ぐるっと流山 国際交流サロン「二胡のコンサート」

ページ番号14426 更新日 平成24年12月25日

二胡のコンサート

  中央公民館で、12月19日、NPO流山市国際交流協会(NIFA)と公民館共催の国際交流サロン「二胡のコンサート」が行なわれました。同協会の日本語講座に通うネパール、中国の出身者など外国人5人や協会員、広報を見てきた方たち合わせて52人の参加者が、中国の2弦の伝統楽器である「二胡」のしらべを楽しみました。講師は、「真真」という芸名で、演奏活動をされている市内在住の日本人の方です。最近では東北大震災の被災地を訪問しての支援活動もされています。今日は、ギター奏者「みたぽんさん」のほか、真真さんの指導の下、公民館で月2回二胡の練習をしている8人の「市川大野笑胡二胡(ニコニコ)クラブ」の仲間の方も参加されました。


多くの方が二胡の音色に聴き入りました

  はじめに、二胡とギターによる「草原情歌」が演奏されました。中国の原曲ですが、日本では、「遥かはなれたそのまた向う、だれにでも好かれるきれいな娘がいる・・・・」と愛され歌われているメロディーが流れました。心地よくゆるやかに歌うような二胡の音色と講師が無償の相方という「みたぽんさん」の弾くギターとの意気のあった演奏で、遊牧民が働く広大な草原の景色が浮かびます。

 


二胡とギターによる「草原情歌」が演奏されました

  続いて、中国服をまとった女性と男性1人のお弟子さん8人だけの演奏やギターや先生も加わっての演奏により、「ふるさと」、「太鼓船」、「荒城の月」、「見上げてごらん夜の星」など中国に縁のある曲や、日本の愛唱曲が中国民族楽器である二胡独特の哀愁を帯びた音色で流れていくと、会場の皆さんは、目をつぶりじっと聴き入る人、身をゆらしたり、口ずさんだりしている人、それぞれ二胡の世界を堪能されている様子でした。前半の最後に、モンゴルの夏祭りで草原を走る競馬の様子を曲にした「賽馬」の講師による演奏は、おびただしい数の馬の怒涛のように走る牧歌的にも躍動感あふれるもので、一人で弾く二胡の調べとは思われないほど激しく力強いものでした。会場からおもわず「ブラボー」の声が上がり、拍手喝采でした。


お弟子さんによる二胡の演奏

  前半の演奏で、二胡の魅力に参加者を十分引き込んだあと、ここで、二胡の楽器説明と弾き方の紹介がされました。聴いたことがない人にも良くわかるようにとの講師のプログラムづくりの配慮がうかがえます。後半は、「ふるさとを離れての望郷の念、その中で生きる希望や東北大震災の鎮魂と希望」をテーマにした3曲が二胡の哀愁を帯びた音色にのって演奏されました。講師の師でもあり、20年前当協会の招きで演奏会を実施したこともある「楊興新(ヤンシンシン)」作曲のふるさとを思う「夢郷」、李白の詩「静夜思」の朗読とのコラボによる「二泉映月」、そして、陸前高田下矢作(しもやはぎ)で東北大震災の被災松をお焚き上げする「迎え火」行事で生まれた曲「迎え火~8・8矢作」です。


二胡による演奏

  「二泉映月」は、ふるさとを離れて、二泉という小さな泉に映える美しい月に希望を重ねて生きようとした気持ちが込められた曲で、漢詩「静夜思」は、静かな夜、月を見て望郷の念をしみじみと詠んだものです。日本語講座の中国出身の生徒さんである「黄 静さん」が朗読をしました。手元にある漢詩を見ながら聴くので、黄さんのやさしい抑えた声の耳に心地よい抑揚ある中国語による朗読は、演奏する二胡の哀愁の調べに重なって、望郷の念をいっそう切々と心に響かせるものになりました。
   
 


二胡の演奏と詩の朗読とのコラボ

  二胡の演奏と詩の朗読とのコラボは、 国際交流サロンらしく、会場で急に実現したもので、講師もこのコラボの出来栄えには「これからも、オハーを入れたいぐらいだ」とご満足の様子でした。このあと早速、来年2月の「真真と二胡のコンサート」への出演が実現。このサロンの交流の輪がまた一つ生まれました。おわりに、被災地に5人のお弟子さんができたことなどご自身の支援活動を紹介しながらの「迎え火~8・8矢作」の演奏は、歌唱もあり感銘深いものでした。「この曲は被災地のみならず、全国に共感される歌に育てて生きたい。」と希望を述べられていました。


52人の方が参加されました

  参加された中国の方は、お国で二胡の演奏を聴くことがなかった人もいましたが、聴いていても、日本に来てからはその機会があまり無く、目の前で聴くのははじめてだった人が多かったようで、「国では、朝の公園などで二胡を弾いている人を見かけるなど、暮らしの中でよく聴いていましたが、日本にきて,生で聴いたのは初めてです」と興奮された口調で、また、「感激して、涙が出てしまいました」、「心が癒された」と口々に感想をおっしゃっていました。朗読した黄さんは「感激しました。賽馬が特に良かった」と感想を述べていました。日本の方では、「普段、絵を描きながら中国音楽を聴いているが、今日は素晴らしかった」。また、年配の女性は「感激して涙が出ました。とくに、“迎え火は”」と講師の手をとり、お礼を述べていました。今年最後の年末ふさわしいサロンとなりました。


国際交流サロンのようす

  国際交流サロンは、日本と外国との文化を相互に理解しあうことで、市内にお住まいの外国出身者の方々を含めた市民の交流の輪を広げることを目的に開かれています。これまでにも、外国出身者や市民の方々がお互いに講師となって、各国の料理づくりや、お互いの文化などを題材にしながら、原則毎月1回交流を行っています。次回の国際交流サロンは、平成25年1月16日(水曜日)、文化会館で「基本の茶道(点て方と飲み方)」講師仲安アイさんです。また、流山市国際交流協会では、市内在住の外国の方を対象とした「日本語講座」を、文化会館を会場に毎週水曜日に開催しています。いずれも、お問い合わせは文化会館(04-7158-3462)まで。


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