ぐるっと流山 夏の生きもの観察講座 市野谷の昆虫を探そう

ページ番号26768 更新日 平成27年7月27日

講義を聞く参加者の写真

 平成27年7月20日(祝日)、流山市上下水道局で夏の生きもの観察講座「市野谷の昆虫を探そう」が開催され、約40人が参加しました。講師にぐんま昆虫の森名誉園長の矢島稔さんを迎え、子どもたちが大好きな身の回りの昆虫について講演していただきました。矢島先生は「全国子ども電話相談室」や「夏休み子ども科学電話相談」というラジオ番組で長年子どもの昆虫に関するなぜ?に答え続けてこられた方でもあります。


スクリーンに映し出された映像で昆虫の生態を学ぶ参加者の写真

 前半は室内で子どもに大人気のクワガタやカブトムシ、日本の国蝶であるオオムラサキの成長に関して、矢島先生がこれまで撮り続けてきた昆虫が生き生きとした姿を見せる貴重な瞬間についての写真を交えて講演していただきました。子どもたちは、クワガタやカブトムシの力強い写真を興味津々で見ていました。これらの昆虫は樹液をエサにしていますが、樹液をつくるだろうと言われているボクトウガの幼虫が近年少なくなってきているため、樹液も非常に少なくなってきているそうです。


矢島さんとフィールドワークをしている様子の写真

 後半は野外でフィールドワークを行いました。市野谷の森の脇を歩いていると、さまざまな昆虫に出会います。なかでも、アカボシゴマダラというチョウは、白黒の模様でとても綺麗ですが、中国から移入してきたと考えらえるチョウです。本来関東地方には生息していませんが、誰かが人為的に放蝶した結果、関東地方でも生息するようになってしまったと言われており、日本在来のチョウと幼虫期にエサで競合してしまう可能性が考えられます。子どもたちはこのような由来をもったチョウがいることに驚いていました。


フィールドワークで虫取り網を使って昆虫採集をする参加者の写真

 その他、ムラサキシジミやコミスジといったチョウやバッタに出会いました。中にはスズバチというハチを捕まえた子もいました。スズバチはスズメバチなど集団生活をするハチと異なり、ドロバチといって単独で行動し、泥などを使ったり地面に穴を掘ったりして巣を作る種類のハチです。ドロバチは、獲物を麻酔針で刺し、作った巣の中に持ち帰ります。巣の中に獲物を閉じ込めたら、卵を産んで巣に蓋をする習性があります。卵からふ化した幼虫はそばにあるエサを食べて成長します。(スズバチは人間に対する攻撃性は少ないですが、危害を加えると刺されることもありますので危険なので捕獲はしないでください)


質問コーナーで矢島さんが質問に答えていく様子の写真

 最後に、室内に戻って、質問コーナーです。子どもたちからは、カブトムシの体の構造や、カタツムリはどうやって大きくなっているのかなどの質問がありました。中でも、スズメバチはどうして黒色によって来るのか?という質問では、答えはまだわからないそうですが、虫の目についての解説がありました。ハチは、人間には見えない紫外線などを見ることができるため、まだわかっていないことが多いそうです。同じく紫外線をみることができるモンシロチョウは、人間の目にはオスもメスも白色に見えますが、モンシロチョウの目を通すと、オスは黒色、メスは白色に見えるそうです。このように、虫の目には面白い特徴があると聞き、子どもだけでなく親も感心していました。子どもたちが大好きな昆虫の話。昆虫には色々な不思議な特徴、まだわからないことがたくさんあることを学ぶことができました。


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