ぐるっと流山 流山市総合防災訓練

ページ番号9503 更新日 平成24年9月4日

向小金小で市総合防災訓練を開催

会場に参集する参加者

 防災の日の翌日となる9月2日、向小金小学校を会場に流山市総合防災訓練が行われ、周辺7自治会と1自治会連合会や、市職員、消防、警察、自衛隊などの関係機関21団体を加えた約950人が参加しました。訓練は、流山市直下で起こったマグニチュード7.3の大地震により、市内では震度6弱の烈震となり、建物の倒壊のほか、交通機関やライフラインに被害が発生したと想定して行われました。昨年の東日本大震災以降、防災意識が高まる中で、この日は会場周辺以外の地域からもたくさんの市民が参加されていました。


煙体験ハウス

 午前9時過ぎから、周辺自治会の皆さんは、集団で次々と向小金小学校に到着しました。到着した皆さんが最初に通るのが煙体験ハウス。薬液による煙が充満したテントに中を通るもので、5、6メートルほどの区間ですが、皆さん口々に「周りが全然見えなかった」「前が見えないと怖くて歩けないものですね」などとおっしゃっていました。出口で市民を迎えていた消防職員は、「火災などで煙が充満した時は、タオルなどで口や鼻を押さえながら低い姿勢を保ち、壁伝いに足で前方に障害物や穴などがないことを確認しながら歩くと良いと思います」とアドバイスしていました。


煙で前が見えません

 南流山8丁目からいらっしゃった高山多重子さんは、ご主人と一緒にお孫さん3人を連れて参加。「安心メールで訓練の開催を知って参加しました。東日本大震災以降、防災については、家族の間でも良く話すようになりました。煙体験では、前が見えないことがこんなに怖いとは思いませんでした。いきなりでは、混乱して歩けなかったかもしれません。今日は家族で良い体験ができました」と語ってくださいました。


救助犬も活躍

 今年の訓練では、今まで別々に行っていた救出訓練と救護訓練を初めて実際に近い形で連携して行いました。消防署と消防団、自衛隊が倒壊家屋からケガ人を救出し、医師会、歯科医師会がトリアージを行い、救護所で応急処置をするというものです。トリアージとは、多数の傷病者を重症度と緊急性によって分別し、治療の優先度を決定することで、医師の人数や医療資材などさまざまな制約がある大規模災害時に、最善の救命効果を得るために行われる処置です。


トリアージの様子

 倒壊家屋からのケガ人救出には、日本救助犬協会の犬たちも活躍。ケガ人を発見すると大声で吠えて知らせました。消防隊や自衛隊が機敏かつ慎重にケガ人を倒壊家屋から救出すると、素早く担架で医師のもとへ。次々運ばれてくるケガ人の状態を確認すると、治療の優先順に赤・黄・緑のトリアージのタッグが付けられます。トリアージされると、それぞれの色に合わせた救護所に搬送され治療が施されました。この訓練には、周辺自治会からケガ人の役として約30人の市民も参加してくださいました。


消火器による初期消火訓練

 火災の発生時には、火が広がらないうちの初期消火はとても有効です。消火器による訓練では、「火事だー」と叫びながら、消火器のピンを外して噴射。まず足元にかけながら風上から近づき、火元に直接、薬剤を噴射するのがコツです。集まった参加者の全員に伝わるような「火事だー」の大きな叫び声に、会場中が沸いた一コマも。バケツリレーでは、子どもたちが運ばれてきたバケツの水を火元に向かって勢いよくかけました。


降雨体験

 今回、初めて設置された降雨体験車には多くの方が並びました。国土交通省が所有の車両で、防災訓練の会場や防災関連のイベントなどに出動し人気だそうです。この日も1時間で約80人の家族連れなどが、用意された雨カッパを着て体験車に乗車。車内では、徐々に雨足が強まり、自然ではほとんどない最大で時間300mの豪雨が参加者を襲いました。車から降りてくる皆さんは、「雨が重く感じました」「台風で、風が吹いていたらもっと大変ですよね」「ただ、じっと立っているしかできませんでした」と笑顔はありませんでした。


4階からの脱出訓練

 訓練の最後には、校舎の4階から3名の消防隊員が脱出訓練を行い会場からは大きな拍手が送られました。向小金2丁目から参加の染谷敬子さんは、いつも日赤の炊き出しを手伝っていたので訓練を見るのは初めてとのこと。「目の前での訓練は迫力がありました。多くの団体が参加して、こうした訓練を行っていることは私たちの安心につながります。最後雨になりましたが、災害時も天候は分かりませんので良い体験になったのでは」と語ってくださいました。東日本大震災から1年半。いつ私たちの街を大災害が襲うか分かりません。家族や地域で防災について考えましょう。


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