ぐるっと流山 飛び出す絵本ミュージアム

ページ番号7464 更新日 平成23年8月15日

世界の仕掛け絵本が流山に集結

飛び出す絵本ミュージアム

  流山市生涯学習センターで行われている飛び出す絵本や仕掛け絵本の展覧会が人気です。夏休みのご家族連れなどを対象に、流山文化のまちづくり実行委員会と生涯学習センター指定管理者アクティオ株式会社が企画したもので、8月14日(日曜日)の初日には開場前からギャラリー前に並ばれる皆さんもいらっしゃいました。会期は28日までの午前10時から午後6時(17日は休館日)。入場無料。「見る」、「読む」、「さわる」、そして、「作る」楽しみも味わえる、おもしろさたっぷりのユニークな絵本展です。

  本を開くと、家や動物が立体的にとび出したり動いたりする仕掛け絵本。その歴史は古く、起源は1300年代にまでさかのぼるとも考えられています。その昔は、兵法や占星術、医学などの専門分野をわかりやすく解説した大人向けの高価なものだったしかけ絵本ですが、今では実にさまざまなおもしろさをもった、大人も子どもも楽しめるものとして親しまれています。冠木実萌ちゃん(6)に絵本を見せたいと十太夫からいらしたご両親は、「空間全体を展示場にしたような展示方法が面白い。大人も楽しめる企画ですね」と感想を聞かせてくださいました。2歳のご長男・生後半年のご長女を連れて野々下からいらした鈴木達也さんは、「子どもたちが遊べるスペースがあり温かい雰囲気」と語ってくださいました。


200点以上にものぼる仕掛け絵本の数々

  ギャラリーを入って右側に進むと、1800年代の貴重なアンティーク絵本をはじめ、1970年代から90年代の懐かしい絵本まで、仕掛け絵本創世記からの変遷までが楽しく見られるコーナーは博物館のような内容です。200年前の貴重な仕掛け絵本はガラスケースの中で、直接、触れることはできませんが、戦争や経済成長などの時代背景を考えながら変遷を見ていくことができます。今回の展覧会では、1800年代に作られた貴重なアンティーク絵本や、仕掛け絵本の父とも謳われるロタール・メッゲンドルファーの作品から、現代の人気作家ロバート・サブダやデビッド・A.カーターの作品まで、200点以上にものぼる仕掛け絵本の数々を楽しんでいただける絵本展です。


はさみとのりでできる簡単なポップアップカードも作れます

  ギャラリーを入って左に進むと、流山市生涯学習センターで毎月、行われている「笑って健康!お笑い大行進」のプロデューサー・澤田隆治さんのコレクションのコーナーです。澤田さんが、テレビ番組づくりの中で、舞台転換を考えるヒントにしようと世界中を回って収集した海外の飛び出す絵本は必見。今回の飛び出す絵本展を開催するきっかけとなったコレクションです。その国々のお国柄がよく表れて、美術館のような雰囲気を楽しめます。また、飛び出す絵本を数多く出版している大日本絵画のコレクションを年代順に紹介しています。それぞれの時代の特徴となるものも合わせてパネルで紹介し、大日本絵画所蔵作品(古書17展、1970年代46点あまり)を公開。細かく複雑な仕掛けがある絵本は、一冊の本を作るのに、どれくらいの部品が使われていて、どんなところで組み立てているのか、デザインから印刷、製本までを写真とともに詳しく紹介しています。

  「三国志 燕虎物語」のラフ画、刷り出し、ホワイトダミーから完成品まで、順を追って紹介しています。この作品は、富山県射水市大島絵本館が主催するおおしま国際手づくり絵本コンクールで、2009年最優秀賞を受賞し、澤田さんのプロデュースによって昨年、大日本絵画より、仕掛け絵本『三国志:燕虎物語』が刊行されました。展示会初日の14日(日)には同書の作者・畠智慧さんが来訪しトークショーを行いました。射水市大島絵本館には、澤田さんの世界の飛び出す絵本コレクションが寄贈され、展示されています。このコレクションを幼少のときから見て育ったという畠智慧さんは、21歳のときに制作した「三国志 燕虎物語」をコンクールに出品し作家デビューを果たしました。22日・23日には、畠さんを講師に簡単な仕掛け絵本づくりのワークショップも予定されています。


トークショー

  14日(日曜日)には、澤田さんや畠さんをはじめペンギンハウス店長の飯田有美さん、大日本絵画で仕掛け絵本を編集されている谷ゆきさんらによるトークショーが行われました。皆さんがそれぞれに影響を受けた絵本を持ち寄って、仕掛け絵本の可能性などを語り合いました。会場には井崎市長も駆け付け熱心に聞き入っていました。大人がトークショーを楽しんでいる間、子どもたちは、「だれも知らないサンタの秘密」、「くまのプーさん100エーカーの森」など100点以上ある仕掛け絵本を、実際にご覧になって楽しんでいました。書店では、カバーがされている場合が多く、実際にページをめくるたびに絵が飛び出したり、動いたりする感動が得られにくいのですが、この展示会では、実際に本を手にすることができる「仕掛け絵本に触れることができる」展示会です。


仕掛け絵本の読み聞かせ

  はさみとのりでできる簡単なポップアップカードも作れます。小さなお子様のためにRise up 女性サポート実行委員会の皆さんがお手伝いしてくださいます。また、毎日午前11時と午後1時30分からはNPO法人ながれやま栞による仕掛け絵本の読み聞かせもあります。さらに人気のタイトルの仕掛け絵本がお買い求めいただけるコーナーも用意しています。また、関連企画として、森の図書館でも8月16日(火曜日)から28日まで仕掛け絵本ミニ展示(午前9時から午後6時、22日は休館)が行われます。今回の展覧会は、現在、市内各地でジャズフェスティバルなどを企画している流山市文化のまちづくり実行委員会と流山市生涯学習センター指定管理者アクティオ株式会社が主催、大日本絵画株式会社、射水市大島絵本館、株式会社テレビランド、Rise up 女性サポート実行委員会、NPO法人ながれやま栞の協力を得、さらに独立行政法人日本芸術文化振興会の助成を得ています。お問い合わせは流山市生涯学習センター(電話:04-7150-7474)へ。

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