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