ぐるっと流山 高校生が戦争をテーマに創作劇に挑む

ページ番号26705 更新日 平成27年7月21日

ことしは終戦70年。夏休みを返上して高校生たちが戦争をテーマにした創作劇の稽古に励んでいます。

台本を読む生徒たちの写真

 平成27年7月18日(土曜)から夏休みに入った千葉県立流山おおたかの森高校(吉田富昇校長)で、演劇部の皆さんが8月11日(火曜)13時から流山市生涯学習センターで公演する終戦70周年演劇の練習が、夏休み返上で続けられています。台本は、平成20年8月に流山市文化会館で同校演劇部によって上演された「語り継ぐべき詩」。暮らしの手帖社の「戦争中の暮らしの記録」を基に、当時同校演劇部顧問だった石山清貴教諭(現・野田中央高校演劇部顧問)が構成・脚色したオリジナル作品です。今回は、これをベースに現・同校演劇部顧問の中村槙一郎教諭が新たな演出に挑んでいます。


意見を交わす生徒たちの写真

 演劇部顧問の中村槙一郎教諭(29歳)は、「生徒たちも、生徒の保護者も知らない時代を舞台で演じるので難しいと思いますが、公演は若い人たちにも観てほしい」と語っています。暑い柔道場で「ここは戦場ではなかった」「焼夷弾は怖くないと教えられていた」。一人の生徒の台詞が終わらないうちに、他の生徒が同じ台詞を言う輪唱のような稽古が行われ、聴く者が息苦しいような、70年前に東京で起こった惨事が目に浮かんでくるような重圧感を覚えます。舞台でしか表現できないさまざまな手法の実験を繰り返す先生と生徒の皆さんの熱意に圧倒されながら稽古を見学させていただきました。


身振りをつけて稽古をする生徒の写真

 戦地に送るための干し芋づくりや、学童疎開、疎開先での軍事訓練、学徒出陣を告げる赤紙への想い、そして家族を奪った昭和20年3月10日の東京大空襲…。戦争を知らない世代が70年前に実際にあったことを演じることから、飢えや死への不安の中で当時の子ども達がどう考えていたのかを、しっかり想像して演じるように中村先生が指導していきます。戦時中を思わせるもんぺ姿の高校生たちが疎開している子どもや勤労奉仕の女子中学生、学徒出陣を待つ大学生などになって、1人何役も演じるオムニバスです。


列になって発声をする生徒の写真

 第62回NHK杯全国高校放送コンテスト千葉県大会の朗読部門で最優秀賞を受賞した流山おおたかの森高校3年の国府田楓さん(17歳)も放送部員の傍らこの演劇部員で活躍。7月10日(金曜)に開催された第97回全国高等学校野球選手権千葉大会の開会式でメイン司会を務めました。3年生で進路を決める時期ですが、この公演に参加するため、夏休みの大半をこの劇の稽古に励みます。修学旅行で行った沖縄で古老から戦争の話を聞いたという国府田さんは、「劇のタイトルのように語り継ぐことが大切だと思っていただけるような公演をしたい」と語ってくれました。「語り継ぐべき詩」公演は、8月11日(火曜)13時から流山市生涯学習センターで、入場無料・申込不要です。お問い合わせは、同センター(04-7150-7474)へ。


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