ぐるっと流山 文化会館でアイヌ影絵を上演

ページ番号14028 更新日 平成24年11月28日

文化会館でアイヌ影絵を上演

人権週間を前に啓発活動

 11月27日、文化会館で人権週間企画「アイヌ影絵」の上演会が開催され、家族連れなど約150人が詰めかけました。流山文化のまちづくり実行委員会の主催、松戸人権擁護委員協議会流山支部の協力で行われたもので、12月4日から10日の人権週間を前に、会場ロビーには人権啓発ののぼりも立てられ、人権擁護委員の皆さんが人権意識の高揚のため啓発グッズを配布しました。


影絵の上演

 今回の影絵作品は、アイヌの神話を題材としたもので、アイヌ語やアイヌ音楽、アイヌのデザインをふんだんに取り入れたアイヌ文化の伝承作品です。ストーリーの原作は、アイヌの血を引き、カラフト・アイヌの伝統弦楽器「トンコリ」の奏者でもあるOKIさん。今回の「超人アイヌラックル伝」は、アイヌ民族の間で長年口承により伝えられてきた神話だそうです。


スクリーンの裏側では

 出演は、バリ舞踏家・小谷野哲郎さんと、ガムラン芸能集団「ウロツテノヤ子」から独立して結成された影絵ユニット「ウロツテノヤ子バヤンガンズ」の皆さん。そして、世界的な影絵演出家のラリー・リードさんが演出を手掛けています。影絵とともに観客を楽しませてくれた歌は、「ウポポ」と呼ばれるアイヌの伝統的な歌の再生と伝承をテーマに活動している女性グループ「マレウレウ」の皆さんです。マレウレウは、アイヌ語で「蝶」を意味するそうです。


魔神と戦うアイヌラックル

 影絵の上演が始まると、会場はシンと静まりスクリーンに映る巧みな影の動きに魅了されました。物語は、半神半人の超人アイヌラックルが聖なる魚を捕まえるところから始まります。魚をアイヌラックルに捕まえられたことで、任されるはずの沼が奪われたと怒った魔神が、太陽の女神を連れ去ってしまいます。世の中から光が消え、多くの人が眠りについたまま死んでしまいます。助けを求められたアイヌラックルは、神の乗り物カムイシンタに乗り込み、魔神の城へ乗り込み、死闘の末に魔神を倒し、光を取り戻します。


スクリーンの裏側では出演者は大忙し

 会場から見るスクリーンには、もちろん影しか映りませんが、夢を見ているような感覚でかえって情景が頭に浮かび想像力が増します。影は、次から次へとスクリーンを動き小さくなったり大きくなったり、いったいスクリーンの後ろでは出演者がどういう動きをしているのか全く分かりません。舞台袖にまわると、4人の演者が素早く絵を持ちかえたり自身の影をスクリーンに映したり、複数のライトを切り替えたりと、会場からは予想もつかない忙しさでした。


スクリーンの前で実演

 1時間の上演が終わると、小谷野哲郎さん、OKIさん、ラリー・リードさんの3人によるアフタートークも行われ、アイヌの神話は口伝えの口承によるものが多く定説が無いことや、影絵に使う道具はほとんどがホームセンターに売っているもので作ったという裏話も聞くことができました。また、スクリーンの前で影絵を実演してくださり、マスクが2面になっているのは、自分の影を見ながら演技するためだと説明されました。小谷野さんは、「影絵の世界で、2面マスクはラリーさんの世紀の発明です」と語っていらっしゃいました。


ブルーリボン募金にご協力を

 お友だちに誘われて三郷市からいらっしゃった佐藤カズ子さんは、「影絵を見たのは初めてです。影の動きも面白かったですが、歌やセリフの声も素晴らしかったです。少しでもスクリーンの後ろを見てみたかったですね」と感想を聞かせてくださいました。松戸人権擁護委員協議会流山部会では、12月10日から16日までの北朝鮮人権侵害問題啓発週間に合わせ、今年も市役所ロビーに白いクリスマスツリーを設置し、ブルーリボンを結びながら拉致問題の早期解決と被害者の無事救出を祈る募金活動を行う予定です。皆さんのご協力をお願いします。


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