ぐるっと流山 大量殺傷事件を想定し訓練

ページ番号6819 更新日 平成23年1月27日

通り魔事件を想定し訓練 流山おおたかの森駅で警察や消防など

警察や消防などが合同で訓練の様子の写真

 1月25日、東武流山おおたかの森駅構内と駅前広場で、通り魔による大量殺傷事件の発生を想定した訓練が実施されました。平成20年の秋葉原での連続殺傷事件をはじめ、通り魔的な大量殺傷事件が深刻な社会問題となっているなか、迅速な対応と各関係機関の連携強化を図るために行われたものです。当日は、流山警察署や東武鉄道、つくばエクスプレス、流山市消防本部が合同で実施、消防車両6台16人、警察車両7台52人などが参加しました。


5人を刃物で切り付けている写真

 訓練は、東武流山おおたかの森駅構内で刃物を持った男が暴れて、乗降客を無差別に襲うところから開始。犯人役の警察官が、突然大声をあげながらホームからの階段を駆け上がり、次々と通行人5人に刃物で切り付けました。犯人は、女性1人を人質にとり、改札を出て階段を下り南口広場に。階段を迫真の演技で降りてくる犯人の形相に、訓練と知らない一般の方は驚いた様子でうずくまってしまう場面もありました。また、人質役となった女性も警察官ですが、警察官になる前は舞台演劇をされていたそうで、悲鳴のあげ方など鬼気迫るものがありました。


人質を取って逃走している写真

 通報を受けた警察官が駆け付け、さすまたや盾を持って広場の壁際に犯人を追いつめ投降を呼びかけました。しかし、犯人は「バイクを持ってこい」「酒を持ってこい」などと要求。警察官が飲み物を渡す振りをして犯人に接近し、すきを見て人質から引き離し取り押さえました。事件発生からおよそ5分というスピード解決となりました。


救急隊がけが人を搬送している写真

 また、救急隊員による負傷者の救助訓練では、処置の優先順位を決めるトリアージも行われました。負傷者の怪我の状況を素早く判断し、まずは重傷者2名を搬送し、続いて軽傷者が運ばれました。広場には、赤、黄色、緑のシートが敷かれ怪我の程度によってそれぞれのシートの上で手当てを受け、順番に救急車で病院に搬送されました。トリアージは、これまで起きた実際の事件・事故の際にもその重要性が重視されてきました。今回の訓練では、その重要性を再確認できるものとなりました。


取り押さえられる犯人の写真

 訓練を終えて流山警察署の植村紀之署長は、「今回は、鉄道関係や流山消防などとも連携した訓練ができ大変有意義だった。突然起こるこの種の事件には、初動活動が大切なので、今回の訓練を活かし万全の体制を確立したい」と語ってくださいました。また、高市消防長も「多くの負傷が1度に出るという状況で、トリアージを行うなど適切な対応を図る訓練ができた。今後の活動に役立てたい」とコメントしました。


パトカーと記念撮影の写真

 訓練を見学していた柏市の中西笑美子さんは、「最近でも通り魔事件がニュースになりましたが、本当に怖いですね。訓練と分かっていても、現実だったらと思うと背筋がぞっとしました」と、5歳になる娘の遥菜ちゃんの手をしっかりと握りながら話してくださいました。一方、遥菜ちゃんは「パトカーだ~。救急車だ~」と大はしゃぎで、緊迫した中、周囲の笑いを誘っていました。


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