ぐるっと流山　流山おおたかの森駅コンサート

若さあふれる駅コンサート　野田南部中と流山南部中の吹奏楽部が競演

　平成19年3月17日（土曜）、TXと東武野田線が乗り入れる流山おおたかの森駅の南口都市広場で、「流山おおたかの森駅コンサート」が行なわれました。通勤、通学の帰りに駅で一日の疲れを癒していただきたいと、同実行委員会（宮原哲也実行委員長）が05年10月からほぼ毎月開催しています。これまでもジャズやモンゴル音楽、ゴスペル、沖縄ポップス、ハンドベルなど本格的なライブを提供してきました。協賛金集めからチラシづくりまで音楽好きな実行委員会の手弁当のボランティアで続いています。

　今回は、卒業や入学など旅立ちの春にふさわしく、若さあふれる中学生のブラスバンドでした。出演は、野田市立南部中学校と流山市立南部中学校の吹奏楽部でどちらも全国大会レベルの強豪校。いつもは駅の改札を出てすぐの自由通路で行なっているのですが、今回、若いパワーは、自由通路の狭い空間では物足りないと駅南口の都市広場での野外コンサートとなりました。

　広いスペースをフルに活かしてフラッグやマーチングも披露。ショッピングセンターの2階や3階からの見物客が鈴なりとなり、1部、2部合わせて延べ約5000人の聴衆が集まりました。野田市立南部中は、部員120人で06年度マーチングバンド・バトントワリンク全国大会金賞、JAPAN CUP 2006マーチンクバンド・バトントワリンク全国大会第2位、千葉県吹奏楽コンクールA部門金賞、東京ディズニーランドパレードなどの実績を持つ学校。

　一方、流山市立南部中は、部員80人で06年度千葉県吹奏楽コンクールA部門銀賞、アンサンブルコンテスト東葛地区大会サクソフォーン4重奏金賞、チューバ・ユーフォニュウム4重奏金賞、混合8重奏金賞などの実績があり、一昨年は全国大会金賞を受賞しています。

　野田市立南部中は、流山での演奏ということで、流山出身のロック歌手、サンプラザ中野さんが爆風スランプ時代の「大きなたまねぎの下で ～遥かなる思い」や「Runner」なども演奏しました。その他にも「2つのトゥーランドット」、「マーチング版・トゥーランドット」など1時間のコンサートを披露しました。「川の流れのように」では、客席に「どなたか歌いませんか」と呼び掛けましたが、真っ先に手を挙げたのは南部中の渡邉拓実くんと熊谷龍之介くんの2人。2人とも「うっかり勢いで手を挙げてしまったが歌詞を覚えていなくてラララ…ばっかりになっちゃった」と照れ笑い。

　流山市立南部中は、「ディズニー・アット・ザ・ムービー」、「パイレーツ・オブ・カリビアン」など1時間を越える演奏で魅了。ルパン3世のテーマ曲では、男子生徒が変装した峰不二子や五右衛門、次元、銭形警部などのアニメキャラクターも登場、客席を走り回って会場を沸かせました。また、司会進行をすべて5人の3年生男子が行い、元気いっぱいのステージとなりました。

　井崎市長が「皆さんどこからいらしていますか」と尋ねると「つくば市から」、「アメリカのダラスから」と遠方からのお客様も多かった今回の駅コンサート。ダラスからいらしたお客さまには、吹奏楽部の生徒が英語でコンサートの感想をインタビューして通訳するひとこまも。演奏後は、客席のいすを実行委員会メンバーと一緒に片付けるなど、中学生らしいすがすがしい言動が印象的でした。

　野田市からご夫婦でいらした渡辺仁吉さん（71）は、「野田の子が演奏しているときに流山の子たちが手拍子をしたり、曲に合わせて踊ったりして盛り上げようとしているのを見ていたら感激して涙がでた」と目を赤くして語ってくださいました。また、平和台からいらした森仁美さんは「S・Cでの買い物を兼ねて家族4人で聴きにきました。中学生とは思えない迫力に驚きました」と感想を聞かせてくださいました。

　野田市立南部中学校の吹奏楽部で、今春から部活を引っ張っていく部長の廣瀬実優さんは「流山と一緒に演奏できて楽しかった。こんなにたくさんのお客さんに喜んでいただけたのが何より嬉しかった」と語ってくれました。最後は、お客様も立ち上がって両校の演奏に合わせて「ふるさと」の大合唱となりました。次回は、駅コンサートも含め、4月末から5月初旬にかけての大型連休中のグリーンフェスティバル「花と緑と音楽の祭典」で、ビッグバンドによる「ミュージックジャム」を企画しています。