ぐるっと流山 ヂンガラ餅行事

ページ番号32760 更新日 平成29年1月11日

五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願う市指定無形民俗文化財

会場に集まる参加者

 平成29年1月8日(日曜日)、三輪茂侶神社で「ヂンガラ餅行事」が行われました。寒空の中、裸の男衆が餅を奪い合い餅の割れ具合により、その年の農作物の作柄を占う「ヂンガラ餅行事」は、雷神社の「鰭ケ崎おびしゃ行事」、赤城神社の「大しめ縄行事」と並ぶ、市指定無形民俗文化財です。古くから伝わるこの行事は、ヂンガラ餅保存会(松田佐一郎会長)により運営され、この奇祭を一目見ようとする見物客で参道は埋め尽くされました。


当渡し

 縁起がいい末広がりの「八づくし」として、今年は1月8日に開催され、8升の御神酒と8升の鏡餅(上3升、下5升の円い重ね餅)、野菜や果物、海産物など8種類の供物が神殿に供えられました。社殿には同神社の氏子や来賓など約25人が集まり、大太鼓を合図に式典が開式。諏訪神社の古谷権禰宜により修祓の儀、献餞の儀、祝詞奏上、玉串奉天などが、習わしにのっとり厳粛に執り行われました。次の年の当番へ引き継ぐ「当渡し」が行われ、スルメをつまみに杯が交わされました。


餅取り開始

 「餅取り」を行うため、社殿の畳を上げ、窓ガラスを取り外し、準備が整うと、大太鼓の音が鳴り響き、社務所に控えていた男衆が法被を身にまとい登場。上半身さらし一枚になった男衆のなかに、鏡餅の下の部分、5升の餅が投げ入れられると「わっせ、わっせ! 餅を上げろ! 餅を上げろ! 」と餅を求めて両腕を延ばしながら、男衆は9メートル×6メートル程度の社殿のなかを四方八方に激しく移動。激しい掛け声とともに、汗が周囲に飛び散り、激しい揉み合いが続きます。


観客の前での餅取り

 雨の予報も気にせず、男衆たちは社殿の外にまで飛び出します。見物の皆さんたちの前で行われる白熱した餅の奪い合いに、参道は大いに沸きました。
 30分ほどの激しい揉み合いの末、男衆が代わるがわる社殿の柱に餅を打ちつけ、直径40センチほどの餅がついに割れ、歓声とともに大きな拍手が鳴り響きました。割れた餅を手にした古谷権禰宜が「今年も豊作間違いなしでございます」と宣言すると、さらに大きな拍手が起こりました。餅取りに使われた餅は、食べると風邪をひかなくなると言い伝えられ男衆に配られます。


豊作の言葉

 参道では、紅白餅などが振る舞われ、見物されていた多くの方々で行列ができていました。行列に並ぶ松本さんご夫妻は、十太夫から歩いて三輪茂呂神社に訪れたとのことで、「近隣に住んでいましたが、このような行事が実施されていることを初めて知りました。どのような行事なのかと楽しみに参加してみましたが、間近で餅を取りあう男衆の勢いに終始圧倒されっぱなしでした」と笑顔で語ってくれました。


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