ぐるっと流山 演劇ワークショップで宮沢賢治作品に挑戦

ページ番号7129 更新日 平成22年7月7日

柏特別支援学校流山分教室の生徒が挑戦  演劇ワークショップで自分を表現

演劇ワークショップ

  7月6日、県立流山高校内にある県立柏特別支援学校流山分教室の生徒20人が、プロの劇団俳優を講師に演劇のワークショップを行いました。これは、文化庁の「子どものための優れた舞台芸術体験事業」の指定を受け行われたもので、今年度全4回で行われるものの1回目にあたります。


台本を手に

 ワークショップは、東京演劇集団「風」の俳優であり演出家でもある西垣耕造さんと、同劇団俳優の田中悟さんを講師に進められました。初日となる今回は、前半の1時間は演劇の基礎のウオームアップ、後半の1時間は来年2月に行われる発表会の演目「朗読劇・鹿踊りのはじまり」(宮沢賢治作)の台本読みなどです。


ブラインドウオーク

 ウオームアップでは、ストレッチから始まり、30秒間目を閉じて普段聞き逃している音を感じる練習や、ひとりが自己紹介しながら表現した動きを他の全員が真似をする練習、目を閉じたひとりをもうひとりが肩に手を置いて操縦するブラインドウオークなど。他人の動きに注目して、真似をしたり呼吸を合わせたりすることは演劇において非常に重要だそうです。


身体を大きく使って

 後半はいよいよ台本が配られての劇の練習。配役は仮のものですが、主役の嘉十と6匹の鹿、鹿の声の役などをそれぞれ希望する生徒が挑戦しました。演目の「鹿踊りのはじまり」は、湯治に向かう嘉十が道に落とした手ぬぐいをめぐっての鹿たちのやりとりを描いたもので、台本は13ページほどの短編となっています。


真剣なまなざしの生徒たち

 6匹の鹿が嘉十の落とした手ぬぐいを取り囲みいぶかしがるシーンでも、先ほどの周りの人間の動きを感じながら動く練習が活かされます。西垣さんが読み上げる台本にあわせ、即興で6人が互いの呼吸を感じながら鹿を演じます。演じている最中も、生徒たちは笑顔でいっぱい。真剣な表情の中にも、笑いの絶えない2時間のワークショップでした。


台本読み

 講師の西垣耕造さんは「みんなが楽しんで練習してくれているのがとても素敵でした。それぞれが持っている何かを出せればいいと思います。自分の言葉、自分の心を表現して楽しい時間をみんなで作りあげられるといいですね」と話してくださいました。


発表会に向けて

 国体のダンスの練習にも汗を流しているという1年生の山野理華さんは「普段の授業よりも楽しかった」と満足顔。鹿の1匹を演じた2年生宮川友希さんは「なんだかいつもと違う自分が出せた」といいます。嘉十を演じた同じく2年生大宮沙羅さんは「緊張したけどやってみたかった。とても楽しかったです」と話してくれました。


今後も楽しみです

 県立柏特別支援学校・学校支援協力員の渡部寛仁さんは「今年1月、初めての演劇ワークショップを県立松戸高校の演劇部と一緒に行ったのですが、生徒たちが実に楽しそうで、豊かな表現やコミュニケーション能力を見せてくれました。今回のワークショップも2回・3回と進むにつれ、もっと豊かな表情やのびのびとした動きを見せてくれるのではと、今から楽しみです」と話してくださいました。


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