ぐるっと流山 初のバリアフリー高校演劇公演を開催

ページ番号32237 更新日 平成28年11月14日

音声や文字のガイドで生の舞台を楽しみました

盲導犬と参加者

  平成28年11月12日(土曜日)、文化会館でバリアフリー演劇鑑賞会が開催されました。障害の有無に関わらず誰もが演劇を楽しめるようにと、社会福祉協議会や教育委員会、アクティオ株式会社などが福祉団体の後援を得て開催したバリアフリーイベント。今年4月に施行された障害者差別解消法を機に企画され、千葉県高校演劇第一地区の協力により実施した初の試みです。


当日の受け付け

 鑑賞するための設備が十分でないことから、会場に訪れることができなかった障害のある方も多くいらっしゃると思います。今回は、障害のある方もない方も、ご高齢で耳が聴こえにくいまたは目が見えにくい方なども分け隔てなく楽しんでいただけるために、会場で何ができるのかを検討してきました。


ミニFM局の様子

 会場にミニFM局を用意し、目の不自由な方などへイヤホン付きラジオを貸し出し、リアルタイムで舞台の動きなどを解説。耳の不自由な方には、タブレット端末やスクリーンなどで文字解説を行うことにより、築47年を経た文化会館で多くの方が高校生の演劇を楽しめる環境を作り出すことができました。
 また、会場には、補助犬の休憩所や乳児のための授乳コーナーなども設けられました。


タブレット利用者の様子

 公演に先立ち、企画をサポートしてくれたのは国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)の企画・制作・運営に約15年携わる、バリアフリーイベントの先駆者の株式会社リアライズの皆さん。目の不自由な方を会場に案内する練習をアイマスクや杖を使って行うほか、車いすを押す際の注意点や点字パンフレットの作成などさまざまな研修を行いました。


演劇の様子1

 今回のバリアフリーイベントを実施するにあたって、千葉県高校演劇第一地区(流山・野田・柏)の演劇部顧問の皆さんへ相談したところ、快く協力に応じてくれました。当日演劇を披露してくれたのは、10月8日(土曜日)・9日(日曜日)に文化会館で行われた千葉県高校演劇第一地区秋季発表会で優勝した野田中央高校と、準優勝した柏中央高校の演劇部の皆さん。


演劇の様子2

 優勝した野田中央高校演劇部は、原発事故によって学校地下のシェルターに逃げ込んだ演劇部員たちの葛藤を描く「その子はだあれ? 」を披露。生きにくい時代に生き延びるということをテーマに、いじめや東日本大震災などにも触れた社会性のある舞台でした。準優勝の柏中央高校は、「ナナハン・ララバイ」という、私立の女子校を舞台に暴走族で学校再建を企てる経営陣と、暴走族をやめて就職試験に向かって勉強を始める生徒の物語でした。


車椅子で参加された方々

 約200人の皆さんに参加いただき、前列に用意された車いす席には6人、補助犬同伴席には1人、タブレット端末などを利用された聴覚障害者の方が7人、音声ガイドを利用された視覚障害者の方が19人参加されました。


モニター解説で見る演劇

 開演に先立ち、社会福祉協議会の鈴木孝夫会長から、「こうした試みが流山市から全国に広がってほしい」と挨拶がありました。また、視覚障害者の田辺和美さんは、「素晴らしい企画です。若い人の活力に触れ、頼もしく感じました」との感想がありました。公演を終えた高校生たちは、手話通訳者の方に「ありがとうございました」という手話を教えてもらい、来場された聴覚障害者の皆さんに覚えたての手話で謝意を伝えていました。


盲導犬と帰宅する参加者

 「高校演劇ワークショップ」や「高校演劇20分シアター」などを実施する文化会館と、「身体障害者デイサービスセンター」の運営などを実施する社会福祉協議会、「白みりん200周年記念高校演劇公演」や「小池博史舞台ワークショップ」などを実施する生涯学習センター(流山エルズ)など、さまざまな関係機関が連携して、障害のある方や高齢者の皆さんが大切な人と一緒に楽んでもらえる高校演劇公演となりました。
 また、「ながれやま高校演劇フェスティバル」は平成29年1月8日(日曜日)に開催されます。

お問い合わせは文化会館(04-7158-3462)へ。


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