ぐるっと流山 全国運河サミットin利根運河

ページ番号6907 更新日 平成22年11月12日

運河とまちづくりの未来を考える

全国運河サミットin利根運河の様子の写真

 11月7日、東京理科大学野田校舎のカナル会館で「全国運河サミットin利根運河」(実行委員長・内山久夫東京理科大学教授)が開催されました。これは利根運河通水120周年を記念して開かれたもので、前回平成11年に富山県で開かれたサミットに続き第2回目となるものです。内山実行委員長は、11年の間に生物多様性など大きな価値観の変化があったことを指摘。今回のサミットでは、これからの運河が目指すべき将来像を、来場者と共に考える場としたいと開会の挨拶をしました。


癒しの空間としての利根運河の写真

 まず、国土交通省地方整備局江戸川河川事務所・高島所長の利根運河の歴史を中心とした解説や、かしわ環境ステーション・篠崎事務局長、利根運河の生態系を守る会・田中代表の生態系や環境保全から見た運河の報告がありました。また、利根運河水と緑21研究会・坂巻代表は、眺望の丘の設置や先月行なわれた薪歌舞伎に触れ、観光資源としての運河での取り組みを報告しました。


各団体が多方面から報告の様子の写真

 続いて、東京都市大学の涌井史郎教授から『運河が拓く生態環境都市』と題された基調講演が行われました。涌井教授は、農業革命、産業革命に続く第3の革命として環境革命の重要性を強調。自然が無限の財産ではなく、限りあるものとして認識され始めた現代、運河を生物多様性の確保のための空間資源として考え、人の手が適度に加わった自然、「里山」としての価値を改めて見直し、エコロジカル・ネットワークの拠点として再生することの重要性についてお話しいただきました。


全国から関係者が集まった様子の写真

 また、先進地事例として、富岩運河がある富山県、貞山運河がある宮城県名取市、半田運河の愛知県半田市の各市長などが、それぞれの運河を中心とした地域づくりについてお話いただきました。運河周辺の自然環境を守り、観光の資源として活用する様々な取り組みの中には運河を次の世代につなぐためのヒントがたくさんつまっていました。


運河を活用したまちづくりを話し合いの様子の写真

 パネルディスカッション「これからの運河を考える」では、井崎流山市長、根本野田市長、秋山柏市長や先進地の市長がパネラーとして参加。成熟社会における運河の姿として、道路等のハードの整備から「癒し」や「憩い」などのソフトの面の充実について話し合われました。井崎市長は緑を増やすことで街のヒートアイランド化を防ぐ「流山グリーンチェーン戦略」と「生物多様性」を両輪として運河の整備に取り組んでいく方針を述べました。


井崎市長が共同宣言を読み上げている写真

 サミットの最後には、井崎市長により、運河を街づくりや多様な生物の命を育む空間として活用することを目指す「運河サミット共同宣言」が採択されました。利根運河を先人からの貴重な財産と位置づけ、街づくりの資源として活用しながら、子どもたちの世代へと引き継いでいくことが確認され、拍手の中、サミットは閉幕しました。


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