ぐるっと流山 週刊ブックレビュー公開録画

ページ番号16360 更新日 平成20年10月27日

NHKBS2週刊ブックレビュー公開録画 特集では姜尚中さんが「悩む力」を紹介

楽しいトークに会場に何度も笑いが

 10月27日からの読書週間(~11月9日)を前に、10月25日土曜日、文化会館ホールでNHKBS2「週刊ブックレビュー」の公開録画が行われました。週刊ブックレビューは、衛星放送草創期にスタートして18年目を迎えた長寿番組で、フランクで好奇心溢れる会話を楽しみながら本の魅力を余すところなく伝える知的エンターテイメント番組として、読書家などを中心に人気の番組です。今回は市立図書館が開館30周年を迎えたことからこれを記念して、NHK千葉放送局のご協力で同番組の公開録画が流山市で行われたもので、抽選で当選した約750人の方々が観覧しました。


満席の会場内

 番組は前半と後半に分かれ、前半は書評ゲスト3人がおすすめの本1冊を紹介し、その魅力を司会者も含めみんなで語り合うというもの。今回のゲストは、作家の藤原智美さん、女優の星野知子さん、落語家の立川志らくさんでした。後半は、特集として、旬の作家などをゲストに自著の本についてお話を伺うもので、今回は、東京大学大学院教授で政治学者の姜尚中さんが出演され、近著「悩む力」について話されました。


司会の児玉さんと中江さん

 司会は、俳優の児玉清さんと女優で脚本家でもある中江有里さんが務め、巧みなトークで終始会場を沸かせていました。番組冒頭では、児玉司会者から会場に年間200冊以上本を読まれる方は?と問いかけられると、会場で3人の方が手を上げられました。「なかなか年間200冊以上の本を読む方は少ないです。流山はある意味文化都市ですね。実は中江司会者も私と違って毎週この番組の司会を務めている関係から、週に4冊の本を必ず読まなくてはならないんですよ」と紹介があると、会場は笑いと感嘆の声がこだましました。


前半は書評ゲスト3人を迎えて

 書評ゲストの3人は、皆さん流山にいらっしゃったのは初めてということで、藤原さんは「おおたかの森駅というのがあって、オオタカが住んでいる森があるらしいですね。ぜひ、オオタカが飛んでいるところを見てみたいです」、星野さんは「自然と住宅街がうまく調和されていて、住みやすそうな街ですね」、立川さんは「つくばエクスプレスで来たのですが、とても早いですね。駅を降りるととても静かで驚きました」とそれぞれ印象を語っていらっしゃいました。


作家の藤原さん

 「まえがき」ではなく「あとがき」が面白い本が本文を読んでも面白いと、あとがきを読んで本を選ぶという藤原さんが紹介されたおすすめの1冊は、外山滋比古著の「忘却の力 創造の再発見」(みすず書房)でした。「記憶以上に大切なものは忘却である」とするこの本の読みどころなどを面白く紹介されていました。藤原さんは、1992年に「運転士」で芥川賞を受賞、「暴走老人」は世相を反映した話題作となりました。近著には「検索バカ」などがあります。


女優の星野さん

 星野さんは本を選ぶとき、まず目次から見て目次にリズムがある本を選ぶそうで、おすすめの1冊はレオニード・ツィプキン著の「バーデン・バーデンの夏」(新潮クレストブックス)でした。ロシアの文豪ドストエフスキーについての小説ですが、この本にはほとんど句読点がなく、読者にとってはとても読みずらい本だそうですが、星野さんは「がまんして20ページくらい読んでください。必ずこの本の魅力にはまります」と語っていました。星野さんは、女優の傍ら著作も多く近著には「食べるが勝ち!」、「ふる里へ」などがあります。


落語家の立川さん

 「本屋に入ると2・3冊の本が自分を呼んでいる」「本のタイトルが輝いて見える」と、本選びには独特の感性を働かせ、本との出会いを大切にするという立川さんは、森英介著の「風天 渥美清のうた」(大空出版)をおすすめの1冊に。ご存知「風天の寅さん」こと故・渥美清さんの俳句218句を紹介しながら、関係者の証言とともに知られざる渥美清さんの私生活や心情を読み解いたものです。立川さんは、1995年に真打昇進、落語家、映画監督、エッセイストなど幅広く活躍されています。


姜尚中さんかわもたっぷりとお話を

 後半の特集では、司会の児玉さんと中江さんが、姜尚中さんにたっぷりと「悩む力」(集英社新書)について話を伺いました。この本は、夏目漱石とマックス・ウェーバーをヒントに、最後まで「悩み」を手放すことなく真の強さを掴み取る生き方を提唱したもので、政治学者である姜さん初の「生き方本」です。お話は本についてばかりでなく、姜さんの生い立ちや思想にもおよび、来場者も興味深く聞き入り熱心にメモを取っている姿も多く見受けられました。


3人の話は非常に興味深く

 西平井からいらした内田裕子さんは、「藤原さんが薦めていた「忘却の力 創造の再発見」はとても読んでみたくなりました。姜さんの生い立ちや今日に至るまでの人生のポイントなど興味深かったです」と感想を聞かせてくださいました。姜さんのお話を含め、当日の詳しい内容は、ぜひ11月1日土曜日午前8時30分からの放送をご覧ください。翌2日日曜日の午後11時45分からも再放送されます。なお、放送日は都合で変更になることもありますのでご了承ください。今回の公開録画の観覧は、広報ながれやま等でお知らせさせていただきましたが、2人1組で748枚と多数の応募をいただき、約1.5倍の倍率の抽選となりました。


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