ぐるっと流山 生物多様性シンポジウム

ページ番号7161 更新日 平成24年2月8日

シンポジウム「生き物たちと暮らせるまちづくり」 流山市の生物多様性の現状や取組み

生物多様性シンポジウム

 2月4日(土曜日)、流山市生涯学習センターの多目的ホールで、生物多様性シンポジウムが開催され、約200人の方の来場がありました。このシンポジウムは、流山市の生物多様性の現状や取組などについて、情報を交換・発信しようと、「生き物たちと暮らせるまちづくり」をテーマに皆さんと一緒に流山の豊かで貴重な自然環境について考えようと開催されたものです。当日は、筑波大学大学院の吉田正人准教授の基調講演や流山市生物多様性モニタリング調査の中間報告、日本自然保護協会や市内環境団体の活動発表が行われました。


「生き物たちと暮らせるまちづくり」をテーマ

 吉田先生からは「生き物たちと暮らせるまちづくり」というテーマで講演が行われ、生物多様性を育む「さとやま」の紹介がありました。農業や林業などにより人が手をいれることで維持されてきた二次自然である「さとやま」は、植物や動物にとって住みよい環境であると同時に人々にとって食料や水、薪、炭の供給や洪水・渇水・気温・湿度の調整など、多種多様な生態系サービスの供給の場であり、また稲作、田植えなどの文化の多様性を育む場所として見直されています。世界各地においても二次的自然地域において、自然資源の持続可能な利用を実現することが求められており、「SATOYAMA(サトヤマ)」は世界の共通言語として認知されているとのことでした。


筑波大学大学院・吉田准教授の基調講演

 流山市の状況については、鳥類の変化が紹介され、森林面積と鳥類の種数・個体数の関連性を分析し、市野谷の森についてはTX開通に伴う森林伐採後の平成21年以降は伐採前と比較して種数・個体数とも減少していることがわかるとのことでした。平成22年3月に流山市が策定した「生物多様性ながれやま戦略」の理念である「オオタカがすむ森のまちを子どもたちの未来へ」を実現させるために生態系と市民のネットワークを築きましょうという呼びかけがなされました。


生物多様性モニタリング調査の中間報告

 生物多様性モニタリング調査の中間報告では、調査員より植物、チョウ、ホタルについて発表が行われました。モニタリング調査とは、地球温暖化や土地開発が動植物に及ぼす影響を調べるために行う生態調査のことで、長い年月をかけ、地道に調査することで、その土地における動植物の変化を知ることができるものです。昨年7月から行っている調査では、市民環境団体及び一般公募による市民と協働で行い、国や県が重要保護と指定する植物や、少なくなったとされるヘイケボタルも多く観察されています。また、チョウについては本来南方の種とされるものが観察され、地球温暖化により、生育域を北上させたものと考えられます。


「モニタリングサイト1000里地調査」の紹介

 日本自然保護協会の高川晋一さんからは、日本全国で行う「モニタリングサイト1000里地調査」の紹介があり、データ収集は日本全国で求められていること、地域の「市民」が保全・調査の主役であるとの発表がありました。生物多様性保全のためには「すべての市民の皆さんの積極的な参加と日常生活を通じたアクションが不可欠!」と呼びかけ、流山市民から地球規模の政策を変えていけるよう期待したいとのことでした。


市内環境団体の活動発表

 市内環境団体の活動発表ではNPOさとやま、温暖化防止ながれやま、NPOホタル野、NPOせっけんの街流山運営委員会、ながれやまゴーヤクラブ、里山ボランティア流山、小さな森づくりin流山プロジェクト、NPO黄河流域に植林の会の計8団体が発表を行い、各団体とも市民の皆さんの明日の行動に繋げていただきたいと熱心に説明を行い、会場は熱気にあふれていました。なお、その後に行われた優秀団体への投票では、里山ボランティア流山が最も多くの票を獲得して大賞となり、優秀賞にはながれやまゴーヤクラブと小さな森づくりin流山プロジェクトが選ばれました。


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