ぐるっと流山 流山市人権フェスティバル

ページ番号19569 更新日 平成25年12月13日

500人を超える方が参加

540人もの方が参加

 12月8日(日曜)、文化会館で「災害を通じて人権を考える」 をテーマにした流山市人権フェスティバルを開催しました。2部構成のイベントで、元記者で現在江戸川大学教授の隈本邦彦さんの講演と、東日本大震災で犠牲者と向かい合った人々を描いた映画「遺体 明日への十日間」の上映が行われ、500人を超える方たちが参加しました。


人権週間に合わせて開催

 同フェスティバルは、国が定める12月4日から10日の人権週間に合わせて開催されたもので、松戸人権啓発活動地域ネットワーク協議会、流山市、流山市教育委員会が主催しました。すべての人が等しく持つ人権の大切さの意識啓発を図るため、全国各地でもシンポジウムや講演会の開催や、テレビラジオなどのメディアを通した啓発活動が行われました。


やなせたかしさんデザインのキャラクター

 会場入り口では、10月に亡くなられた故やなせたかしさんがデザインした人権イメージキャラクターの人KENまもる君とあゆみちゃんの着ぐるみが皆さんをお出迎え。また、平成15年に拉致被害者家族会代表の横田滋さんが流山にいらっしゃったことをきっかけに、拉致は人権侵害であるという観点から始めた白いクリスマスツリーにブルーリボンを結んでいただく募金活動も行われ、募金をされた方などにツリーにリボンを結んでいただきました。


隈本先生

 第1部の講演会では、NHK記者時代に阪神大震災を現地のホテルで被災し、防災報道に長年携わった隈本教授が、その経験から災害時の報道と人権のあり方について講演しました。例えば、災害時の報道では、亡くなった人に配慮をするあまり、被災者を批判することをメディアは避けたがります。しかし、メディアが本当に伝えなければならないのは、「多くの人が亡くなった」という結果から「こうすればよかった」と学び取る教訓であり、「自分への反省も含め」と加えながら、もっとシビアに追っていくべきではと話しました。


講演中の様子

 具体的な例のひとつとして、阪神大震災では亡くなった方の80パーセント以上が建物の圧死であり、建物の耐震性の重要性が明らかになりましたが、メディアの報道では、そのことよりも被災者支援の重要性や復興の道のりの険しさなどが繰り返し伝えられました。耐震性が重要であるという教訓が本当に生かされているのであれば日本は耐震性の高い建物ばかりになっているはずが、まだまだ耐震性が不十分な建物が多く残っていることなどを挙げました。


福島出身の西田さん

 第2部の映画は、東日本大震災での遺体安置所を舞台に、次々と運び込まれる遺体の数に戸惑いながらも、犠牲者の尊厳を守りながら一刻も早く遺族と再会させてあげたいという思いから、身元確認作業に当たった人々の懸命な姿を描いた映画です。被災地である福島県の出身でもある西田敏行さんが熱演する民生委員が遺体に丁寧に寄り添いながら、生きている人たちと同じように接する姿に、会場からはすすり泣く声があちらこちらから聞こえました。


啓発物品を配布

 映画も終わり、帰りゆく方たちに人権擁護委員の方などが人権啓発のメッセージが入ったクリアファイルやボールペンなどの人権啓発物品を配り、人権意識の啓発を呼びかけました。人権擁護委員の秋月孝夫さんは「今回の人権フェスティバルを通して、人権が私たちにとってとても身近なものであることを知っていただくきっかけになれば」と話しました。家庭内の問題など、人権に関することでお悩みの方は、みんなの人権110番(0570−003−110)、千葉地方法務局松戸支局人権相談(047−363−6278)、市相談窓口(7158−1616)をご利用ください。


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