ぐるっと流山 講演会「大介護時代を乗り切ろう! 」

ページ番号32446 更新日 平成28年12月5日

介護を受ける側・介護をする側の心構え

講演の様子

 平成28年11月6日(日曜日)、生涯学習センター(流山エルズ)で講演会「大介護時代を乗り切ろう! 」を開催しました。講師の品川博二さんは、特定非営利活動法人日本ケア・カウンセリング協会を設立し、代表理事を務めるとともに、聖路加国際病院精神腫瘍科にも勤務されています。


講演の様子2

 講演は、「介護の必要な人が家族に出た時、どのように付き合うか、その関係の持ち方」をテーマに、品川さんのユーモアたっぷりのわかりやすい説明で進みました。
 もし、がんになってしまったら地位・名誉・財産はどれだけ役に立つでしょうか? その時に本当に必要なものは、最後にあなたの命を守ってくれ、支えてくれるのは家族です。その家族は、日頃からお互いに助け合う関係であることが大切です。


講演の様子3

 認知症は、脳が記憶を保てなくなる記憶障害です。今と現在の違いについて、現在は「過去・現在・未来」の時間軸で、何をしなくてはいけないか、能動的に何を選ぶかが繋がっています。健常者は過去、現在を踏まえて考えられますが、認知症の方は今しか分からないのです。過去が失われ、未来が見えない中で今を急かされているため、今に余裕がなくなってしまします。追い詰めるのではなく、受け止める。介護士などは仕事として待つことができても、家族は待つことができないで急がせてしまいます。認知症の方への関わりのポイントは“焦らず・慌てず・諦めず”です。何度も何度も繰り返し言い、許し信頼するけどあてにしない、一緒に歩いてあげること、それが家族です。


講演の様子4

 次に、感情のコントロールについてお話がありました。感情のコントロールが難しくなった時、人は「かちん! むかっ! ぐさっ! 」と感じます。
 「かちん」は自分が正しいと思っている時に、「むかっ」は相手の言っていることに納得できないが反撃できない時に、「ぐさっ」は油断しているときに気にしている事を言われた時に、心の中で聞こえる音です。これらの感情への対処としては、「かちん」となったら、もう一度相手の言い分を聞き入れる。「むかっ」となったら、吐き出した方がいいが、本人に言わず日記に書くか、友人に黙って10分間聞いてもらう。「ぐさっ」は専門家に聞いてもらうことが必要です。


講演の様子5

 参加者からは、「認知症の方の時間軸を理解することが必要だと感じた」や「自分の感情コントロールの必要性を感じた」、「介護をする際には相手の受け止め方や寄り添い方を変えていくことの必要性を感じた」などの感想があり、介護を受ける側・する側の心構えを考えるきっかけとなったようでした。


講演の様子6

 市では、「誰もが、医療や介護が必要となっても住み慣れた地域で安心・安全に自分らしく生活し続けることができる。希望すれば、最期は自宅で亡くなる事が出来る」ことを目指して、医療と介護の連携を展開しています。
 今後も、市民の皆さんへさまざまな形で情報をお伝えしていきたいと考えています。


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