ぐるっと流山 演劇部の高校生が舞台技術を学ぶ「舞台ワークショップ」

ページ番号27204 更新日 平成27年8月27日

他校の生徒と協力し、舞台を作り上げる

公開した舞台の写真

 平成27年8月17日(月曜)から19日(水曜)の3日間、流山市文化会館で高校生が舞台技術を学ぶ「舞台ワークショップ」が開催されました。
 千葉県高等学校文化連盟演劇専門部会第一地区と文化会館が連携して実施するこの舞台ワークショップは、平成23年から始まり今年で5回目になります。今回は、流山高校、流山おおたかの森高校、流山南高校、東葛飾高校、県立柏高校、柏中央高校、柏の葉高校、野田中央高校の8校の1・2年生の高校生93人が参加しました。
 


パートごとにわかれて舞台操作などを学んでいる様子の写真

 参加者は「舞台」、「照明」、「音響」、「演技」、「創作」の5つのパートに分かれて、舞台操作のプロである文化会館のホールスタッフから舞台操作などを学び、その学んだ成果を3つの班に分けてそれぞれ個別に「龍の棲む沼」というシナリオの芝居をすることになっています。
 この班分けについては、いろいろな学校の生徒間での交流が生まれるような班構成にすることで、学校を超えた演劇部の交流が生まれるようにしています。
 


舞台上の装置の説明を受けている様子の写真

 舞台監督と道具のパートは、初めにホールスタッフの山本チーフから、舞台上にあるさまざまな装置や設備について説明を受けた後、舞台の袖幕などの操作を体験しました。
 また、午後からは今回の芝居で共通のセットである階段を作る作業に入ります。
 山本チーフから安全な平台の組み方の指導を受けながら、高校生が舞台セットを作っていきました。
 


音響の操作を体験している様子の写真

 音響班は、ホールスタッフの大橋さんの指導のもと、音響の卓のセットの仕方、音響卓のどの部分を操作すれば、舞台の上部にある「プロセミアムスピーカー」や舞台壁面に設置してある「カラムスピーカー」などから音が出るのかなどを学ぶため、交代で操作をしていきました。
 その後は、パソコンやサンプラーを使った音響プランの作成をしていきます。場面に合わせた音探しや編集作業など各班で案を考えていきます。音響班になった野田中央高校の生徒さんからは、「音響の加工をやったことが無かったので、実際に音の加工をやってみることができてとても楽しかったです!いろいろ大変でしたが、いい体験になりました。今後の部活動に活かしていければいいなと思いました」との感想をきけました。
 


照明の操作を体験している様子の写真

 照明班はホールスタッフの高野さんから照明器具の説明や基本操作を学びました。今回は、一から照明の仕込み(準備)を高校生が実施。「舞台の1回路30Aまで。1つのライトは10A消耗します。4つのライトをつけたい時は、2つの回路から電源をとらないとブレーカーが落ちてしまいます。それを計算しながら仕込み(準備)をしましょう」と話すのは文化会館ホールスタッフの高野さん。
 照明の基本仕込みが終わった後は、調光卓の操作。手元の操作で舞台の照明のオン・オフを試してみます。東葛高校の照明班の生徒は、「役者の表情や動きを見られるようにするのも、見られなくしてしまうのも、すべて照明係の手にかかっている。照明はそういうところがやりがいでもあり、面白さでもあります」と楽しそうに話していました。
 


脚本の書き方について指導を受けている様子の写真

 また、創作のパートでは、流山市内在住のシナリオライター・青木健生さんを特別講師としてお招きし、脚本の書き方についてお話しいただきました。脚本を書く上での観る人が「面白い」と思わせるための重要なポイント、「テーマ」、「主人公」、どうすれば役者が演じやすいか、流れや落差のつけ方、キャラクターの個性の引き立たせ方などをプロのシナリオライターから聞ける貴重な機会となりました。


パソコンを使用して脚本を構成している様子の写真

 千葉県高等学校文化連盟演劇専門部会第一地区は毎年、春と秋の2回、文化会館で発表会を行ってきており、さらに、文化会館との共催で「高校演劇20分シアター」もこれまで7回実施してきました。舞台操作、音響、照明などに高校生がすべてかかわってきていることから、舞台を安全に使用するための基本技術について学ぶこと、舞台操作の面白さや魅力を体験、実感してもらうためにこのワークショップを開催しています。


客席で舞台の様子を見る生徒の写真

 参加した高校生は、「他校の人と交流ができた」「同じ学校の部員とではなく、初日に初めて会ったメンバーで劇を作り上げていく作業が楽しかった」「たくさんの学校と一緒に活動することで新しい知識や情報を共有することができてとても新鮮でした」と、多くの学校と一緒に活動をすることによる学校を超えた交流やプロのホールスタッフから舞台操作を学ぶ機会を楽しんでいたようです。


かわいらしい衣装を着て舞台に立つ役者の写真

 この3日間の成果は3日目の19日(水曜)、「龍の棲む沼」という共通台本で芝居を行いました。ある1つの班の通し練習では、「先生役の人だけにスポットライトを当てるよ!そっちの方が絶対に面白くなるから、先生はもっと動き大きくして!」など、普段共に活動している部活とは異なる即席メンバーとは思えないチームワークを見せながら演技をつくりあげていきました。こうして各班がそれぞれで工夫をしながら作り上げた演技は、同じ台本を演じているとは思えない程個性豊かに仕上がり、小学生の小さなお客様たちもすべての班の演技を飽きずに見ることができたようでした。


舞台に立ち、堂々と演技をする高校生の写真

 今回の千葉県高等学校文化連盟演劇専門部会第一地区の秋季発表会が10月10日(土曜)、11日(日曜)に、また来年の1月17日(日曜)には、「高校演劇20分シアター」が文化会館で開催されます。この時は、シナリオから演出、舞台操作をすべて高校生が行う20分のショートストーリーです。今回の学びの成果がどのような舞台演出等に繋がるのか期待されます。20分シアターのお問い合わせは文化会館(電話04‐7158‐3462)まで。


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