ぐるっと流山 呉服新川屋保存修理

ページ番号34485 更新日 平成17年7月25日

「呉服新川屋店舗」の保存修理工事現場見学会 太い梁や桁の小屋組みが圧巻

保存修理の方法などについて現地で説明

 平成17年7月23日(土曜日)、登録文化財「呉服新川屋店舗」保存修理工事見学会が行われました。登録文化財「呉服新川屋店舗」は、明治23年の建築以来115年を経過しています。登録を契機に、今後長く保存していくための修理工事を行うこととなりました。このような機会に、文化財建造物の構造や、修理の方法を広く市民の皆さんに知っていただこうと、所有者の秋谷光昭さんと教育委員会が共催で見学会が実現しました。 


保存修理の方法などについて現地で説明

 当日は、教育委員会学芸員から、新川屋店舗が建てられた頃の流山の様子が紹介された後、秋谷さんが「この建物を残そうか、建替えようか迷ったが、建物を壊すのは一瞬でできるが、今まで守ってきた100年以上の歴史を壊すことはできない。老舗ののれんとともに建物を護って行く決心をしました」と、登録制度を活用して建物を保存する決意をした経緯を話されました。


保存修理の方法などについて現地で説明

 つづいて工事の設計監理をしている伝統技法研究会の皆さんにより、建物の構造や、修理方法について詳しい説明がされました。1階では、柱の傷んだ下の方の部分を取り除いて、匠の技法で新材を継ぎ足した「根継ぎ工事」の方法や、土蔵のしっくい壁の下地となる竹を掛ける「スサ掛け刻み」の様子、古材や新材、鉄筋などを用いた耐震補強などが説明されました。急な階段を上って2階にあがると、太い梁や桁の小屋組みが圧巻で、軒桁の裏に建築年代が墨で書かれているのも見られました。


保存修理の方法などについて現地で説明

 最後に、屋根から降ろされている恵比寿、大黒のユーモラスな鬼瓦を見学し日程を終了しました。梅雨明け後にしては、涼しさに恵まれた日でしたが、見学の皆さんの熱心な質問に、講師の皆さんは汗をふきながら答えていました。船橋市からいらした戸塚由委子さんは「柱と柱の間が二間もあって釘も使わずに百年以上も地震にも耐えてきている伝統的な建築技法や木材には圧倒されました。流山には初めて来ましたが、かつての繁栄ぶりがこうした建物からもうかがえますね」と語ってくださいました。


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