ぐるっと流山 男女がともに担う防災セミナー

ページ番号6887 更新日 平成22年12月14日

災害にどう備え、どう対応するか

男女がともに担うセミナーの写真

 12月5日、生涯学習センターで財団法人市民防災研究所理事の岡島醇さんを講師に迎えて、「防災、減災、コミュニティ」~みんなで守るいのちと暮らし~の講演会を開催し、約40人が参加しました。大きな災害の後は生活が混乱し、女性や高齢者、子どもにより強くその影響がでます。普段からどのような視点で対策を講じたらよいかを参加者の皆さんと一緒に考えました。


岡島さんの写真

 岡島さんは、大正12年9月1日に発生した関東大震災と、平成7年1月17日に発生した阪神淡路大震災の比較と災害の違い、特に時間の経過に伴って異なる対応法など、災害事例から学ぶべきことを身振り手振りユーモアを交えながらわかりやすく説明しました。関東大震災では、約10万5千人余りの犠牲者が出たが、そのうち約4万人は避難場所や避難途中で火にまかれて亡くなったとのことです。一方、避難しないで地域のリーダーに従い、自宅に残って近隣の人たちと消火に務めた地域では犠牲者が出なかったというケースも紹介しました。また、阪神淡路大震災では、窒息死や圧死の犠牲者が多く、生き埋めや閉じ込められた際の救助では自力、家族、隣人などに助けられている人が全体の95%を占めたそうです。


まずは頭を守りま賞の写真

 「時代とともに生活文化が変わり、炭・薪の時代から電化製品の時代に変わっている現在、『ぐらりときたら、火の始末』でなく、自助・共助・公助の時代になっている。時代が変わると災害の対処方法も違ってくる」と力説しました。また、「地震が来たらまず机の下に隠れると良いと教わってきたが、机の無い時もある。その時はまず手など近くにあるものですぐ頭を守ると良い」と、岡島さんと一緒に手で頭を守る一幕も。普段から一番やっておかなければならないこととして、「建物の耐震化とともに、家具の固定が大事。1人暮らしの高齢者宅を回って家具の固定化などの支援もできるのではないか」との助言もありました。


セミナーの写真

 「地震発生後は、初日に救助できた人の8割が助かるが、時間の経過ともに難しくなる。いかに早く救助できるかがカギ」「もし、地震に遭遇したらすぐに避難所に行くことを考えるのではなく、3日間生活できる程度の備蓄があれば、家が無事であったら家で生活する選択肢もある」と話し、さらに「『食は我が家にあり』です。調査の結果、冷蔵庫や台所には平均15日位の備蓄があることが分かった。『生き残ってからのこと』より、まず『生き残るためのこと』を考え、自分と家族の命を守ることが重要」と続けました。


展示物の説明を受けている写真

 これまで災害時の活動といえば男性の役割と思われがちですが、生活者の視点から女性の参画が不可欠であることなど、災害現場での女性の活躍実例が多数紹介され、「災害本部や予防訓練にも女性の参加・参画は必須事項である」と話しました。また、岡島さんの所属する自治会では、防災関係役員に女性が就任していることや、自治会のイベントにテントを張ったり、豚汁を作ったりと普段の生活の中で災害訓練ができていること、ブルーシートの用意が非常事態には大変有効であることなどが紹介されました。会場の後方ではNPO防災対策サポートによりAEDや防災対策マップなどが展示され、参加者は説明に耳を傾けていました。


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