ぐるっと流山 練り込み陶芸
ページ番号7589 更新日 平成23年6月27日
練り込み陶芸に挑戦 室伏英治さんが手ほどき
6月25日、流山市生涯学習センターで練り込み陶芸体験教室が開催され、42人の方々が参加されました。講師を務められたのは、静岡県に工房を持つ、陶芸家の室伏英治さん。室伏さんは、ことし4月に流山市加の「ギャラリーよし」で個展をされ、その際に生涯学習センターで初めて「練り込み陶芸体験教室」を開催しました。その時の参加者から、ぜひもう一度教室をやってほしい、という強いリクエストがあり実現したのが今回の教室です。
- 陶芸家の室伏英治さん(新しいウィンドウで開きます)
- ギャラリーよし(新しいウィンドウで開きます)
練り込み陶芸とは、陶芸の装飾技法のひとつで、色や濃淡の異なる土を練り合わせたり、貼り合わせたり、交互に積み上げるなどして作った模様の土を使い、やきものを整形する技法です。古くからある技法で、中国では8世紀の唐時代からはじまり、ヨーロッパでは18世紀にマーブル・ウェアの名で呼ばれています。そんな練り込み陶芸の世界の中で、室伏さんはご自身の作品発表や制作活動、そして練り込み陶芸を、流山をはじめとし、色々な場所でもっと知ってもらい、練り込み陶芸というものをもっと広げていきたい、と考えており、今回静岡県からお弟子さんをと一緒に、流山に出張講座に出向かれました。
4月の体験教室では小学校の児童も大人に交じって参加していたそうです。この日は、30代から70代という幅広い年代の方が、練り込み陶芸を楽しんでいました。参加者の方からは、技法に関する質問が多く飛び交い、作る行程を写真に収めたりメモをとったりと、皆さん真剣に技法を勉強されていました。 講師の室伏英治さんは、今年開催された「日本陶芸展」で茨城県陶芸美術鑑賞という特別賞を受賞。今年7月9日から始まる、茨城県笠間市にある「茨城県陶芸美術館」での「第21回 日本陶芸展」に出品されるそうです。茨城県陶芸美術館では室伏さんの作品が美術館の収蔵作品になるなど、素晴らしい活躍をされています。この機会にぜひ日本陶芸展を見に行かれてはいかがでしょうか。日本陶芸界の実力日本一を競う展覧会で、素晴らしい作品をみることができるでしょう。
- 日本陶芸展(新しいウィンドウで開きます)
そんな室伏さんが流山で講座を始めた理由が、ひとつは、流山でも練り込み陶芸を知ってもらい、多くの人に練り込み陶芸に親しんでほしい、という願い。もうひとつが、若手の育成。今回アシスタントとして参加されたお弟子さんの、梅澤幸子さんと草彅桃江さんは、室伏さんの工房で修業中の若手陶芸家。静岡の工房に住み込みで働きながら、御自身の制作もし、一般の方向けの教室の指導も行っているようです。流山での講座を通じて、人に教える技術を学んでいました。お弟子さんのひとり、梅澤さんは、「模様の形が少し歪んでしまったわ、といっていた方に、オンリーワンの作品になりましたね、と答えたところ、とても笑顔で、本当ね!そうだわ!オンリーワンだものね、と顔がパッとあかるく変わった表情をみて、なんだか心から楽しんでいただいていることに嬉しくなりました。また流山の教室でたくさんの人たちと一緒に、作品作りをしていきたいです!」と笑顔で話していました。
室伏さんは、「練り込み陶芸というものは、昔から技術を人に教えないという慣例があり、なかなか練り込み陶芸の技術が若い人に伝わらなかったり、技術の発展の妨げになっていた部分があったけれど、それを変えていきたい。だから、業界の活性化のためにも、一般の方に知ってもらう場や若手作家が成長する土台を作っていきたいんです」とセンターの職員に話していました。今日の講座の参加者の方々の熱い陶芸熱もさることながら、静かな口調で練り込み陶芸への想いを語る室伏さん。今後も参加者からの強い要望もあり、来年4月には室伏さんの作品展が「ギャラリーよし」さんで開催される計画も進んでいるとか。また、第3回目の練り込み陶芸体験教室のリクエストも生涯学習センターに寄せられているそうです。
- 流山市生涯学習センター(新しいウィンドウで開きます)
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