ぐるっと流山 ホタルの幼虫を放流

ページ番号25257 更新日 平成19年5月7日

ホタルの舞う環境へ

一斉に幼虫を放流

 ゴールデンウィークも終盤となった平成19年5月5日のこどもの日に、新川耕地の水田でヘイケボタルの幼虫の放流会が行われました。NPO法人のNPOホタル野(前川利夫理事長)が主催したもので、平成16年から毎年行われ今回で4回目を迎えました。参加者も毎年増え今回は、親子連れや高校生など170人が参加し、ホタルの幼虫約1,000匹を放流しました。


コップに分けられた参加者に

 放流したホタルの幼虫は、昨年7月に同じ水田で飛んでいたホタルの子どもたちです。NPOホタル野では、ただホタルの幼虫を放流するのではなく、ホタルの幼虫を皆さんで育てていただき、よりホタルに親しんでいただこうと里親を募集しました。昨年は55組の方々に里親になっていただき、この日の放流には、里親の皆さんが大切に育てた幼虫400匹も放流されました。


放流された幼虫

 今回で2回目の里親となった鶴靖子さんは、ご主人と二人で世話をしたそうで「最初は預かった幼虫なのでとても気を使いましたが、ヘイケボタルの幼虫は餌となるタニシを捕まえて与えれば、決して育てるのは難しくはありません。私たちはタニシもジャガイモを餌にして飼っていました」と幼虫を飼うポイントも教えてくださいました。里親になってくださった方々には、主催者側から感謝状と竹とんぼが贈られ、子どもたちが早速、竹とんぼを青空めがけ飛ばしている姿も見られました。


放流された水田

 同NPOから、ホタルはどのように成長するか、ヘイケボタルとゲンジボタルの違いなどについてフリップを使って分かりやすく説明があり、いよいよ放流となりました。約500平方メートルある田んぼを参加者たちが囲むように並んで、合図とともにコップやプラケースに入ったホタルの幼虫を一斉に放流しました。里親となって自分で育てた幼虫を放流した子どもたちは、幼虫がちゃんと田んぼの中で動いているか確認しながら、「元気でね。夏に飛ぶのを見に来るね」とうれしそうにいつまでも見つめていました。


夏に会えることを祈って

 広報ながれやまの市民伝言板を見てこのイベントを知ったという栗原さん家族は、ご両親と正美さん(流山小4年)それにご近所のお友だち2人と参加。正美さんは、「初めてホタルの幼虫を見ました。幼虫はあまりかわいくないけど、夏になるときれいな光を放って飛ぶんですよね。ぜひ、飛んでるところを見てみたい」と胸を膨らませ、お母さんの千栄子さんは「私たちが子どもの頃には当たり前に見られたホタルですが、今はなかなか見られません。流山でホタルが見られるようになったら素敵ですね」とこの活動に共感。


ことしは170人が参加

 高校生4人を引率して参加されていたのは中央学院高校生物部の顧問の秋山信先生。同校生物部では、学校の近くに谷津ミュージアム(野外博物館)の計画があり、さまざまな面で協力されているそうで、ホタルの復活について調べていたところ、インターネットで同法人の活動を知り、実際に幼虫を預かって育てて今回参加されたそうです。秋山先生は「ホタルの復活には、環境や人間の心というのも大切です。今回は人間教育という意味で、生徒たちにも良い経験だったと思います」と語ってくださいました。


放流に先立ち前川理事長から挨拶

 放流されたホタルの幼虫は、7月上旬から8月上旬にかけて成虫となって闇夜にきれいな光を放ちながら飛び回ります。NPOホタル野では、今年もホタルの観賞会を7月中・下旬に計画しているそうです。前川理事長は「ホタルの生息には、農薬を使わないこと、水がきれいなこと、夜が暗いことが大切です。いずれは流山のあちこちでホタルが見られるような環境づくりができれば」と抱負を語っていました。


新たに設けられた幼虫の上陸棚

 市では、平成18年度より市民との協働まちづくりの実現に向けて、公共の一翼を担う自主的な市民公益事業に対し助成する「流山市民活動団体公益事業補助金制度」を実施しています。今回のホタルの放流は、この公益事業として認定を受けて実施されている「ホタルの復活・再生事業」の一環として行われたものです。このほか、同法人では、水質浄化のための竹炭づくりやホタルの出前勉強会、田んぼビオトープづくりなど通して自然環境の保護活動を展開しています。なお、この日の様子はコアラテレビでも取材され、5月7日(月)のデイリーニュースで紹介されます。また、コアラテレビに加入されていない方でも、パソコンからブロードバンドコアラでご覧いただけます(パソコンの環境によって見られない場合もあります)。


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