ぐるっと流山 災害救助犬訓練

ページ番号6942 更新日 平成22年11月22日

市役所旧第2庁舎を使っての災害救助犬訓練 13頭の救助犬が瓦礫から被災者を救出

災害救助犬訓練の写真

 11月21日、解体中の市役所旧第2庁舎を会場にNPO法人日本救助犬協会による災害救助犬訓練が行なわれました。今回参加したのは、浦安訓練所を中心に毎週日曜に訓練を積む東葛区域と、江戸川区・葛飾区・江東区などの協会員13人と救助犬13頭。救助犬とハンドラーと呼ばれる飼い主は、地震などの災害時に瓦礫の下に埋まっている被災者を捜索したり、山林で行方不明になった人を捜索したりと、災害時にボランティアで活動してくださる皆さんです。


ハンドラーの指示を受けて活動する救助犬の様子の写真

 同協会は、平成7年1月に起こった阪神淡路大震災を受け、平成8年に前身の日本災害救助犬協会として設立されました。阪神淡路大震災では、フランスやイギリスなど海外から災害救助犬とボランティアの救助部隊が駆けつけてくれましたが、検疫などで救援活動開始まで3日を要することとなってしまいました。この反省から国内に災害救助犬がいればもっと尊い命を救えたのではと設立されたものです。流山市では、平成17年8月に同協会と災害時協定を締結しており、市内にも1名のハンドラーと災害救助犬がいます。


普通の家庭犬が救助犬になっている写真

 災害救助犬は、一般の家庭で飼われている犬が訓練を積んで認定を受けるもので、犬種を問いません。救助犬になるには、服従訓練試験、捜索訓練試験、救助犬認定試験を経て、救助犬実働認定審査で認定されるとチームとして捜索活動などに参加できるようになります。家庭犬でもしつけができていれば服従・捜索試験は比較的すぐ通るということですが、実働認定審査を通るには概ね2年くらいの訓練を積む必要があるそうです。


被災者を発見の写真

 訓練では、2箇所のポイントでの瓦礫救出訓練。銀のシートを被って横たわる被災者を探し出し、吠えることでハンドラーに知らせます。傾向として、ラブラドールレトリーバーは従順で訓練しやすいが突っ込む性格、シェパードは慎重で思慮深いなど、犬種だけではなく、個々の犬の性格は千差万別です。これに合わせハンドラーも訓練を積むことでどんな犬でもなれるそうです。訓練所と違う現場の雰囲気におじけづいてしまっている犬には、犬のテンションをあげるよう「よしっ!」と、放つ前に気合を乗せるようハンドラーにも指導がつきます。


ベテラン救助犬のじゅんくんの写真

 柏市に在住の松原和子さんは入会9年。11歳になるミニチュアダックスの「じゅん」くんと、4歳のイングリッシュスプリンガースパニエル「琉」くんの2頭を連れての参加です。じゅんくんを飼い始めたとき老人施設などの慰問活動をしていたそうですが、活発すぎる性格から、どうも慰問は合わないかもと思っていたとき同協会に出会ったそうです。琉くんは実働認定を受かったばかりですが、じゅんくんは平成18年の栃木県ミツモチ山での行方不明小学生の捜索にも参加したベテラン犬。怪我のため無線班として参加していた松原さんも、小学生が救助犬に発見されたときは体が震えたといいます。


救助犬協会の皆さんの写真

 松原さんは「訓練所にも瓦礫を積んで訓練はしているが、犬も場所そのものに慣れてしまい緊張感がなくなる。初めての場所では緊張感も持続し、非常に良い訓練になります。大きい訓練は年数回なので、こういった機会はありがたいですね。災害救助犬は、アマチュアの家庭犬で、普段は楽しくできて、いざというときに社会の役に立つ。そんなボランティアですので、犬を飼っている皆さんにはもっと知っていただきたいですね」と話していました。


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