ぐるっと流山　青少年ふれあい運動「全体のつどい」

　平成28年12月3日（土曜日）、文化会館で、青少年にとってよりよい社会環境の整備と青少年を取り巻く大人たちの健全な養育態度の認識を深め、地域・家庭の教育力の向上を図ることを目的として、流山市青少年社会環境浄化推進委員会と公民館の共催による「青少年ふれあい運動－全体のつどい－」が開催されました。

　第1部では、青少年の市内店舗利用状況調査について報告が行われました。流山市全体の状況と、市内8地区を代表して東部地区と八木地区における調査結果が発表され、各発表者からは、調査結果をふまえ、青少年を取り巻く大人たちの養育態度について、提案がなされました。

　第2部では、流山市出身の声優・ナレーターの三石琴乃さんをお迎えし、「個性を生かして夢をかなえる」をテーマにお話ししていただきました。三石さんは、流山市内の小中学校に通われた縁もあり、今回、故郷流山のために出演していただきました。
　これまでの主な作品としては、大人気アニメ「美少女戦士セーラームーン」シリーズで主人公の月野うさぎ役、「新世紀エヴァンゲリオン」で葛城ミサト役、「ドラえもん」でのび太のママ役など。ナレーターとしても、フジテレビ系「うちくる!?」や日本テレビ系「Going! Sports&News」など、幅広く活躍されています。
 

　お話は、三石さんと同委員会委員長・増田俊康さんとの対談形式で進められました。自己紹介に続き、声優となったいきさつ、仕事に対しての思いなどを伺い、続いて「美少女戦士セーラームーンS」「エヴァンゲリヲン新劇場版：破」の中からそれぞれ印象に残っているシーンを映像でご紹介いただきました。美少女戦士セーラームーンのシーンは、声優としての転機となったシーンでもあるとのこと。このシーンは、主人公の気持ちになり感情があふれて涙でぐちゃぐちゃになりながら精一杯演じられたそうです。それでも、せりふははっきりと聞こえるように声を張らないといけないという大変なシーンであったとのことでした。どちらのシーンについても、仲間を純粋に大切に思う気持ちや人とのつながりの大切さについて感じ取ることのできるシーンである、と三石さんの体験にも触れ、会場の皆さんにメッセージを贈りました。

　続いて、中学生によるアフレコ体験コーナーを設け、東深井中の吉留綾乃さん、渡部凛嶺さん、八木中の工藤大和さん、薬師神綺美さんの4人が、セーラームーンCrystalのワンシーンのアフレコを体験しました。最初は緊張気味の4人でしたが、本番では感情もしっかり声で表現し、上手に声を当てていました。

　中学生に続いて、対談相手の増田俊康さんもアフレコに挑戦。とってもかわいらしい「ちびうさ」という役に挑み、会場の笑いを誘っていました。八木中の工藤大和さんは「実際にアフレコを体験し、思ったより難しかったけど楽しかった。なかなかできない体験ができました」と感想を語ってくれました。

　続けて映像に合わせて、三石さんが美少女戦士セーラームーンの決めぜりふ「月に代わっておしおきよ!」を披露すると、会場は「うわ～、本物だ!」と拍手喝采。実際に間近で見ると、とても力強くおなかから声を出して演じていることが良くわかりました。もともとはどちらかというと引っ込み思案だったという三石さん。「声」という個性を生かすことで、台詞を通して思い切り自分を前へ出すことができる、と話されていたことがよく分かる場面でした。

　最後に、ナレーターとしても活躍されている三石さんから会場の皆さんへ、自身が関わったアニメの中からナレーションを通してメッセージが贈られました。三石さんの美しい声にのせて贈られた「自分自身を信じて、その時々の自分を自分で受け入れて精一杯生きる、そんな自分でいられたら辛いことや苦しいことがあってもその都度強く立ち上がり、強く生きていくことができる」というメッセージに、館内には涙ぐむ姿も多く見られました。
　今回の「青少年ふれあい運動－全体のつどい－」では、小さなお子さんからご高齢の方まで約700人の参加があり、幅広い世代の方々が大盛況のなか、一緒に青少年の健全育成および非行防止について考える良い機会となりました。詳細は流山市青少年指導センター（電話04－7159－5400）へ。