ぐるっと流山 バリ舞踊家のパフォーマンスイベント

ページ番号10651 更新日 平成24年5月14日

小谷野哲朗さんがパフォーマンス 国宝級の仮面で自然との共生を呼び掛ける

パフォーマンスイベント

 バリ舞踊家として名高い小谷野哲郎さんをお招きしてのパフォーマンスイベントが、5月13日(日)、流山市生涯学習センターで行われ、バリ舞踊や演劇ファンらが楽しいひとときを過ごしました。このパフォーマンスは、5月27日(日)まで同センターのギャラリーで開催されている「CIRCUS-パパ・タラフマラの記憶展」の一環として開催されたもので、4月28日(土)のオープニングトークショー、5月5日(土)~6日(日)のパフォーマンスに続いて企画された関連イベントです。


小谷野哲郎さん

 小谷野さんは、東海大学大学院芸術学研究科音響芸術専攻(修士課程) 修了後、インドネシア共和国政府給費留学生としてインドネシア国立芸術大学に留学。バリ島で数々のマスター達に師事。帰国後、ガムラン集団「ウロツテノヤ子」等を主宰。流山では、バリ島の伝統芸能であるケチャワークショップや夏休みを使った子どもたちの影絵ワークショップ、流山市文化会館でのガムラン公演などでお馴染みのアーティストです。05年には、在日本インドネシア共和国大使館より文化功労賞を受賞されました。


舞台用仮面を被ってパフォーマンス

 この日は、ギャラリーに展示公開されている仮面の中からインドネシアで国宝級仮面製作者であるイーワヤン・タングーさんが制作されたパパ・タラフマラの舞台用仮面を次々に被って一人複数役を演じて即興劇的にパフォーマンスが進められました。山が流されるほどの大雨が続き、道に迷った老人が、動物たちに導かれて森に無事に帰り、自然との共生に気付くというストーリーで、「母の日」にちなんで「母なる森に帰ろう」と呼び掛ける約30分の一人芝居が演じられました。


展示されてるオブジェ

 パフォーマンスの舞台となったのは、パパ・タラフマラの「ガリバーツイスト」で使用された舞台美術が並べられているスペース。世界で高く評価され、日本の現代アートを牽引するアーティスト・ヤノベケンジさんが、チェリノブイリの原発事故から着想し制作したオブジェの空間を使って、楽器を奏で、歌い、即興の台詞を語り、仮面によって声も動作も全くの別人になってのパフォーマンスに大きな拍手が贈られていました。


小さなお子様連れの方も多く来場

 4年前に都内から流山おおたかの森に引っ越されたという松本憲幸さん(38)は1歳4か月のお子さんと一緒にご家族で来場されました。松本さんは、「バリ舞踏家のパフォーマンスとネットで見て、観光旅行で見る舞踊のようなイメージで来てみましたが、独特のリズムや張りのある声が直接響いてくるようで迫力がありました」と感想を聞かせてくださいました。会場にはベビーカーを押したお客様が多く来場されていました。


展示されているオブジェ

 小谷野さんは、日本では前例のない、プロの男性バリ舞踊家として活動され、指導者としても、劇団四季やその他の劇団、個人などを多く指導されています。その一方で、06年に渡米し、演出家ラリー・リードの元で影絵の手法などを学ばれています。ことし12月の人権週間には、アイヌ文化に関する影絵の流山公演も検討されています。また、6月23日(土)、流山市文化会館で初公演される宮沢賢治原作・小池博史演出の「注文の多い料理店」にも出演が予定され、この日も午後からその稽古に出掛けられました。


バリ舞踏家・小谷野さん

 「母の日」に流山で、「母なる森に帰ろう」というパフォーマンスをされた小谷野さんは、お母様のご実家が福島県相馬市ということもあり、「流山で制作した『注文の多い料理店』を流山の姉妹都市である相馬市で公演し、相馬の子どもたちと一緒にワークショップをしてみたい」と抱負を語ってくださいました。「CIRCUS-パパ・タラフマラの記憶展」の次回の関連イベントは、クロージングトークイベントとして5月27日(日)14時から世界のパフォーミングアーツを牽引する演出家・小池博史さんとisland代表の伊藤悠さんとのトークショーが予定されています


展示されている作品

 会場となった流山市生涯学習センターの「CIRCUS-パパ・タラフマラの記憶展」には、今回のパフォーマンスが行われたヤノベケンジのオブジェのコーナーをはじめ、数々の広告デザイン賞を受賞された日本屈指のアートディレクター・葛西薫さんのポスター、ライトアート・キネティックアートの第一人者・森脇裕之さんのライトオブジェ、イッセイミヤケデザイン事務所に所属していた第61回装苑賞受賞のトップデザイナー・浜井弘治さんの衣装、パリコレデザイナーで映画監督のoutsectさんらが舞台芸術として制作した作品が一堂に展示されています。


公開制作の様子

 また、小ギャラリーでは、「CIRCUS-パパ・タラフマラの記憶展」の会期中の5月14日月曜日から22日火曜日まで、ジョムペットが制作する舞台オブジェを同時公開します。これは、5月4日まで日本に滞在されたジョムペットさんが「注文の多い料理店」の舞台オブジェを同センターで公開制作したものです。世界最大規模ヴェネチアビエンナーレ2011で個展を開催し、今世界が注目しているアーティストです。小池さんが手掛ける現代舞台芸術の新旧作品が、CIRCUSと、この特別公開で同時にお楽しみいただけます。お問い合わせは、流山市生涯学習センター(16日は休館日)04-7150-7474へ。


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