ぐるっと流山 長野県信濃町で被爆ピアノコンサート

ページ番号7133 更新日 平成22年8月4日

姉妹都市・信濃町で"被爆ピアノコンサート" 流山出身の出演者と市民の方の鑑賞団も

信濃町の様子を報告している写真

 7月27日(日曜日)、ミューズ熊坂音楽スタジオ・熊坂牧子代表らが市長室を訪れ、7月18日(日曜日)に姉妹都市・長野県信濃町で開催された「被爆ピアノコンサート~ピアノよ鳴り響け、素晴らしき未来にむかって~」への出演報告をしました。このコンサートは、信濃町教育委員会が主催し、同町にある黒姫童話館 童話の森ホールで催されたものです。コンサートには熊坂代表がソプラノ歌唱で出演したほか、市民の方たちが鑑賞のために信濃町を訪れるといった交流がありました。


ミサコのピアノと市川さんの写真

 公演で使われたピアノは、65年前に広島で被爆した「被爆ピアノ」で、通称"ミサコのピアノ"と呼ばれています。爆心地から1.8キロメートル離れた民家で被爆し、側面などには痛々しい傷が今も残されたままです。熊坂代表が手渡した写真を見て、市長は「石やガラスが刺さったままなのですね、年季が入っていますね」と話しました。熊坂代表は、「ですが、弦を2本張り替えただけで、ハンマーもダンパーもあの日のままなんですよ」と説明されていました。それだけ当時のままを残したピアノですが、それでも調律師の方の尽力などにより、今も昔のピアノ特有の柔らかく優しい音色を奏でているそうです。


ソプラノソロの写真

 ピアノ奏者は、流山市出身で現在は長野県安曇野市にお住まいの市川美穂さんです。熊坂代表のソプラノとともに、「アヴェマリア」、「さとうきび畑」、「花」などが演奏されました。熊坂代表は、「地元のコーラス団との合唱も素敵なものになり、心に残りました」と語していました。途中、このピアノの物語を綴った「ミサコの被爆ピアノ」(松谷みよ子著)の朗読や、ミサコのピアノ所有者で調律師の矢川光則さんのお話などを交えながらのステージで、観客の方にもこのピアノの歩んだ歴史がよく伝わるプログラムだったそうです。さらに、演奏が終わったあとには観客の方全員にピアノを直接触ってもらうようにしたそうです。


流山市からかけつけた皆さんの写真

 熊坂代表は、「戦争の悲惨さを物語るようなこのピアノですが、コンサートになると悲しい気持ちよりも、ピアノに"頑張って"と激励するような雰囲気になります」と話していました。
 被爆ピアノは全国各所を回って公演を重ねています。ことし9月には、ミサコのピアノを同時多発テロの現場となったニューヨークに運び、平和祈念のコンサートを行う企画が進んでいるそうです。


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