ぐるっと流山 大学生らが熱環境調査

ページ番号23009 更新日 平成19年8月16日

炎天下、高校生や大学生が徒歩や自転車で熱環境調査 環境省の「地域の熱環境改善構想」適用第1号

流山おおたかの森駅に集合して

 高校生や大学生が、猛暑の続く8月16日(木曜日)、徒歩や自転車で流山おおたかの森駅周辺や流山セントラルパーク駅周辺で温度環境の変化などのモニタリングを行いました。この調査は、市が江戸川大学社会学部ライフデザイン学科森島研究室と惠小百合研究室と協働で行っているものです。この日は、流山おおたかの森駅に集まったのは江戸川大学の学生7人と横浜や川崎の総合学科高校で環境などを学ぶ高校生6人。


自転車で周辺を

 徒歩での調査を大学生と高校生の2人1組で行いました。一方、自転車で移動するグループは江戸川大学から自転車に手づくりの熱環境測定器を取り付け、大学生15人が出発しました。測定器は、エンビ管にセンサーを入れ、上から断熱マットで包み、地上1.5メートルの地点で温度を測れるように棒をつけたもので、大学生の手づくり。観測地点を決め、地図をつくるなど昨年度から準備をして、実際に下見に歩いて、昨日、高校生と測定の仕方の実習をしました。


観測地点で早速測定開始

 2人1組のチームは、それぞれに12か所程度を午前2回と午後2回調査。全体で約300か所を、徒歩や自転車で調査してまわりました。定点観測している庭などでは365日、測定しています。この調査は、ヒートアイランド現象による都市域の高温化が問題となる中、今後、この調査結果を新しいまちづくりに反映させようとするもので、環境省の「地域の熱環境改善構想」適用第1号の認定を受け昨年度から実現しているものです。


真剣な表情で測定する学生

 流山市では、24日に開業2周年を迎えるつくばエクスプレスの沿線開発で、通常型の都市整備ではなく、「流山グリーンチェーン戦略」を活用したヒートアイランド抑制型まちづくりを進めています。横浜清陵総合高校3年の関口絢子さん(18)は、「ネットや本で調べて、インタビューやアンケートなどをとる“探求”という授業を受けていますが、今回のように大学や行政と一緒に何かをできるという体験は夏休みならではの学習で楽しい。地球温暖化は深刻な問題なのに、どこか他人事のような雰囲気が社会にある」と語ってくれました。また、川崎大師高校の松原義昭さん(17)は「地球の温暖化は単に太陽からの熱だけを考えていましたが、放射熱などによって体感温度が変わることなどを昨晩、江戸川大学で大学生から教えてもらいました。授業では里山のことなどを勉強しています」と語ってくれました。


測定器の数値は35.5度を示す

 惠研究室で研究員としてティーチングアシスタントをしている河原井亜季子さん(22)は「10年くらいたって、緑の力を活かして、森の冷気を引き出せる街づくりが成功し、“昔、大学生たちが一緒に参加してつくった街なんだよ”と言われるようになりたい」と語ってくれました。2人1組の各チームは指定されたエリアの中の12ポイントを徒歩で回り、温湿度を観測。各ポイントでは、測定数値が安定するまで1分以上立ち止まり、到着時間などを記録。また、サーモカメラで表面温度を撮影している大学生もいました。


測定結果を記録に取る学生

 街角で測定していると、散歩中の中高年者が立ち止まり「何しているの?」、「ご苦労さま」と声を掛けてくれることも。高校生や大学生は、猛暑の中、背中に汗の地図を描きながら「日陰のありがたさを実感します」と夏休みの一日を環境ボランティアの体験学習をしていました。午前、午後それぞれに2回ずつ各ポイントの観測後、集合した駅や大学に戻り、データを駐担当者に提出。10月の流山市環境フォーラムや11月の江戸川大学学園祭で温湿度分布図や熱環境体感レポート、結果の報告、取りまとめを発表したいということです。なお、今回の調査の事務局となったまちづくり推進課では8月20日(月)から24日(金)まで市役所ロビーで流山グリーンチェーン戦略のパネル展示を行います。お問い合わせは、まちづくり推進課04-7150-6090へ。


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