ぐるっと流山 ペットボトルのキャップでワクチンを

ページ番号15230 更新日 平成21年5月14日

特別支援学校の生徒がワクチンを世界の子どもへと ペットボトルのキャップの分別作業で額に汗

キャップの山から異物を除去

 ペットボトルのキャップを集めて資源化した収益金で、途上国の子どもたちにワクチンを送る運動が全国的な広がりを見せています。収益金は、NPO法人「世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)」に寄託され、ユニセフを通じて世界で予防接種を受けられない子どもたちにワクチンが送られ尊い命が数多く救われています。


作業手順を黒板に

 ことし4月に、県立流山高校内に設置された「千葉県立柏特別支援学校流山分教室」では、このキャップの回収作業に生徒たちが一役買っています。現在、どの回収団体でも、集まったキャップに異物が混入していたり、汚れたキャップが混ざっていることで、リサイクル業者などに引き取っていただけないケースがあり困っているそうです。そんな中、流山分教室では、生徒たちが授業の一環で異物の除去や汚れたキャップのふき取り作業を行っているのです。


取り除かれた金属製のキャップなど

 柏流山たばこ商業協同組合(嶋根敏雄理事長)では、昨年7月からペットボトルのキャップ回収運動を続けていますが、やはり異物の混入などの問題を抱えていたことから、都内での事例を参考に流山市心身障害者福祉作業所さつき園に相談。小金丸施設長の仲介により、流山分教室で作業を引き受けることになったものです。同組合会計理事の鈴木馨さんは、「手間ひまのかかる作業を引き受けていただいて本当に助かっています。いろいろな方の協力でキャップ回収運動が流山でさらに大きく広がることを願っています」と語っていらっしゃいました。


流山高校内に設置された柏特別支援学校流山分教室

 現在は、1年生8人と2年生3人が毎週水曜日に作業を行っているとのこと。1日に約3時間の作業で、処理している量は約30~40キログラム、個数にすると1200~1600個にもなるそうです。流山分教室の倉持幸子教諭は、「長い時間同じ作業を続けられる力を身につけるのに役立っています。将来、生徒たちが社会に出て働くために、集中して作業に取り組むことが大切です」と生徒たちの作業を見守っていました


キャップに付いたシールはがしは大変

 テーブルに3・4人ずつ座った生徒たちは、かごに入ったキャップの山から異物を取り除き、シールの貼ってあるキャップはシールをはがし、汚れたキャップはきれいに拭いて、確認済み用のビニール袋に入れていきます。「シールをはがすのが大変」、「とても疲れる」といいながらも、「この作業が世界の子どもたちの命を救うのに役立っている」と励みにしながら「頑張ります」と目を輝かせていました。


分別されたキャップ

 ユニセフの概算によると、現在のワクチンの価格(一人接種分)は、ポリオ(小児マヒ)が約20円、MMR(はしか、おたふくかぜ、三日ばしか)が約114円、BCG(結核)が約7円、はしかが約95円、DPT(ジフテリア、百日咳、破傷風)が約9円とのこと。直接、お金を寄付することもできますが、資源のリサイクルや環境保全、障害者の自立支援の観点からも、ペットボトルのキャップ回収に、ぜひご協力をお願いします。


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