ぐるっと流山 修復完了した愛染明王坐像展

ページ番号7656 更新日 平成23年5月18日

~旧長福寺の仏像と信仰~開催中

旧長福寺の仏像と信仰展開催中の写真

 中(なか)の旧長福寺愛染堂に伝わる市指定有形文化財「木造愛染明王坐像」の解体修復が完了しました。これを記念して、修復後の愛染明王坐像や旧長福寺の他の仏像など、坐像修復の過程を紹介した小企画展を流山市立博物館で7月29日(金曜日)まで開催しています。長福寺は旧八木村、中(なか)に大正時代まで所在した真言宗の寺院です。室町時代の創建と伝えられ、かなりの広さの寺域を誇っていたようですが、幕末期から明治時代初めの混乱期の中で衰退したと思われます。その後、長福寺の管轄は流山の光明院が引き継ぎ、これらの管理は旧長福寺檀家が行ってきました。 


修復作業の写真

 旧長福寺の愛染堂に安置されてきた木造愛染明王坐像は、その卓越した技巧と史料的価値から、昭和56年に有形文化財(彫刻)の指定を受けています。像の制作年代や作者についての記録はなく、その様式から江戸時代に作られたものと考えられていました。これまでに江戸時代と明治時代に修復を受けた記録がありましたが、近年、腐食や彩色剥離が目立つ状況でした。そこで、平成22年5月、坐像の所有者の光明院と管理者の旧長福寺墓地世話人と市教育委員会の三者で協議を行い、所有者と管理者の負担に市の補助金を加え、愛染明王坐像の解体修復を実施することとなりました。作業は、古文化財の保存修復を専門とする工房によって、構造、彩色ともに可能な限り製作時の状態に戻すことを第一として進められ、平成23年3月に完成しました。


愛染明王坐像の写真

 今回の解体修理により、見事な彩色と像容が蘇った木造愛染明王坐像。今回の企画展では修復完了した愛染明王坐像のほか、坐像の両脇に奉納されていた289もの木製の模造剣や、旧長福寺関係文書など、人々の愛染明王信仰の様子をうかがうことのできる資料などもご覧いただけます。愛染明王坐像は、企画展終了後、建替えられた愛染堂に安置されます。地元光明院檀家など一部の市民を除き、今後、その全貌を間近に見る機会はありません。この機会をお見逃しなく。入場料は、無料。問い合わせは、流山市立博物館(電話:04-7159-3434)まで。


このページに関するお問い合わせ

ぐるっと流山に関するお問い合わせは、担当課のページからお問い合わせください。
担当課のページ