ぐるっと流山 法政大学スケート部スピード部門

ページ番号11073 更新日 平成24年5月7日

若者たちが世界を目指し流山で合宿 法政大学スケート部スピード部門

法政大学スケート部の合宿所

 流山市内に法政大学スケート部スピード部門の合宿所があるのをご存じでしょうか。所在地は長崎2丁目で、天形星神社の近くです。民間会社の寮だった建物を15年ほど前に借りて合宿所とし現在、男性部員11人が大学に通いながら合宿生活を送っています。ただし、夏には北海道で長期合宿し10月末からのシーズンに入ると、全日本距離別選手権や全日本学生(インカレ)、冬季国体など各大会に参加するため各地を転戦するそうです。


ゴールデンウイークも練習

 法政大学スケート部は、昭和11年創立という歴史と伝統を持ち、スピード部門では1984年に開催されたサラエボオリンピックで、北沢欣浩選手が男子500メートルで銀メダル獲得という日本人史上初の快挙を成し遂げています。合宿所にいる部員たちは、創立75年という伝統と数々の実績を残した先輩たちの功績を引き継ぎ、毎日の練習に励んでいます。


パワーマックスで体力アップ

 合宿所にいる11人は、北海道や長野、群馬といった県外の出身者ばかりです。ゴールデンウイークでも帰省することなく5月3日から5日まで春季特別強化合宿として、流山の合宿所で練習に励みました。取材にお伺いした4日には、室内で基礎体力の増強と筋力アップ、心肺能力の強化に向けた練習が行われていました。パワーマックスというプロスポーツ選手用のエアロバイクを使い、数値を確認しながらもの凄い勢いでペダルを踏み、全身から汗が噴き出していました。


大井監督

 強化合宿には、大井巳喜彦監督も合宿所に寝泊まりしながら参加されていました。「法政大学スケート部スピード部門は、文武両道をモットーにしており、部員の中には教職課程をとったり公務員講座に参加している者もいます。今年は有望な新入部員も入り、ワールドカップや世界スプリント、世界距離別といた世界のひのき舞台で活躍する選手が必ず出てくると確信しています」と、力強い言葉も聞かれました。


部員の皆さん

 合宿所では、部員の学生だけで生活しているため、食事はもちろん自炊で洗濯も自分たちで行います。朝の6時から1時間は、合宿所周辺をランニングしたりインターバル走を行う朝練習。大学の授業から戻ると、ウエートトレーニングを中心とした夜間の全体練習を行う毎日とのこと。主将の高村淳君は、「合宿所での団体練習は、皆で応援しあいながらできるので士気も上がります。今年は、部員全員の自己ベスト更新とインカレの団体初優勝を目指します」と目標を語ってくださいました。


流山市民の4人

 11人の部員中には、住民票を流山市に移して正式に市民となっている学生もいます。3年生の中村駿佑君、1年生の三輪準也君、藤野裕人君、佐藤裕斗君の4人です。そして、この4人は来年1月に行われる第68回冬季国体では、千葉県代表の流山市民として出場する予定とのことです。これまで、馴染みの薄かった冬季の国体ですが、市民の活躍が大きな話題となるかもしれません。


中村君

 中村駿佑君は、昨年度のインカレ500メートルで優勝、今年2月のジャパンカップ第5戦でも銅メダルを活躍。JOC(日本オリンピック委員会)からネオシニア強化選手にも選ばれ、再来年のソチオリンピックへの出場も期待されています。「今年はワールドカップ出場と、500メートルで35秒5の記録を目標に頑張ります。流山の合宿所に来て3年目ですが、周辺を練習で走っていると近所の方から“頑張って”と声を掛けられるのがうれしい」と語ってくださいました。


三輪君

 「日本代表に選ばれ、世界に早く近づきたい」と語るのは、今年1年生の三輪準也君。今年2月のジャパンカップ第4戦の1000メートルで、高校生ながら大学生や実業団選手を退け堂々の優勝。冬季国体でも、1000メートルと1500メートルで優勝するという実力の持ち主。JOCからは、オリンピック強化選手Bにも選ばれ、将来を嘱望されています。


藤野君

 藤野裕人君は、今年1月のインターハイ1000メートルを1分11秒92の高校新記録で優勝しました。小学1年生の時に、お兄さんに続くようにスピードスケートを始めたという藤野裕人君。「得意の1000メートルで、18歳以下のジュニアワールドカップ出場が今年の目標です。そのためにも、全日本距離別で活躍したい」と語ってくださいました。


佐藤君

 「北海道の自分の地元では、冬になると小学校のグラウンドにスケートリンクができるんですよ」と教えてくれたのは、小学2年生からスケートを始めたという佐藤裕斗君。中学2年の時には、世界で活躍したいと思ったとのこと。長距離が得意な佐藤君は、高校2年の時にインターハイ1万メートルで準優勝の実績があります。「今年の目標は、ジュニアワールドカップ出場と、インカレ1万メートル・5千メートルで優勝すること」と力強い眼差しを向けてくださいました。


トレーニング機材

 部員の皆さんは、合宿所の近くをランニングしたり、時には総合運動公園の周辺でもトレーニングを行うそうです。法政大学スケート部のウエアやシャツを着た若者を見かけたら、ぜひ声援してください。大井監督は、「合宿所はあったものの、今まであまり流山市との関わりというものが無かった。選手の活躍とともに、これからは地域と交遊も深めていきたい」と語っていらっしゃいました。スケートのシーズンになったら、ぐるっと流山でも部員の皆さんの活躍をお伝えしたいと思います。


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