ぐるっと流山 高校文化祭で盲導犬キャンペーン

ページ番号27610 更新日 平成18年10月2日

高校生が文化祭で盲導犬への理解を訴える 流山市のユーザーや繁殖犬飼育ボランティアを招いて講演や交流会

盲導犬に理解をと文化祭でキャンペーン

 盲導犬キャンペーンin文化祭が、9月30日(土曜)、県立流山中央高等学校(萩原奏校長)の第31回碧央祭で開かれ、約50人の高校生や地域の方々が盲導犬への理解を深めました。同校JRC(青少年赤十字)委員会とPTAが主催しました。学校の近所にお住まいの盲導犬ユーザー・片山澄江さんと盲導犬カーリー、東深井にお住まいの繁殖犬飼育ボランティア・竹村和来子さんと繁殖犬ディディ、そして(財)日本盲導犬協会普及啓発部推進課の草野藍さんが神奈川訓練センターから駆けつけ、それぞれのお立場から盲導犬への理解を訴えました。


盲導犬に理解を

 司会を務めた同校JRCの3年生、宮崎華和さんは、「青少年赤十字委員会として、県立柏養護学校との交流会などを通して、ハンディを持った方々への偏見がなくなっていく自分に気づきました。触れ合うこと、交流することが偏見をなくし理解し合うスタートだと思います。赤い羽根などで募金活動も数多く経験してきましたが、盲導犬募金はしたことかとがなかったことに気づき、盲導犬に興味がわいて文化祭でPTAの力を借りて実現しました」と開催の動機を語ってくださいました。


盲導犬と触れ合う高校生

 会場には、募金箱が置かれ、盲導犬グッズの販売をPTA役員のお母さんたちが行い、高校生が飾りつけた紙花や盲導犬に関する研究の成果を模造紙に書いた壁新聞が張り出され、いかにも文化祭の秋という雰囲気がいっぱい。ブリーダーの竹村さんは、ボランティアに応募して、勉強してからディディを預かったが、普段は一般の家庭犬。「犬は安産だから放っておいても大丈夫と言う人もいますが、お産での取り上げは大変」。預かっている犬ということもあり健康管理に気を遣うそうです。出産してから2か月くらいはディディと一緒に子育てをして、離乳食もよくふやかして1粒ずつ与えるそうです。ディディは、これまでに竹村さん宅で3回出産し、1回目が6頭、2回目が5頭、3回目が7頭生まれ、大きな犬が7頭いる生活はにぎやかだと笑顔で教えてくださいました。

 国内で活躍中の盲導犬は952頭で、年間120頭が育成されていますが、盲導犬希望者は5000人いると言われ、とても間に合わない現状。視覚障害者は30万人いらして、そのうち10万人は全盲の方です。子犬に名前をつける権利は、ブリーザーから離れて、人間との信頼関係を築くパピーウォーカーにゆだねられ、2~10か月、パピーウォーカー宅でマナーなどを学び、その後、適正評価を受け、候補犬訓練、共同訓練を受け、ユーザー希望者とのマッチングを経て、盲導犬としてデビューし、10歳くらいになるとリタイヤし引き取ってもらう家庭に預かってもらいます。ユーザーの片山さんは「ブリーザーからパピーウォーカー、訓練所の方々、そして市障害者支援課のケースワーカーなど多くの方々の愛情をいただいてカーリンと暮らせるようになりました。中途失明の私には白杖で歩く勇気は持てないし、ガイドヘルパーさんにお願いすると急な買い物などでは難しいので、カーリンは本当に外出のよきパートナーです」と語っていらっしゃいました。


盲導犬と触れ合う高校生

 神奈川訓練センターからいらした草野さんは「駅などで『ワンちゃんどこ行きたいの?』と声をかけてくださる方も多いのですが、盲導犬が行き先を言えるわけがないのですからユーザーに聞いていただきたい」、「盲導犬を階段の下から口笛を吹きながら呼ぶ人もいますが、目のご不自由なユーザーにとってどれだけ危険な行為か考えてほしい」、「人間の食べ物をあげたがる方もいらっしゃいますが、賢い犬種の盲導犬が人間の食べ物を覚えたらユーザーは外食できなくなります」、「身体者障害者補助犬法」が施行された今も「いま、満席です」などと嘘をつくお店や「他のお客様が嫌がりますから」というお店も残念ながらまだありますが、そうしたお店では「他のお客様に嫌がるかどうか聞いていない」ことが多い、そうしたとき「私は嫌じゃない!」「満席じゃない!」と勇気を出して声をあげてほしいと訴えました。流山市内では盲導犬が2頭生活しており、流山市独自で「ウェルカムほじょ犬」というシールを3年前からつくって飲食店などに貼っていただき盲導犬などに対する理解を求めています。盲導犬にご理解を。


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