ぐるっと流山 グリーンチェーン トークリレー

ページ番号21115 更新日 平成19年11月5日

都心から一番近い森の街を目指して 江戸川大学で産学官の代表がグリーンチェーンでトークリレー

井崎市長からグリーンチェーンの趣旨説明

 11月2日、学園祭が行われている江戸川大学で「都心から一番近い森の街を目指して」をテーマとした流山グリーンチェーン戦略についてのトークリレーが行われました。流山グリーンチェーン戦略は、市野谷の森や総合運動公園の緑を核に、市内の緑をつなぎヒートアイランド抑制型のまちづくりを目指すもので、今年10月からは対象をTX沿線整備区域のほか、市内全域の開発事業にも拡大して展開しています。開発により減少する緑を回復させるため、「グリーンチェーン指標」を定め、指標を充たす住宅や施設に認定マークを交付し、認定住宅購入者への銀行等からの住宅ローン金利優遇などを行っています。


江戸川大学森島准教授

 トークリレーには、首都大学東京の三上岳彦教授や江戸川大学の惠小百合教授・森島済准教授をはじめ、森川雄一東神開発株式会社流山おおたかの森SCセンター長、チームネット甲斐徹郎氏、積水ハウス株式会社中山英彦氏、井崎市長など産学官を代表する方々が、ヒートアイランド抑制に関する調査等、それぞれの取り組みについて報告をしました。冒頭、井崎市長は、森や緑をつなげることで市としての社会的・経済的価値を創出し、住民の利益を生み出すグリーンチェーンの趣旨を説明しました。


発言する三上教授

 三上教授は、新宿御苑・皇居などの大規模な緑地が持つ冷気の滲み出し効果による周辺地域のクールアイランド化や、韓国ソウル市内の高架道路の撤去と緑化による地表温度の劇的な変化などについて報告。森島准教授は、昨年度から行われている流山市の熱環境現況調査事業における市内64地点での定点観測の結果などについて報告しました。同事業は、環境省の「地域の熱環境改善構想」適用第一号も受けています。報告では、今年の夏、市街地が39度を観測したとき、市野谷の森近辺の緑地では36~37度、市野谷の森内部では35度と、小規模の緑をつなぐことで森と比べて通常4~6度である市街地の温度上昇を2度程度に抑えることができると結論付けました。


チームネットの甲斐徹郎さん

 森川氏は、おおたかの森SCの店内吹き抜けの高木の配置や、駐車場の壁面緑化、地域と連携した「おおたか塾」など、グリーンチェーン商業施設認定1号としての取り組みについて報告。甲斐氏は、インターネット上の仮想都市「moni」を紹介。住民登録をした参加者が、緑化への取り組みを登録し、情報交換などを行っていくことで仮想都市も緑の街になっていきます。今では1000人を超える参加者が住民登録をし、ネット上の情報交換から現実社会へのフィードバックが行われています。中山氏は、庭の確保が難しい分譲住宅で隣家の庭や区域全体の緑地をうまく景観にとりいれることで住宅の価値を高める手法などを紹介。メーカーが住民対象のセミナーを開催することで、住民間のつながりや価値の共有を進めることなどを強調しました。


参加者からの質問も

 皆さんのお話で共通していたのは、緑がつながるまちづくりの実現のためには、継続した調査やPRはもちろんのこと、グリーンチェーンの取り組みを通じて、人と人、心と心のつながりを養っていく必要があり、これが新たなコミュニティを形成し、さらなる緑のつながりを創造していくという発想でした。そしてこれからは、自治体や市民間のつながりから、企業も巻き込んだつながりへ拡大し、流山市だけでなく、全国に向けた発信が重要と結論付け、観衆から大きな拍手を受け約2時間半のトークリレーは閉会しました。


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