ぐるっと流山 子どもの居場所について考える家庭教育講座

ページ番号35316 更新日 平成16年9月21日

子どもの居場所講師の写真

 9月20日、南流山センターで、NPO法人フリースクール全国ネットワーク代表理事で、NPO法人東京シューレの代表などで知られる奥地圭子さんが講師を務め「子どもにとっての居場所とは~不登校…そして私たちの選択」と題した講演会が行われ、100人を越す保護者などが参加しました。
 公民館の主催で家庭教育講座として開催したものです。奥地さんは千葉大学講師のかたわら県教委「子どもと親のサポートセンター」運営協議会委員、県教委不登校児童生徒の新しい支援の在り方検討会委員などをつとめ、昨年度から流山青年の家で県教委「菜の花スクールモデル事業」として「流山シューレ」を開設しています。


体験を語る参加者の写真

 不登校の背景にはいじめがある場合が非常に多く、ひところ言われていた甘えや依存症のようなものではなく、危機回避反応の場合が多いと解説。そのうえで、いじめが背景にあっても「負けるな、頑張れ、逃げるな」ばかりでは子どもにとってはまさに地獄。その地獄から逃げて楽になる方法は自殺しかないと考えてしまう最悪の場合も少なくないことを指摘しました。「学校に行かなくていいからじゅうぶん家で充電しなさい」と言ってあげられれば家庭は居場所になる。充電できてエネルギーが外に向いたら学校へ行ければ行った方がいいし、行けなければ選択肢として流山シューレのようなものがあればいいと語っていました。


体験を語る出演者の写真

 また、東京シューレのOBで中澤淳さん(29歳)は、小学校3年生から登校拒否をし、学校に行かないまま中卒という学歴でさまざまな体験を通して、現在はフランスに留学。大手旅行代理店でサラリーマンをして家庭を持つまでの体験を話してくれました。更に同OGの田口直子さん(25歳)は、小学校4年生の冬から不登校を始め自宅で5年間過ごした後、中学3年から東京シューレに通い、18歳から通信制の短大で学んで保育士の資格を取得、現在、公務員として子どもと接している日々を語ってくれました。
 奥地さんは「児童館に行っても、図書館や博物館に行っても『子どもは学校に行ってる時間じゃないか』というような偏見の目で子どもたちを見ないでほしい。そして、家庭も学校も地域もみんな『子どもの居場所』になれたら素晴らしい。」と参加者に呼びかけました。


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